第72話 光
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「何、この光… 眩しい…」
「シンの腕輪からだ…」
「きっと… 僕たちを助けてくれたんだ…」
「ありがとう…」
マックス達はその場で気絶した。
何だこの力は…
さっきまで、虫の息だった奴が…
「……」
「汝よ…」
「!?」
「その力は何だ…?」
「何をした…?」
「……」
「俺にもわからない…」
「けど…」
「2人を守りたいって感じたとき…」
「俺はこの力を手に入れた…」
「ハァ…」
「全く理解が出来ん…」
「2人を守りたいって感じたとき… この力を手に入れただと…」
「そんなバカな話があるか…」
「汝はさっき死にかけていたのだぞ…」
「それに、能力が使えない人間…」
「なぜ、その状態から我の気を払うことが出来るのだ…?」
「……」
「ブラック… お前の言ったことをそっくりそのまま返す…」
「俺は…」
「お前が想像できる普通の人間じゃない…」
「ってことじゃないのか…」
「……」
「フフ…」
「フフフ…」
「ハハハハ!!」
「なっ… 何がおかしいんだ!!」
「やはり人間という生物は興味深い…」
「喜べ…」
「汝はここでは殺さないでやる…」
「その代わり…」
「時が来れば… 我が汝を殺しに行く…」
「それまで…」
「残された人生をその大切な仲間達と過ごすがいい…」
「まっ… 待て!!」
ブラックの邪気はシンの体を包みこんだ。
「くそっ!!」
「動けない!!」
邪気はシンの口や耳を通じて体の中へ入り始めた。
「ハァ… ハァ…」
「ダメだ…」
「息が続か…」
「シン…」
「!?」
「あの声どこかで…」
バタン!!
邪気はシンの体の中へ入って行き、シンはその場で気絶して倒れた。
「……」
「人間とはいつも我の想像を超える…」
「仲間か…」
「我がやったことは、あながち間違えではなかったのかもしれんな…」
「……」
「ん…」
「!?」
「みんな!!」
「大丈夫!?」
「凛さん!! ねぇ!! 凛さんってば!!」
マックスは凛の体をゆすった。
「ん…」
「マックス…」
「よかった!! 無事みたいだね!!」
「そうだ!! シン達も起こしてくるよ!!」
マックスはその場で気絶し倒れている該伯とシンを起こした。
「……」
「とりあえず… 皆、無事みたいじゃな…」
バッ!!
該伯はその場で土下座し、涙を流し始めた。
「すまなかった… わしが不甲斐ないばっかりに…」
「治療を成功させるどころか… 皆を危険な目に合わせてしまった…」
「わしは気術医失格じゃ…」
「……」
「該伯さん…」
「顔を上げてください…」
「とりあえず… 帰りましょう…」
「そうだよ… じっちゃん…」
シン達は鏡水の滝を後にして、該伯の家に帰った。
該伯の家に着くと、凛が手際よく夕飯の準備をし、シン達は食卓を囲んだ。
「それじゃあ… いただきます…」
おっ… 重い…
何だこの空気は…
「あのー… 該伯さん…」
「ハァーー……」
ため息でかっ!!(というか… 何か返答して!!)
「……」
バン!!
凛はいきなり机を叩いた。
「うわっ!?(びっくりした…)」
「じっちゃん!! いい加減にして!!」
「こんな重たい雰囲気で食事なんてできるわけないでしょ!!」
「だって…」
「だって… じゃない!!」
凛の説教は夕飯中続いた…
「……」
「ところでシン達…」
「お主らこれからどうするつもりじゃ…?」
「そうですね…(やっと機嫌を直してくれたか…)」
「僕らは… 旅を続けます…」
「まっ… 行き先は決めてませんけどね!!」
「……」
「そうか… だったら1つ提案がある…」
「お主… 自分の生まれた町に行ってみたらどうじゃ…?」
「えっ…」
「いやっ… その腕輪なんじゃが…」
「ブラックの邪気を撥ね除けたのじゃろ…」
「もしかしたら、その腕輪の謎を解き明かせば…」
「ブラックの邪気に対抗できるかもしれんと思ってな…」
「……」
「該伯さん…」
「絶対に嫌です!!!!」
「えっ…」
「えーーーーっ!!!!」
「どうしてじゃ!?」
「普通… こういう提案って2つ返事で、はい!!っていうもんじゃろ!?」
「それにお主、元の体に戻りたくないのか!?」
「そうだよシン!! せっかくだから行こうよ!!」
「それとも何か理由があるの…?」
「……」
「確かに、この腕輪は親父の形見らしい…」
「だから、俺の生まれた町に行けば何か秘密が明らかになる可能性は高い…」
「けど… それとこれとは話が別です!!」
「何があっても… 俺は行かない!!」
「一体どういうことなんじゃ…?」
「ともかく…」
「ぜーーーーったいに行きません!!」
マックス達はシンに理由を聞いたが、断固として答えなかった。
ー翌日(AM4時)ー
「起きろーー!! もう朝だぞ!!」
「んっ… んー…」
「あれっ… 修業は終わったはずじゃ…」
「何を言っとるか!!」
「ここにいる以上は、お主らをビシビシ鍛えてやる!!」
「さっさと準備せい!!」
「はっ!! はい!!」
「ったく…」
「おーい!! じっちゃん!!」
「ポスト見てきたよー!!」
「封筒が一通しか入ってなかったー!!」
「ほぉ珍しい…」
「いったい誰からじゃ…?」
「わかった!!」
「凛も座禅の準備をしなさい!!」
「はーい!!」
「どれどれ…」
「政府から…」
「重要機密情報…?」
該伯の元に届いた一通の封筒… これがシン達の運命を大きく変える…
第72話 FIN




