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プランBは、ショートカット戦法だ。船は本物のダンジョンではなく、外観から構造も大体分かる。なのでタコの繁殖するような船腹などを避けて、船橋にダイレクトに突入するのだ。
船橋の壁を体当たりで破る。まあここにもモンスター自体は(比喩抜きに)巣食っているが。
「ロビン、闇を!」
「うん!」
ヘルメット上部の排気口から呼気とはまったく違う煙状の魔力が溢れ、敵の大蛸と体長3mくらいあるイシダイのようなモンスターを覆う。
俺はまず、ロビンのエコーに従いイシダイを仕留めに掛かる。危険度がまったく違うからだ。
蛸は耐圧深度に余裕を持たせた処理をしてあるので、ダメージはあり得るが即危険ではないはずだ。巻き付かれたら神経電位を掌握すればいい。
イシダイ型モンスターは現実のタイに性質が近い場合、硬い貝殻などを食い破る食性をしている可能性がある。手指など関節が多く太さがない部位を齧り切られると、先端には肉体がない伸延した部位だが浸水がシャレにならない。
ロビンの目潰しにもがくような動きをしているイシダイの目玉の先あたりに手を差し出し、置き攻撃をする。目玉には刺さらなかったが頭部に爪が刺さったので神経電位に干渉する。
干渉自体は一瞬でも、全身運動を止めたので慣性や浮遊以外の動きが止まる。その隙に別の手も刺し、完全に息の根(正確には重要臓器への神経信号)を止める。
電位干渉は相手の神経電流出力なんかに依存するから、即死ゲーが決まればこうなる。戯れていられない相手用でもある。
あとは、蛸を処理して終わった。
、、、
光のない船長室へ道を通し、金属反応で財貨や宝箱(この場合は高額な財産価値のあるものなどか入った箱)を探知し引き上げる。
ゆっくり魔力を吹き出して上昇し、岩礁に上がって回収の便を待つ。査定タイムが楽しみだ。




