日常の崩壊
莉亜はベッドにくるまり、震えながら眠りについた。
翌日。
莉亜はいつも通り洗面所へ向かった。まるで昨日の出来事を忘れてしまいたいかのように、自分にそう言い聞かせた。
支度を整え、学校へ行く。
教室に戻ると、彼女の机と椅子は落書きで汚されていた。
でも、莉亜は無意識にその席に座った。周囲の生徒たちがひそひそと話し始める音が耳に入った。
休み時間、莉亜は一人で本を読んでいた。
またあの女が近づいてくる。
「あれ、なんで本なんか読んでいるの?」
有理が莉亜の手から本を奪い取った。
「有理さん、返してください。お願い……」莉亜は泣きそうな声で懇願した。
「あら、返すよ。でも、お前に資格あるの?」
有理は本をパラパラとめくりながら、冷たく言った。
「ねえ、みんな。彼女は『返せ』だってさ。」
有理はわざと声を荒げて叫んだ。
教室中が騒ぎ始め、嘲笑う視線が莉亜に注がれる。
「やめてください……」莉亜は小さくつぶやいた。
この空間が恐ろしく、闇の手が伸びてくるような気がした。
莉亜は息を呑み、立ち上がるとトイレへと駆け出した。
ドアをロックし、個室の中で一人になった莉亜。
心の中で、かすかな声が響いた。
『早く、ここへ来て。』
【次回予告】
次回の『鏡の向こう』は……
「助けて……」
絶望的な教室で響く、かすかな声。
鏡の少女が、ついに動き出す……!
つづく




