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鏡への接触
「豚女、出てこいよ!」
「ここにいるのは知ってるぞ!」
「そうだよ、出てこいよ、ブタ!」
複数の少女たちがドアをノックし、罵声を浴びせる。
莉亜は体を丸め、両手で耳を塞いでうずくまった。
「莉亜ちゃん、怖がらないで。早く鏡に触って。」
ソフィアの声が、闇の中でもはっきりと聞こえる。
「無理……無理よ。出て行って……」
莉亜は絶望的に首を振った。
ソフィアは優しくため息をつくと、鏡の中から手を差し伸べた。
すると、個室の中にキラキラとした光が満ち始めた。
「怖がらないで。ほら見て、この光。君はもう一人じゃない。私がここにいる。」
その光に包まれ、莉亜はようやくソフィアをはっきりと見た。
鏡の中に浮かぶソフィアは、莉亜によく似ていたが、どこか強くて美しい。
「綺麗だね……その光。」
莉亜はぼんやりと呟いた。
「ほら、早く。鏡に触ってみて。」
ソフィアが優しく、しかし強く命じた。
莉亜は深く息を吸い込み、震える足を踏ん張って立ち上がった。
そして、ついに鏡面に指先を触れた。
【次回予告】
次回の『鏡の向こう』は……
「綺麗だね、その光」
指先が鏡面に触れた瞬間、世界が変わる。
莉亜とソフィア、運命の交換が始まる……!
つづく




