肺門リンパ節――かつて闘獣場と化した廃墟の戦場にて、癌モンスター「科目五」の手によって、まさに五馬分ちの刑に処せられんとするヘルパーT細胞「太」を救わんがため、M1マクロファージ「羅」が放つ。それは、最も原初に、最も優雅なる殺しの技――「薔薇開蕾・Phagocytosis (ファゴサイトーシス)」。



彼女がひと跳びに宙へ舞い、その身にかすかに傘を開いた刹那、作者であるこの私さえも、深く魅せられてしまった。

なればこそ、むべなるかな。マクロファージとは、この星に生まれ落ちた、最も古の免疫細胞。されば、その魅惑の前に抗いうる者など、この世に在りはしないのであろう。