裏の鬼の隠し事
ドゴォォォォォ!!
「ぬぉぉぉぉ!!!」
ズサーーー!!
「よし決まった!っ!?」
刹那が出した炎の技ヘルフレイヤーを喰らわせ完全に勝敗が有したとそう思ったのも束の間、ドワーフの老人はその炎をハンマーにまるこめ刹那の放った炎の技の主導権を握られてしまう。
「そんな事って…」
「フォフォフォさすがにこうなる事は予想外じゃったかな?まぁ人間にしては普通の算段じゃったの。糸を燃やすそれぐらいだれでも考えがつく事だわい。じゃからワシのハンマーにちょっとした細工を施させてもらったってわけじゃの。」
「ジジイのくせに小癪な手段を……ふっでもそれだけで私が終わると思っているのかしら?」
「思わんの…何せ小娘お前にはまだ別の力があるじゃろ?それを踏まえてワシのこの吸収したハンマーの威力を見るがいい!」
そう言って老人ドワーフのハンマーが地面に目一杯の力で叩きつけられあちこちに切れ端ができその地面床が激しく揺れる。
ゴゴゴゴ!!
「な、何この地響き!ここ列車よね!振動ならまだ分かるけどこの揺れ明らかにおかしいわよ!」
「当然じゃ何せこの一帯はワシのテリトリー化にしておるからのより技の効率が上手くいかせるように細工はいくつか用意しておるんじゃよ。」
ドワーフって小さくて力だけのイメージしかないと思っていたけれど、意外に知恵もあったりしたのね。
「けど私だって色々な修羅場を潜ってきてるのよ!こんな所で負けるわけにはいかないのよ!」
刹那は床に手を当て自信のもう一つの力を地面一帯に流れこませる。
カチコチカチコチカチコチカチコチ!
「!まさか貴様揺らぎ出す地面に氷の技を使って揺れを抑えたのか!そんな無茶苦茶な事が!」
「それが可能なのよね。私を誰だと思っているのよマグマと氷を2つ同時に扱う事ができる天才美少女よ!」
ボン!
床に巡らせていた轟く様な響き音は一瞬にして掻き消え元の会場の状態へと戻り再び刹那と老人ドワーフの一からの態勢へと立て直す。
「ガハハハ!!コイツは面白いな。いやはやよくもまぁそんな芸当なマネができたものだ。」
ワシがこの床下に巡らせた炎の力をあの小娘は逆に香りの力で上手く相殺させお互いプラスマイナスゼロにさせる事でこの列車の爆発を阻止したというわけか…
「ふぅ〜危機一髪だったわね。」
「ほう〜ワシとの対決でそう言った口を聞けるとは小娘まだ余力があるみたいじゃの?」
「さぁ〜それはどうかしらね。少なくとも今のあなたと私では互角の戦いができると私はそう思っているわ。」
「奇遇じゃの〜ワシもそう思っていた所じゃ、いやはや中々に小娘は良い千里眼を持っているの。」
何が良い千里眼だ。単に相手の懐を探っていただけじゃないの。………探りを入れている?もしかしてコレって…
ダン!ダン!
ダン!ダン!
「お前達勝手な事をするのはそこまでだ。勝手な行動でこちらの催しをよく無茶苦茶にしてくれたな。貴様らはそのまま牢獄の中で一生働いてもらうからな。」
出来もしない事を……じゃが…
「ようやく始まったかの。」
パリン!
ドサ
ゴロゴロゴロゴロ…
「しゅ、主催!」
ヒューン!
ドン!
「やれやれ、鬼の決めた主催者がこんなよわっちい鬼だったとはね。とんだ期待ハズレだわ。」
「貴様!この俺が誰だと知っていて手をだしたのか!私は鬼族の中でも…」
「列車での勝手なギャンブルめいた催しを開いた指名手配の鬼族…ラ・ボーレンス…だったかしらね?」
ヒラヒラ〜
ドワーフの女性は指名手配とされていた紙を目の前の主催者側の鬼の前へ落としそれがどう言う事なのかを示すかの様にし鬼はそれがなんなのかを理解しゆっくりと顔を上げドワーフの女を眺める。
「ま、まさか貴様は!」
「ふふん〜はいその通りわざわざドワーフの森からこの列車に乗り込んであなた達の悪行を強制しめとりをするためここに来ましたって言えばわかるかな?」
ば、ばかな!ドワーフの長にはこの列車の秘密はバレていないはず!なのに何故ここが、コイツらが乗って!
「何故この列車にワシらが乗り込んだという顔をしておるの若造。」
老人ドワーフはビクつく鬼の方へゆっくりと近づきまるで意図するかの様に話をする。
「………いやまさかそんな事が…」
「何がそんな事かじゃ?お主はワシらがここへ来るのはあり得ないと思っていたんじゃろ?なら何も怖じ気つく事はない。何せワシらはただのドワーフじゃからの。」
「そうだ!貴様らは所詮ただのドワーフ族だ!ボーレンス様を救うぞ!」
おお!!
ギュイーーン!
ドン!
ドン!
ドン!
