雪まつり
ネット掲示板に画像を添付して遊んでいた間に、札幌雪まつり会場に到着した。そこでは巨大な雪だけでできた建築物が多く並び、その圧倒的な光景に魅入る。
「凄いですね……全部雪ですか?」
「はい。全部が雪です。数日前から多くの人が出入りして作り上げています。自衛隊が作ったものもありますよ」
航が指さす方向には、もはや他とは比較にできない芸術品の様な建築物があった。数時間見て回ると、固定が甘かった巨大な雪球がエリスの方に傾いてくる。
だが、アンドロイド一体が片手だけで雪球を受け止め、隣にゆっくりと降ろす。
「エリスさん、お怪我はありませんか!?」
風間が心配してくれるが、どこも怪我をしていないことを告げるとホッと胸をなで下ろした。
「それにしても、そのアンドロイドは凄いですね。大きな雪球を受け止める程の力とは」
「あれでも本来なら捨て駒同然の旧式です。私がまだ軍属だった頃の物でして、今の型はあれよりも速くて力が強いです」
聞いたことをとてつもなく後悔した風間は、エリスの持つもの全て規格外だと認識するようにした。そんなこんなで夜になると、高級旅館に案内される。
雰囲気は落ち着いており、格式の高いところだと感覚的にわかる。そして無意識に出されていたスリッパに履き替えるととても驚かれた。
「スリッパに履き替えることを知っているのですね」
航や他の人が驚いていた事に焦り、資料として観ていたと咄嗟に嘘を言うと直ぐに信じてくれた。夕飯には海鮮丼が出されて食べた後、布団で寝てこの日は終わる。




