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第74話 家族

未熟ながら精進して参りますのでよろしくお願い致します!

感想・レビューお待ちしております!

「人を殺しに行くって…」


「じっちゃんどういうことなの!?」


「……」


「その手紙の続きを読んでみぃ…」


「!?」


 凛は、手紙の折りたたまれた部分を開いた。


「何これ…」


「凛さん… 一体なんて書いてあるの…?」


「……」


「今から読むね…」


 ゴクッ…


 凛は唾をのんだ。


「今回ノ招集ノ目的ハ…」



08(ゼロエイト)ノ一人デアル…」



「“()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()…」



「……」


「何だか物騒な話だね…」


「抹殺の為って…」


「一体この人何をしたの…?」


「それに08(ゼロエイト)って、いったい何者なの…?」


「……」


「最近、巷を騒がしている、8人の犯罪者のことじゃ…」


「実際に会ったことはないが、噂では…」


「恐ろしく強いらしい…」


「それに…」



()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()…」



「国1つ…」


「そっ… そんな奴とじっちゃんはこれから戦うの…?」


「そうじゃ…」


「仕事人は政府から下される命令は絶対に受けなければならないんじゃ…」


「……」


「そこで、シン達に1つ頼みごとがある…」


「何ですか…?」



()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()…?」



「!?」



「じっちゃん!! どういうこと!?」


「私まだ、修業の途中なんだよ!!」


「そんな中途半端な状態で、ここを出られないよ!!」


「……」


「それは心配ない…」


「わしと離れ離れになっても修行が出来るように、考えておる…」


「そういう問題じゃなくて…」


「嫌だよ… もっと一緒にいたいよ…」


「もっと気術を教えてよ…」


 凛はその場で涙を流し始めた。


「凛…」


「大丈夫じゃ… しばしの間…」


「家を留守にするだけ…」


「必ず戻ってくる…」


「でっ… でも…」


 ポン!!


 シンは凛の方に手を置いた。


「該伯さん… わかりました…」


「凛さんを連れていきます…」


「それと…」


「これは約束です…」


「必ず帰って来てください…」


「じゃないと…」



()()()()()()()()()()()!!」



「えっ…」


「……」


「ハハハ!!」


「それは、一大事じゃな…」


「大切な1人娘をお主に渡すことになるのは絶対に防がないといかん…」


 該伯はにっこりと笑った。


「約束する…」


「絶対に帰ってくる…」


「これは男と男の約束じゃ…」


 シンと該伯は拳を合わせた。


「ずるい!! 僕も!!」


 シン達が合わせた拳に、マックスも拳を合わせた。


「じっちゃん…」


 凛は袖で涙を拭き、拳を突き出した。


「絶対に帰ってくること!!」


「これは祖父と孫との約束!!」


「うん!! もちろんじゃ!!」



 夕飯を終えると、皆、就寝の準備を始めた。


「狭くない…?」


「そりゃそうだろ… 1つの部屋で、4人寝てんだから…」


「ハハハ… ええじゃないか…」


「こっちの方が楽しいわい…」


「うん!! そうだね!!」



「グーー!! グーー!!」


 しまったわい… こ奴らのいびきのせいで眠れん…


 凛のやつ、こんなうるさい中でよく寝れるなぁ…


「フッ…」


 みんなよく眠っておるわ…


「……」


 わしには守るべき家族がいる、だから、何があっても…



 ここに帰ってくる…



 ー数日後ー


「該伯さん!! 出発の準備できました!!」


「ちょっと待ってくれ!!」


「凛よ… 出発前に渡したいものがある…」


「わしの部屋に来てくれ…」


「わかった…」


 該伯は凛を連れて自分の部屋に入った。


「でっ… 渡したいものって…?」


「まずはこれじゃ…」


「えっ… カメラ…?」


「この中に… 気術が記されている巻物の写真をとっておいた…」


「これを見て、日々、新しい技を学びなさい…」


「……」


 凛は一言も発さずに、自分の部屋に行った。


「おっ… おい!! 凛!!」


 凛は自分の部屋から戻って来た。


「じっちゃん…」


「悪いんだけど…」


「そのデータをこっちに移してもいいかな!?」


 凛は、該伯に自分の持っているスマホを見せつけた。


「……」


「えっ…」


「そっ… それ…」


「一体どこで手に入れたの…?」


「あー… 前に町に買い出しに行ったとき、安かったから買っちゃった!!」


「安かったから買っちゃったって…」


「一体いくらくらいなの…」


「うーーん… 確か…」



「20万くらいだったかな…」



「にっ… 20万!?」


「いったい… その金はどこから…」


「まぁ… そんなことはいいから!!」


 凛はカメラのデータを全て、自分のスマホに移した。


「……」


「一体わしの努力は何だったんじゃ…」


「まぁいいか…」


「でっ… 渡したいものってそれだけ…?」


「おー… そうじゃった…」


「ちょっと待ってくれ…」


 該伯は押し入れの中から、右側が白、左側が黒の装束を取り出した。


「ほれ…」


「ん…」


「何こ…」


「!?」


「これってまさか…」



()()()()()()()()()の…」



「そうじゃ…」


「あ奴らの装束をつなぎ合わせて…」


「凛のサイズに合わせた特注品じゃ…」


「あっ… ありがとう…」


 凛はその場で涙を流し始めた。


「フフフ…」


「そうじゃ… 早速着て、わしに見せてくれんか…?」


「うん!!」


 凛は自分の部屋で着替えを済ませ、再び該伯の部屋に行った。


「どうかな…」


「……」


 該伯は目頭を押さえ泣き出した。


「とっ… とても綺麗じゃ…」


「わしは生まれて一番幸せかもしれん…」


「おっ… 大袈裟だよ…」



「おーーい!! 該伯さーーん!! 凛さーーん!!」


「俺達は一体いつまで待てばいいんですかー!!」


「あっ… シンが呼んでる…」


「くそっ… せっかくの凛との時間を邪魔しよって…」


「ん… じっちゃん何か言った…?」


「いいや… こっちの話じゃ…」


「おーーい!!」


「あっ… じっちゃんもう行くね…」


「うむ…」


「それと… 凛…」


「ん…?」



「せっかくの旅なんじゃ、楽しんできなさい」



「うん!!」



 凛は該伯の部屋を後にした。


「お待たせ!! 2人とも!!」


「あれっ… 凛さん服装変わった!?」


「うん!!」


「まぁ… イメチェンってとこかな…」


「さて… 行こうか…」


「あっ… ちょっと待ってね!!」


「行く前に、少し寄りたい場所があるんだ!!」



「行ってしもうたわい…」


 該伯は、自分の部屋にあった写真を手に取った。


「フフフ…」


「月日の経つのは早いもんじゃ…」


「こんな小さかった凛が…」


「あんなたくましくなったんじゃな…」



 パン!!


 凛は父親と母親の墓の前で手を合わせた。


 お父さん… お母さん…



 行ってくるね…



「よし!!」


「行こう!! 2人共!!」


 ニッ…


 凛はにっこり笑った。


 第74話 FIN

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