ボーレンスの警備隊の鬼族は魔法でドワーフの2人と刹那に向かって炎、雷、氷の魔法を放ち辺り周辺にそれぞれの魔法が混濁し煙をたたせながらどうなったのかを遠くから様子を伺う。
「お、おい!お前らボーレンス様まで巻き添えにしてどうすんだ!」
「大丈夫です。そこら辺はちゃんと計算しています。ボーレンス様には既に魔法対策を付与しています。なのでこの程度の魔法ならどうという…」
「本当にこの程度だとはガッカリじゃの〜」
「何!?」
鬼族が放った魔法で辺り一帯煙が漂っていた最中、完全に仕留めたとばかり思っていた鬼族の連中はその声に驚き全員の視線がその声の方へ向ける。
「ば、ばかな!俺達鬼族の最強魔法だぞ、何故生きて…」
「ほっほっほ、コレが最強だとな笑える冗談じゃのほっほっほ…」
老人ドワーフは鬼族集団を本当の意味で貶す様に笑いながら見下し魔法というのがいったい何なのかを改めて指摘する。
「いいか魔法というのはな。」
フン!
ピカン!
ズドン!
ヒューン!!
ドカン!
ガシャン!
ガラガラガラガラガラガラ!
「こう言うのを魔法というんじゃ…」
老人ドワーフは詠唱もなしに何処からか魔法を発動させ鬼族の1人を重さのある力で勢いよく吹っ飛ばし壁に激突し真っ下へと落ち観客席の上にあった物がその男の上へと覆い被さる。
「!?」
今のはいったい…鬼族の魔法ら詠唱なしでも出せる形で攻撃ができるがそれはほんの僅かな奴等に限定される。だが何故それがあのクソジジィドワーフが詠唱無しに魔法が発動できたんだ。
「やれやれ最強魔法じゃなく最弱魔法の間違いなんじゃないかの。」
「おじいちゃん戯れはそこまでにして。」
ドサ!
女のドワーフは魔法の攻撃が効かないボーレンスを服をつまみながら自分も上手くその魔法を回避しボーレンスを摘んでいた手を離し地面に落とす。
「私達のやる事はコイツらを捕まえる事が最優先でしょう。なのに遊んでる暇なんてないわよ。」
「そういうな我が孫よ。これも若手を育てる為の訓練の1つでもあるんじゃから。」
しゅ〜〜〜
「ふ〜〜」
「ほっほっほやはりお主もちゃんと回避していたか。」
「おかげさまでね。というよりも危機一髪だったわよ。普通に自信の周りに氷の力でカバーできていなかったら焦げていたわよ。」
「それでも慢心慢心じゃ、人間にしては十分なタフなほうだぞい。」
何が十分なタフさよ。明らかに魔法に対する次元が違いすぎるわよ。ドワーフや鬼族が魔法の詠唱がどうのこうのと言っていたけれど、あのハンマーでギリギリの所で鬼族の魔法を吸収して威力を半減させ自分のものにした。そしてその力で魔法と偽りドワーフの力を目にものを見せた……まぁそのおかげで私はこうやって立っていられてるんだけどね。結局の所あの老人ドワーフただの嫌味でしか言わないのね。
「馬鹿な!何故女も生きている!俺達の魔法の方が確実に!」
「ふぅ〜鬼族の頭ってもしかしてちゃんと回ってないのかしら?いや単にコイツらが馬鹿だったって事よね。」
「なんだと!貴様人間のくせに!」
「馬鹿野郎!その女の口車にのるんじゃない!足元をよくみろ!」
「え?………!?」
バキ!
憤怒した鬼族の2人組は我先へと刹那の方へ足を運び侮辱されたのが気に食わなかったのか目先が一点の場所にしか集中しておらず足元に凍りつけされていた感覚がわからなかったのか、2人はそのまま足元が折れ上半身だけが地面に落ちる。
「あ、あ、あ…」
「嘘、だろ…こんな結末…」
「残念だけど、あなた達に恨みはないけれどそこで大人しく死んでもらうわ。」
カチコチカチコチ
キラン!
鬼族の2人の上半身はそのまま床から這い上がってくる氷に逆らえず体全てが凍ってしまいあっけからぬの結末を迎えてしまう。
「くっ!」
「さて残りはアンタだけになったけれどどうする?女のドワーフはアンタを捕まえるのが主目的みたいだけど。」
「いやいや本命はこっちだから、それに何勝手に始末してくれちゃってんのか、そっちの2人も生きて捕まえるのがちゃんとした目的なんだけど。」
「ガハハハ!コレはいい傑作じゃあまりにの傑作に笑いが止まらんの!」
「下品な笑い方をしないのおじいちゃん!」
くっこんな奴等を相手に首領を守るなんて無理だ。大人しく撤退したほうが自分の身の為だ。
「………くっくくく!」
「何がおかしい?」
「当たり前だこんなやってられねぇボディガードなんぞやってられるか!悪いが俺はここでトンズラさせてもらうぞ。命あっての宝だ!金なんて二の次なんだよ!クソッタレ。」
パン!
キランキランキラン!
偉そうにした鬼族の男は光の魔法で閃光弾みたいなのを放ちながら周りに気付かれない様にこの場から去っていき光が消えたのと同時に周りの視界が元に戻る。
「しまった!逃げられた!」
「ああ大丈夫大丈夫そっちはもうおじいちゃんがなんとかしてくれるから、あなたはこっちにきて。」
「え?……あ、そういえばいない。」
…………
タタタタタタタタタタタタ!
「くそ!こんな所来るんじゃなかったぜ!けど……くくくあらかじめここの密売組織で集めていた資金をある場所に隠せたからな。後は合流するだけ…」
タタタタタタタタタタタタ!
「ほう〜それは聞き捨てならん事を聞いたの。」
「………」
タタタタタタタタタ!
「………」
タタタタタタタタタ!
「な!?」
何でここにクソジジィが!
ドン!ドシャン!
「ぎゃあ!!!」




