ルークとレーナ
ルークの陰が薄いですね……
レーナは陰が濃いでしょう。そうでしょう。そうなんです。はい……。あとで意味がわかりますよ多分……。わからなかったらすみません……。
数日後
「お初にお目にかかります。ルーク・ヴォルデルーテと申します。本日から宜しくお願いします」
「ええ!宜しくね!」
挿絵のとおり、平均より長身なものの少し猫背気味で癖のある茶髪を無造作に一つにまとめ、野暮ったい眼鏡をかけた地味な従者
「確か、18歳で男爵家の次男だったわよね?一応住み込みと通いがあるけど、どうする?私が起きてから寝るまでの長時間労働だけれど、私が屋敷にいる日に休みを取れるから週休2日よ。勿論募集要項通りにお金は払うわ」
「週休2日……?本当にそれで良いのですか?」
「ええ、私の予定に合わせるから不定期にはなるけど、ちゃんと休みもあげられるわ。私が屋敷から出る際の付き添いをしてもらいたいだけだし、出かける時にも家族が付いている日なら必要ないから……あ、社交界に出席するときはお願いね?」
「ええ、……勿論です。それ以外に何か、要望などは……??」
「んー?そうねぇ……あ!もし屋敷内に住むのなら屋敷の敷地内にある別邸が使えるし、あなたの身内も一緒に住んでもいいわよ」
「身内……妹がいるのですが、一緒に住まわせてもよろしいでしょうか?、勿論ご迷惑なら市内に住んで通います」
「ええ、勿論大丈夫よ。」
「本当ですか!?あぁ……ありがとうございます!」
それから数日して屋敷内の別邸にルークとルークの妹のレーナがやってきた
馬車から降りてきたレーナはちょこんとしてふわふわなピンクの髪に翡翠色の瞳を持っていた
「はじめまして!レーナ・ヴォルデルーテと申します!今日からお世話になります!」
「こちらこそ宜しくね!私、同い年の女友達が少ないから話に行ってもいいかしら?」
「勿論!じゃなくて、はい!滅相もございません!仲良くしてください……!」
すごい小動物みたいで可愛い……そういえば屋敷から出るときは下町か城ばかりで同世代の令嬢の友達はできなかった。こういう女の子は新鮮だわ
それから勉強の合間に別荘に住みはじめたレーナに会いにいって下町での生活の話を聞いたり、私からも話したりした。
「へぇーエリーは凄いんだねぇ。私、王子様とか見たことないよ!いつかあって見たいなぁ!」
「たまにここに遊びに来るのよ。でも、本当に見た目だけだからね?すごい俺様だから……。レーナは可愛いから気に入られたらあのバカ…じゃない、アラン殿下に連れて行かれるかもしれないじゃない?」
「えぇーそんなことないよ!私、エリーみたいに綺麗じゃないし、育ちも悪いし……前の家にいた時も、ずっと「下町育ちのくせに!」って蔑まれて、お兄様以外誰も庇ってくれなかったの。エリーがはじめての友達だよ…!エリーと出会えて良かった!大好きだよ!」
か、可愛い……!
「レーナ!大丈夫!絶対そんなことないわ!あ!そうだわ!レーナも私と同い年で、魔法が使えるんでしょう?だったら来年の入学式に向けて私と一緒に勉強しましょう?私がわからないところを教えるわ!」
「えっいいの?嬉しいー!エリー大好き!」
それから1年間、お父様にお願いして私と一緒にレーナも淑女教育を受けた
最初はつまづく所もあったけれど、レーナは物覚えも良く、1年という限られた時間でありながら平均的な令嬢以上の教養を身につけることができた
「さすがレーナね!もう完璧じゃない!」
「いえ、エリーにはかないません!エリーはたまに出席する社交界では高嶺の花の君って言われてるんでしょう?」
「ちょっやめてよ!本当その呼び名嫌いなんだから!何が高嶺の花よ!私、この歳になってから踊りに誘われたの知り合いだけなのよ?」
「ヴァイス王弟殿下とアラン第二王子殿下とクラン様とケイン様の4人でしょう?」
「そう!本当嫌がらせよね。私だってあの人たちの後に踊りを申し込む勇気ないわ。すごい上手だし、あの人たちの後に申し込んだら誰だって下手に見えるもの」
「……ねぇ、エリー。私、男性パートのダンス覚えたんだ。私と踊ってくれない?」
「ええ!良いわよ。踊りましょ!」
どちらからともなくステップを踏む
レーナは出会った時よりも身長が伸びて私よりも頭半分くらい背が伸びた
まあ、私が平均より小さいからなんだけど。まだ12歳だしこれから伸びるわよね?
レーナはピンクの髪を後ろで一つにまとめ、下町に出かける時の男装用のラフなパンツスタイル、
私も下町に出かける用のラフなワンピース姿だ
まだ出会って一年だけど、ずっと一緒にいたみたいに気が合って、一緒にいると安心する相手
こういうのをきっと親友って言うのだろう
ダンスが終わって、2人でにっこりと微笑む
「ねぇ、エリーはきっといつかお嫁に行っちゃうよね?そしたらさ、もう私と会えなくなっちゃうよね……嫌だな……」
「まだ先の話だよ!だいたい、私に婚約者はいないし、16歳になってから自分で相手を決めるってお父様にも言ってるし」
「でも、あと4年後には人のものになっちゃうんでしょう……?ねえ、 私をひとりにしないで……?お願い……」
「レーナ……どうしたの?何かあった?」
「……ううん……なんでもない、ほら、明日から学園でしょ?ちょっとだけ不安になっちゃって……」
「あぁ、そうだったのね!大丈夫よ!レーナは可愛いし、ちゃんとしてるから!しかも、5属性とも魔法の素質があるんでしょう?私とお揃いね!……もしレーナがいじめられたら、誰がなんて言ったって私が助けてあげるわ。だから安心して?」
「うん……ありがとう……」
そう言って微笑んだレーナの顔を、何故だかどこかで見たような気がした
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