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鏡の向こう  作者: 優希
2/5

日常の崩壊

莉亜はベッドにくるまり、震えながら眠りについた。


翌日。

莉亜はいつも通り洗面所へ向かった。まるで昨日の出来事を忘れてしまいたいかのように、自分にそう言い聞かせた。


支度(したく)を整え、学校へ行く。

教室に戻ると、彼女の机と椅子は落書きで汚されていた。

でも、莉亜は無意識にその席に座った。周囲の生徒たちがひそひそと話し始める音が耳に入った。


休み時間、莉亜は一人で本を読んでいた。

またあの女が近づいてくる。


「あれ、なんで本なんか読んでいるの?」

有理が莉亜の手から本を奪い取った。

「有理さん、返してください。お願い……」莉亜は泣きそうな声で懇願した。


「あら、返すよ。でも、お前に資格あるの?」

有理は本をパラパラとめくりながら、冷たく言った。

「ねえ、みんな。彼女は『返せ』だってさ。」

有理はわざと声を荒げて叫んだ。


教室中が騒ぎ始め、嘲笑う視線が莉亜に注がれる。

「やめてください……」莉亜は小さくつぶやいた。


この空間が恐ろしく、闇の手が伸びてくるような気がした。

莉亜は息を呑み、立ち上がるとトイレへと駆け出した。


ドアをロックし、個室の中で一人になった莉亜。

心の中で、かすかな声が響いた。

『早く、ここへ来て。』



【次回予告】

次回の『鏡の向こう』は……

「助けて……」

絶望的な教室で響く、かすかな声。

鏡の少女が、ついに動き出す……!


つづく

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いじめ 鏡 救済
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