IQは4
あらすじ
元の世界に戻るための『ショック』を探し始めたものの・・・
ショックのヒントといっても、ただ気を失っただけだ。
なんの前触れもなく、ホント唐突に。
その上、平気で『復活』したので、『気を失う』が正解とは考えづらい。
実際、睡眠はある意味気を失うとも呼べるが、相変わらずこの世界のままだ。
幸せになれば気を失うのか?
だがそれならば、この部屋で新作を読んだときは確かに幸せだったが、正常そのものだった。
後は・・・『疲労』と『興奮』だろうか。
しかし、意図的にそんな状態が作れるのか?
自分を騙しての興奮もどきでは、再現性はバッチリとは言えない。
心の底から興奮しており、更には疲労もセットでついてくる。
はたして、そんな都合のいいものが・・・
あるじゃないか、ピッタリのものが。
そうそれはホモサピエンスの三大欲求の一つ。
知的生命体としての恥部、『性欲』が!
具体的に何とは言わんが、ナニが!
さて、早速検証してみよう。
俺はつい先ほど発掘したスケベ誌に手をかけた。
しかしなぁ。
遺伝子的に同じだとしてもだ。
別人なんだよなぁ俺は・・・
俺と『ハンバーガー俺』は同じ人間だけどもだ。
趣味趣向レベルで同じときてもだ。
俺の手でだけどもだ!
他人のブツをシゴきたくねえなぁ・・・
行為中、その者のIQは3まで下がっているらしい。
しかし、少なくとも今の俺は、もう少しマシな頭脳をお持ちだろう。
あれ、この作者知ってるぞ。
確か、見境なく流行りモノのNTR同人を描くので、まあまあ嫌われてる人だ。
しかし、この本ではNTRではないな。
同じエロ漫画家となる運命なのに、性的嗜好が変わるのか?
そうか。
NTR・・・要は『弱者』に入り込む作風は、メイン読者層が『弱者』の場合、ある程度の需要を得ることができるが、
オタク趣味が『弱者』でなくなった世界では、読者に『弱者』に共感できない者の率が増えるから、NTRは俺が知る以上に異常性癖となり、流行ることはないのか!
うはー、面白いなあ!
・・・いかんいかん。真面目にドスケベに溺れなければ。
チクショウめ。
世界線だ宇宙だの話なので、生命の神秘で迎えたわけですが、
世界の果てまで辿り着くこともなく、ただ一人で果てただけでしたわ。
・・・というか、「疲労」と「興奮」なら、ランニングでもすりゃよかったよ。
・・・駄目だ。
俺が何をしても、再現ができない!
何をすればいいんだ!?
何をしたから気を失ったんだ!!?!
こういう時は、発想を逆転させるのだ。
『何をしたから気を失った』のではなく・・・
『もしあの時、何もしなければ、気を失わなかったのか?』として考えれば!
・・・何だっていうんだ。
過ぎたことをタラレバで考えて何になるんだ、まったく。
いや待て、これは更に『気を失った原因は俺になかったとしたら』とも考えられる・・・!
例えば、超音波か何かで人為的に失神させられたのかもしれない!
いや、その場合、俺以外にも影響があるはずだな・・・
俺に影響を与えられて・・・俺以外には影響がないもの・・・
俺の体にだけ繋がっているもの・・・
ああ!!?!
『俺』だ!!!!
この体の真の持ち主だ!
つまり・・・『俺』に何かあったんだ!
そのショックが、俺にも失神という形で影響を与えたんだ!
別次元にまで影響を与えるショック・・・つまり、帰るためのショック・・・!
俺は帰り方を見つけたことになる・・・!
何だ?俺は何をしたんだ!!?!
そもそも、なんであの一回だけなんだ!?
分かったのなら、もっとやってくれよ!!!
その瞬間、全てのピースがハマった。
そういえば、こっちの世界に来てそれ程経ってない頃、意識を失ったことがあった。
『俺』が俺の世界に行っていたら・・・
俺は『教室で』語り合おうとしている。
俺はそういう人間だし、あそこはそういう世界だ。
根本的には同じ人間だと感じられる文章だった。やけにプライドが高いが。
「・・・お前、変わったな。」
俺の体にだけ繋がっているもの
世界線だ宇宙だの話なので、生命の神秘で迎えたわけですが、
そもそも、なんであの一回だけなんだ!?
「くたばれおれさま あきらめな」
うわあああああああああああ!!!!!!!!!!!!!
俺は瞬時に理解した。
いや、理解してしまった・・・!
自分の事は自分が一番分かっていた・・・!
『一回だけしかしない』のではなく、『一回しかできない』こと・・・!
『俺』は・・・
死んだんだ・・・!!!
つづく




