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一応自己紹介回

パロディネタが豊富にあります。そういったものに嫌悪感を持つ方はブラウザバックなどを以下略。

少年に対し性的な興奮を抱く男が主人公です。そういったものに以下略。

ヒロインが腐女子で以下略。

 友達を失うことに様々な理由がある。

 嘘、無意識のいじめ、約束破り、中学や高校に入るとだんだん距離があくこともある。

 俺もそうした経験で、友達を失ってしまった。

 けど俺が友を失った理由は、俺にあって俺にない。

 小難しいことを言うようだが、俺は友達を失いたいとは思わなかった。けれどあいつらが俺のことを忌避するようになったのだ。



 はい、ショタコンが暴露されたんですね。

 目の前が真っ暗になり、所持金が半分になって近くのセンターに送られた気分だった。

 いや言ったのは自分からだったよ。もしかしたら、こう、フェードインするように自分の特殊な性癖が受け入れられるかな、と思って。ほら隠し続けるのって結構辛いし、微妙な罪悪感もあるし。

 でその結果、俺はホモとか変態とか散々な罵倒を浴びせられ、まあ目の前が真っ暗になってジョーイさんに介抱されるような気持だった。ちなみに一番好きなのはむしタイプのジムリーダー。『僕、男なんだけど』っていう台詞の破壊力は本当に凄まじい、地球破壊爆弾レベル。

 最近はそんなこんなで一人の時間が散々増えてそんな無駄なことを考えるほどになってしまった。

 孤独と真正面から向き合う時間は多い。他人に話しかけようと試しても、皆が俺を見て微妙な顔をする。それでも話しかけるなんて俺にはとてもできなかった。

 そうして一人の時間を散々味わった。案外すぐ慣れた。意外と一人適正があるらしい。この順応は特性レベル。ポケモンで言えば俺はアブノーマルではなくノーマルタイプのはず。そんで進化に無限の可能性が……。

 そんな生活が一週間ほど続いた。もはや俺は最強の六匹パーティを考えることで時間を潰すことに成功してきた。これショタコン関係なく別の友達作れるな……。

 そんな俺を、現実に引き戻す声が聞こえた。

「あの、飯野(いいの)くんって、本当にショタコンなの?」

 こんなダイレクトな聞き方をするその声に聞き覚えがあった。

 月並みな表現であるがクラスで一番の美少女、かといって絢爛豪華な美しさではなく、清楚で物静か、眼鏡が似合う文学少女である藤芳乃(ふじよしの)さんである。

 いわゆるイケイケな人達とも、物静かな連中とも一線を画した藤は、近寄り難い雰囲気を放っているわけでもなく、空気のように溶け込んでいる。

 それでいて誰も話しかけることができない奇妙な人物であった。

 美しさ、賢さ、どれも目立って然るべきなのに常に一人で、かといって孤高の存在でもない。

 不思議でつかみどころのない人間で、けど一番可愛い、俺が保障する。

 一つ言わせてもらうが、俺はショタコンであるが男性として女も大好きである。

 確かに少年に対し性的ななにかを抱くが、男性の視点から女性も好きなわけで、見栄えの良い藤に何かしら汚いどろどろな欲望を抱くのも当然だ。

「聞いてる?」

「あ、うん。どういう定義づけするかによるけど一般的にはそう分類されても仕方ないかなとは思う」

 一人といえど、母さんと少し喋るから言語が不自由なことはない。

 緊張はバリバリしているけど。

 藤は少し居づらそうに、黒い髪を少し払って、続けた。

「イナイレ見た?」

 そういう略称をされるサッカーの作品である。

 まああれだよ、サッカーって十一人でやるものだからいろんな略のされ方はするだろうから別にこれだけで作品が特定できるって話はない。そもそもゲーム原作かどうかもアニメかどうかもわからないから気にする必要ないよね。もしかしたら藤と俺の間でなにか齟齬が発生しているかもしれないし。

 大丈夫、色々大丈夫だ、うん。

「そりゃ、まあ、見てますけど……」

 なぜか敬語になってしまった。藤の妙に力強い語気のせいか、溢れ出る威圧感のためか。

 とにかく迫力があった。

「お気に入りの子は誰?」

 藤は息を段々荒げてきた。なんか雰囲気が怪しい。

「えっと、風……」

「わっ、分かるぅ!! オススメカプとかあるの!? い、いや今は別のオススメ作品についてでも可! いや最近そういう話できる人って全然いなかったからさー、私も結構苦労してるんだよ! 私って結構確定してるカプとかないから全然なんでもいけちゃう系だから! 飯野くん敵に最近何がいいの!? 何がいいの!? 飯野何がいいの!?」

 ……これが、藤芳乃と俺の出会いだった。

 一つ言わなければいけないことは、俺は確かに少年に対しよからぬ感情を抱くが、同性同士のカップリングとかは本当に分からんし、やめてほしいということだ。

「あの、ちょっと近いんですけど……」

「あ、ごめん」

 こうして俺と藤は、休み時間に談議する仲になった。

 

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