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ケインとクラン

ケイン(4歳)

エリザベス(5歳)

クラン(6歳)

それから数日後、父が没落した伯爵家から2人の兄弟を引き取って来た



父は没落しようがどうしようが身内以外には氷の様な冷たい対応で、手を差し伸べたりすることはない、情に流されるタイプじゃなかったと思ったんだけど、どういう心の変化だ?



……しかも、ちょっとまって……悪役令嬢の義兄と義弟って攻略対象じゃない!!!



わがまま放題の悪役令嬢に無理難題を押し付けられて犬の様に扱われ、ヒロインによってそれを救われる……テンプレェ……




「はじめまして、エリザベス様。クランと申します。本日からアリアーナ家の養子となりましたのでよろしくお願いします」


「……僕はケインです……宜しくお願いします……」



あぁー見たことあるわ。クランは艶やかな黒髪を肩まで伸ばし、緩く肩でまとめている。翡翠色の瞳を持った優しげなイケメン。悪役令嬢の兄


ケインも同じく黒髪で、後ろよりも前髪が目にかかりそうなくらい長い。それは黒曜石の様な瞳を隠すため。黒は闇の色と考えられこの国ではよく思われないけれど、それもテンプレね。前世では髪を染めてたけれど元は私だって黒髪黒目だったし。黒髪黒目の方がむしろ落ち着くもの。




「宜しくお願いしますわ。クラン義兄様とケイン。私のことはエリーと呼んでください。家族だから敬語もいらないわ。」



2人の警戒心を解くためににっこりと笑うと2人の後ろにいたお父様と周りのメイドが騒ぎ出した




「え、エリーが笑っただと!!いたずらをしている時しか笑わないエリーが!」


「おお、おいたわしや、どうぞ生贄になってください」



おいぃ!別にいじめるつもりなんかないんだからね!変なこと言うのやめてよ!!!


「よ、宜しく……エリー。私達は黒髪だけど、君は怖くないの?」


「兄さん……どうせ俺らをいじめるに引きとったんだろ。さっきのやつらの声聞こえなかったのか。魔女の笑顔に騙されるな!」



ま、魔女……ひどい言い草……ま、まぁまだ4歳だし許してやろう。うん



「いじめたりしませんわ!ちょっと1人の時寂しくて、構って欲しかったからいたずらしただけですの!もうお兄様と弟ができたんですからイタズラもしません!」



「おお、エリー寂しい思いをさせていたんだな、やはりこの2人を引き取った私の判断は間違っていなかったか!エリーの遊び相手にちょうど良いと思ったのだ。しかもこれで後継者問題も解決だ!アンナ以外の妻を娶るつもりはないからな!」



アンナお母様のこと溺愛してますもんね、お父様。お母様は病弱で一日中屋敷から出られなくて、私が生まれたのも奇跡だったってよくお父様が言っておられるし



「あと、黒髪は別に怖くないですわ。私、嫌いな色は赤色ですの。だから絶対に怪我をしたりしないでくださいませ?あと、強いて言うならケインの長い前髪は切ったほうがいいと思いますわその。折角の綺麗な瞳が見えませんし、視力が悪くなりますわよ?」



「あ……その、ケインは……」


「俺は黒髪でしかも黒目なんだ!呪われてるって言いたいなら言えばいい!」


涙目で私を睨む美少年……じゃなくてケイン


「私の話聞いてました?黒色は嫌いじゃないしむしろ落ち着く色だと思いますわ。黒髪黒目ということは闇の魔術に長けているのでしょう?むしろ誇れば良いと思いますわ。折角綺麗な瞳をしているのに勿体ない。もし貴方を呪われた子だって蔑む輩がいたら私に言いなさい。全力で潰してあげるわ。お姉ちゃんですもの」



そういうと、ケインは泣き出した



「お、俺、呪われてないの……?兄さんだけ連れて行ったりしない?俺のせいで、家が潰れたんだって言ったりしない?」



「まあ!誰がそんなこと言ったのかしら?絶対そんなことは無いわ。ケインも、もちろんクラン義兄様も今日からは私の大切な家族ですもの。たとえ誰であっても2人の事を貶めることは許しませんわ。貴女達もよ」


そう言ってメイドに目を向けると



「「「「かしこまりました!」」」」



何故か恍惚とした表情で声を揃えて返事をした



それからは仲良く、3人で遊ぶようになった

読んでくださりありがとうございます!

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