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第63話 昔話

未熟ながら精進して参りますのでよろしくお願い致します!

感想・レビューお待ちしております!

 凛は該伯に全てを話した。


「……」


「そんなことがあったのか…」


「じゃが…」


「失踪というのが引っかかるのう…」


「それに…」



()()()()…」



「父さんと母さんは4~5日帰ってきてないんだ…」


「うーーん…」


「あんまりやりたくないんじゃが…」


「仕方ない…」



「該伯流気術…」



(キュウ)!!!!」



 フゥーーッ!!



 該伯は部屋に充満している邪気を吸い込んだ。


「ふぅ……」


「体内に邪気を取り込んだ…」


「恐らく、この邪気が強く引かれあうところにあ奴らはいると思う…」


「……」


「すまんが… 手がかりが無さ過ぎて、今のわしにできることはこれが限界じゃ…」


「今日は、わしの家に泊まりなさい…」


「明日以降、わしと一緒に、心当たりのある場所をしらみつぶしに探そう…」


「うん… ありがとう、じっちゃん…」



 該伯は寝ている凛をおぶって、仙妖山の麓まで移動した。


「グ――… グ――…」


「フフフ… 良く寝ておる…」


「さて… 行くかの…」


 該伯は仙妖山を登り始めた。


「うーーん… にしても…」


「一体どこに行ったんじゃろ…」


「幼い凛を残して、消えるような奴らじゃないはず…」


「何かあったのか…」



 シュウウ……



「!?」


「邪気を感じる…」


「しかも…」



「わしと同じ邪気!?」



「まさか… いるのか…」



()()()()!?」



「……」


 該伯はおぶっている、凛の方を向いた。


「ダメだ…」


「今は、凛を家に届けよう…」


「それに… 万が一のことがあれば、この子は一生立ち直れないかもしれない…」


「このことは明日… わし1人で対処しよう…」


 その後、該伯は歩み続け、日没前に家に着いた。 その日は、夕食を済ませると、2人は早めに就寝した。


 ー翌日ー


「おーーい!! りーーん!!」


「起きなさ――い!!」


 シュッ……


 該伯は凛の寝ている、部屋のふすまを開けた。


「……」


「何じゃ… 起きてるのか…」


「朝飯はできておるぞ!!」


「さぁ… 一緒に飯でも…」


「じっちゃん…」


「この山に父さんと母さんはいるの…?」


「……」


「何じゃ… 気づいておったのか…」


「うん…」


「昨日からずっと… エミリアちゃんの家で感じた邪気と…」


「お父さんとお母さんの気を感じてるんだ…」


「……」


 そうか… 家に充満していた邪気を吸い込んでしまっておったのじゃな…


「凛よ…」


「わしは今日、邪気をたどって、この山を探してみようと思っておる…」


「お前はどうする…」


「……」


「もちろん… 行くよ…」


「わかった…」


「いいかよく聞くんじゃ…」


「もし、見つかったとしても、2人が生きているとは限らない…」


「それでも… 行くのか…?」


「もちろん…」


「……」


「朝飯を食べた後に出発する…」


 凛たちは重い空気の中、朝飯を済ませ、出発の準備をした。



「凛よ… わかっておると思うが、この山は気術医の修業の場…」


「気を引き締めないていかないと死ぬぞ…」


「じっちゃん… わかってるよ…」


「それと…」


「何があっても、精神を乱してはいけないよ…」


「……」


「うん…」


「よし… 行こう…」


 該伯達は邪気をたどり凛の両親を探し始めた。



「ハァ… ハァ…」


「ん?」


「どうした凛、疲れたのか?」


「いやっ… 何でもないよ…」


「無理はいかんぞ…」


「今日は修業できているわけじゃないから…」


「ここらで一回休憩するか…」


 該伯達はその場に座り込んだ。


「……」


「凛よ…」


「ん?」


「こうやって、地面に座って空を見上げると…」


「お前の母親が子供の頃に一緒に来たことを思い出すんじゃ…」


「えっ… お母さんもここに修行に来てたの?」


「もちろん…」


「気術医になる者は必ずここで修業するって言われてるほどじゃから…」


「それにお前の親父も…」


「へ―… ちょっと聞かせてよ!!」


 凛は少し微笑んだ。


「ええぞ…」


「お前の親父はな…」


「初めて会った時、わしの娘に一目惚れしたって、いきなりここを訪ねて来たんじゃ…」


「えっ!! あのお父さんが!?」


「うん…」


「一般人がここに来るなんて奇跡に近いことじゃな…」


「まぁ… それは置いといて…」


「そん時、わしは大反対だったんじゃよ…」


「お前の母さんも修行の身だったし… そもそも、そんなわけのわからん奴にやるわけにはいかんしな…」


「そしたらあいつ…」



()()()()()()()()()()()()()()()()!!って… そのために、仕事を辞めたって言いよったんじゃ…」



「仕方ないから… 一応気術医見習いとして、一緒に修行をすることになったんじゃ(最初は雑用ばっかじゃったけど)…」


「へ―… 当たり前だけどあのお父さんにもそんな時期があったんだ…」


「そうじゃよ… それに、あやつは初め何もできんかったんじゃ…」


「けれど…」


「どんな雑用でも、一生懸命に取り組むし…」


「何せ勤勉じゃったから… 次第に、気術医として大成していったんじゃ…」


「お前の母さんはそんな姿を見て、結婚を決意したんじゃな…」


「わしも、こいつになら任せられるって結婚を許したんじゃ…」


「そうして生まれたのが…」


「凛… お前じゃ…」


「……」


「じっちゃん… 行こう…」


「早く2人に会って…」



「もっと昔の話を聞きたいな…」



 凛は万面の笑みで笑った。


「ふっ… そうじゃな…」


 第63話 FIN

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