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足跡のアンファング~悠久の冒険譚~   作者: 荒樹
序章 始まりの失敗
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第一話 魔法学院の卒業式と異世界の誕生式

初作品です

いつもと変わらない、いや少し変わった朝。

窓の下には人が歩き、窓の上には鳥が飛んでいる。


学生として25年過ごして教師として6年、一人暮らしの31歳おっさんだ。

当然のように彼女はいない。

勉学に励みすぎたて春を逃した。

こんなこと考えてる時点で少しつかれてるのかな、トホホホ…


今日もいい天気だ。

さぁ、今日も現実逃避だ!


世界が魔法使いを認知しなくなって600年。

今では魔法使いなんて本でしか聞かない。

そんな世界でも未だに存在する魔法使いがいる。


—そう、僕みたいに。


だからこそ、歳=彼女いない歴になってしまうんだ。

何で、こんなに恋愛について気にしているのかというと…


ピロン

噂をしたらこれだ。

スマホに昨日、結婚したばかりの友からの幸せ写真が送られてきた。

クソォォォォォ…


いやいや、そんなこと考えている場合じゃない。

いつも通りに普通の人を演じれば今日こそいい出会いがあるかもしれないし、

何たって今日はめでたい日だ。

初めて自分が受け持った教え子たちが卒業するのだ。


スーツをビシッと着こなして

しっかり朝食を食べて、持ち物チェックして

ドアを開ける!

ほら見ろ、成人男性サラリーマンと何ら変わりのない!


「お隣さん、おはようございます。」

「・・・。」


朝の4時だぞ、何時からお隣のばあさんは掃除してるんだ。

何たって明日のことが気になりすぎてで寝れずにいたら、奥さんとオールしながら飲んだイチャイチャ写真が友から送られてきたんだぞ。

早起きにもほどがあるぞ。


朝早いというのに、なぜか少し混んでいる駅に突っ込む。

ICカードをかざして改札をぬける。

階段を登り、やっとのことでホームに出るとそこには…


呆れるほどキンキラキンな電車が止まっている。

まぁ、()()()()()には乗ったことはないんだけど…

誰も見向きもしない電車に片足を突っ込む。


憧れてしまう


乗ってみたい


みんなが乗っている普通世界の電車に、

無情にも、キンキラキンな魔法列車は必ず出る。

逆に出てもらわないと、職場に行けないのだけど。


床が上下に揺れ窓の外には、家々が連なる街がうつる。


簡易的な飛行系魔法だ。

線路から外れて宙を舞う。


これが見えない電車でなければ通報物の怪奇現象だ。

って最初に乗った時思ったけ。


職場の魔法学院にはすぐ着いた。

草原の中にひっそりと建つ孤城、アルビノ魔法学院だ。

周りには複数の結界が張り巡らせてあり、飛行系魔法でなければ中に入ることができない。


「花川先生、おはようございます。」

「おはようございます、そしておめでとうございます」


あ、ヤバい泣きそう


「先生、泣いてます?まだ早いですよ」

「そーだぜ先生。僕なんか、今日の卒業証書をもらえるか怪しいのに!」

「でも、ここまでこれたのは先生のおかげですよ。花川先生、6年間ありがとうございました。」


く、お前ら先生を泣かせに来てるな


「う、う、お前ら」


6年間、6年間かけて育て上げた僕の生徒達、卒業したらもう顔を見ることもなくなってしまうのか、そう考えると感慨深い。


花川レイン 31歳 独身 魔法使い

4人の生徒を抱きしめながら男泣き。


聞き覚えのある音が鳴る。

「あ、チャイムなった。」

「まずいぞ、卒業式が始まっちまう。」

「じゃあ先生また後で、」

「ああまた後でな、」


涙を拭き、少し生徒たちとの思い出に浸り歩く。

職員室の扉を開くと、クラッカーが鳴った。


「いやーレイン先生、おめでとうございます。」


訳が分からない、いつもだったら卒業式の終わりに卒業発表がありまたその後に卒業祭が催される、とてもとても忙しくてゆったりしている暇もないはずなのに。


「いやーこんなめでぇ~ことないよ」

「6年ですか~もう、レイン先生も一人前の先生ですね」

「いやいや、ちょっと待ってください!うれしいのですが、とてもうれしいのですがだいじょうぶなのですか?」


先生陣が顔を合わせて笑う。

ところところで、がんばったかいありましたね~と聞こえてくる。


「先生達は、レイン先生のために通常の2倍以上のスピードで準備されていらしたんですよ」

「そうなんですか、カローナ先生。こんな僕のために、ありがとうございます。」


カローナ先生は、僕と同じ古代魔法を教えているすごい先生だ。

僕が、古代魔法と言われているスキル系魔法 不死魔法(エターナル)を新しく発見、解読、会得した時、彼女は新しい魔法を3つと古代魔法に関する論文を5つ出していた。


それにしても、毎年準備が間に合わないで有名なこの卒業準備を終わらしてしまうなんて、

本当に先生方には、頭が上がらないな。


時間は風のように過ぎうれし泣きを止められることができず、一生泣いていた卒業式が終わり卒業発表に移っていた。


卒業発表では6年間学んだことを生かし、自分が研究した系統魔法、得意魔法を披露する場所である。

チームを組んで披露してもいいし、個人でやってもいい結構アバウトな発表会だ。


うちは、カローナ先生の生徒が披露した後だそうだ。

みんなでやるらしいし、サプライズで何を披露するか秘密にされている。

少し心配だけど彼らのことだ、危ないことはしないはずだ。 多分…


あ、カローナ先生の生徒達だ。

彼らも全員で披露するのか…


「「「昼夜逆転魔法インバージョン・サンナイト」」」


これは、天候魔法のインバージョン・サンナイト 昼と夜を逆転させる魔法。

あたり一面暗くなり、夜が訪れたとても良い魔法、完成度も申し分ない見事だ。

さすが、カローナ先生の生徒だ。


さて、次はうちの生徒だ。

どんな魔法を見せてくれるのかな~楽しみだ。

シャンパンを手に取り優雅に生徒たちの姿を見ている。

少し緊張しているように見えるが、気のせいか。


「「「天変地異魔法(カタルシス・アース)」」」


飲んでいたシャンパンを思わず噴き出した。

おいおいおいおい、禁忌魔法だぞ。

何してんだ。

古代魔法のしかも禁忌魔法に分類される魔法、天変地異を起こす魔法。

文献には、世界を作ることができるとか何とか書いてあったけ。

そんなこと考えてる場合じゃない!!

発動禁止魔h…


大地が盛り上がり眩い光が放たれる、先生たちの妨害魔法や禁止魔法は虚しく届かず、魔法学院を中心に地球が、光に包まれる。


生き残った生物はいるのか、人はいるのか定かではないが


これが地球最後の時である。

そして新しい世界が誕生した瞬間である。

お読みいただきありがとうございました

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