エルゾワ級戦艦『ピースキーパー』
数日後、落札手続きが済み実際に家の車庫には戦艦が入っていた。全てが型落ち。
最新艦と比べれば燃費も悪く、シールド技術が未熟だったから装甲が厚くスピードが遅い。
それでも、不思議とこの艦なら何処へでも行ける気がした。昔、一番長く乗っていた型だからかもしれない。
「艦の整備点検完了。何時でも飛ばせます」
アレスが艦のスピーカーから報告すると、エリスは課長に一報入れる。
「あ、課長。今日から自宅から惑星調査しに行っても問題ないでしょうか?……はい、……はい、あ、ありがとうございます。では」
許可が貰えたエリスは昨日の内に仕入れたコンテナハウスぐらいのトランクと応急外傷治療薬という名のナノマシン治療薬を手土産として積み込んだ。
全てが最新式ではないにしろ、地球からすればオーバースペックなはずなので問題ないはず。
エリスは艦に乗り込み全ての電源を入れた。モスキートーンの様な高音の起動音はエリスを仕事モードへと変える。
「アレス、エルゾワ級戦艦『ピースキーパー』起動」
艦は浮遊を開始。車庫の天井が開閉し、ある程度浮かぶとワープを開始した。ワープゲートは暗闇に包まれており、一瞬で音と光が無くなるので慣れてないと焦ってしまう可能性がある。
「アレス、いつ頃着きそう?」
「約三時間を予定しております」
「了。ならその間寝てるから、着いたか問題が無い限り起こさないで」
「了解しました。おやすみなさい」
貴族用の睡眠カプセルに入ると少しだけ体が浮遊して睡眠に最適な環境を作り出した。眠気に襲われてそのまま眠ってしまう。




