24話 交差する戦場10
ジェノサイドスレイと不殺の悪魔は初めから敵同士。わかり合えるわけがなかった。そもそも両
者とも時間稼ぎをしているに過ぎない。会話自体には意味などなかった。たとえ無意味でも感情が出てしまう。互いが憎しみを抱き、ぶつけるのに意味や理屈など関係がない。
ゼスト(奴隷兵たちはもう逃げたか? 奴隷兵を追撃するよりジェノサイドスレイは俺を狙ってくるはず。)
シェリー(サリオとテリオの準備は済んだかしら? 通信した時点で悪魔なら察してしまう。タイミングが図れない。)
奴隷兵が逃げていればゼストが逃げながら戦うことや廃墟を先ほどのように爆破する戦法も可能になる。ゼスト、シェリー、ミーアの三人が動かずに場が凍りついた感じになる。動きを読まれた方が負けるため慎重になっていた。
サリオが透明化の能力でゼストの背後から銃口を定めた。ゼストは殺気と僅かな音で見えないサリオを捕捉する。
ゼスト(そこにいるな! あの女が待っていたのはこいつか。)
彼はサリオに進行方向変え、迫ってくる。サリオからすればゼストは悪魔そのもの。死の恐怖と責任感から撃ったものの銃弾の方向が安定しなかった。その銃弾やミーアとシェリーの追撃を難なく交わしてサリオに接近する。目の前の彼にサリオは下がることも忘れるほどに気迫に押されてしまう。それでもふり絞り声を出した。
サリオ「テリオ、来て!」
ゼストの登場で後ろに待機していたテリオが瞬間移動で駆けつけサリオの横に立つ。そのままサリオをともに彼らは出来るだけ遠くに避難した。透明化でもほとんど見破られては話にならない。シェリーとミーアでも苦戦している時点でそう簡単に攻撃すら当てれるはずがなかった。
ゼスト(直前で逃がしたか。あれは瞬間移動か。かなり厄介だな。彼らを追う前に二人をどうにかしなければ!)
ゼストにとっては決め手となる攻撃手段が接近戦による炎の攻撃。しかし、二人は遠距離系の能力で間合いが詰めるのは困難だった。




