↓ ↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
PR
52/103

第52話 恩返し

未熟ながら精進して参りますのでよろしくお願い致します!

感想・レビューお待ちしております!

「ハハハ!! 俺たちを地獄に落とすだと!?」


「笑わせるぜ!!」


「あんた俺たち知らないのか…?」


「ザンとゲキってちっとは名の知れた剣客なんだけどな…」


「……」


「知らんな… 見たところ…」



「薄(・)汚(・)い(・)子(・)悪(・)党(・)か(・)と(・)思(・)っ(・)た(・)ぞ(・)…」



 イラッ…


「おい!! ザン!!」


「お前はそのまま、女を人質に取ってろ!!」


「俺は、こいつを…」


 ゲキという男は、老人に刀を向けた。



「殺す!!!!」



「おい!! じいさん!!」


「俺たちも一緒に闘うぜ!!」


「……」


 ニッ……


 老人はシン達を向いて、微笑んだ…


「手出しは無用じゃよ…」


「それよりも、店主さんの手当てをしてやってくれ…」


「……」


「わっ… わかった…」


 シンとマックスは、店主を座敷に寝かせ、店の中で応急手当を始めた。


「おいおい!! じいさんいいのかよ!!」


「言っとくが、この刀すごく切れるんだぜ…」



 シュッ……


 ゲキは刀を振り、店の机を切った。


「つっ… 机が真っ二つに…」


「こんなので切られたらひとたまりも…」



「ハハハ!! どうだすごいだろ!!」


「何せ、あの有名な剣豪“鬼道一閃(きどういっせん)”が愛した名刀“紅一文字(べにいちもんじ)”だって言うもんだからな!!」


「ほほう… “紅一文字(べにいちもんじ)”ね…」


「そんなもの…」


 老人は机に置いてあった、団子の串を手に取った。


「これで十分じゃな…」


「ったく…」



「何度、俺をイラつかせたら気が済むんだ!!」



「やっ… やめて!!!!」



 ゲキは大きく振りかぶり、老人に刀を振った。



 シュッ……



「……」


「うっ… 嘘…」



「団(・)子(・)の(・)串(・)で(・)刀(・)を(・)止(・)め(・)て(・)る(・)……」



「何だと!? ビクともしないぞ!!」


「フフフ… どうした… 紅一文字が泣いておるぞ…」


「くっ… くそっ!!」



「これでどうだ!!!!」



 ゲキは一歩後ろに下がり、今度は飛び掛かって刀を振った。



 キン!!!!



 ゲキの一振りは、またも老人によって簡単に止められた。



「すっ… すごい…」


「ギギギ……」


「ふん!!!!」


 ぐあっ…


 ゲキは、老人とのつばぜり合いに負け、飛ばされ、地面に頭をぶつけた。


「おい!! ゲキ!!」


「何してんだ!!」


「いってて…」


「なんだこのじじい!?」


「半端じゃなく強い!!」


「フフフ… わしが強いんじゃなくて…」



「お(・)ぬ(・)し(・)ら(・)が(・)弱(・)す(・)ぎ(・)る(・)ん(・)じ(・)ゃ(・)…」



「何っ!?」


「こっちには、人質がいるんだぞ!!」


「それ以上俺たちをイラつかせてみろ!!」


「この女がどうなるかわかってんのか!!」


「……」


「はぁ…」


「情けない…」


「人質を取らないと、勝てないなんて…」


「そんな、絵にかいたような悪党、中々おらんぞ…」


「何だと!!」


「もういい!! ザン!!」


「女を殺せ!!」



「うぉぉぉぉ!!!!」



 ザンは刀の刃先を女性の首に近づけ、切りつけようとした。



 ガッ……



 老人は、ザンの刀を持っている右手首を抑えた。


「何っ!?」


「一瞬でここまで来たのか!?」


「うん!? どうした!?」


「さっきからピクリとも、腕が動いていないが…?」


 キン……


 ザンは刀を落とした。


「くそっ!!」


「ゲキ!!!!」


「こいつを切れ!!」


 ザンは両腕で女性の首を固定した。


「動くなよじじい!! 動けばこの女の首をへし折るぞ!!!!」



「……」


「まだこりんか…」


「しゃらくせぇ!!!!」



 ゲキは刀を振りかぶり老人に切りかかった。



「ふぅ……」



 キン……



 ポロッ……


「えっ… 嘘だろ…」



「紅一文字が折られた…」



「……」


「お主…」


「刀をいつ手入れした…?」


「えっ…」


「手に入れてから、一度も行っていないが…」


「そうか…」



「それじゃ、わしは斬れん…」



「出直してこい…」



「何だと…」


「減らず口を!!」


 ゲキはザンが落とした刀を拾い、老人に刃を向けた。


「ハァ… ハァ…」


「……」


「いいか、ザン!!」


「俺は、もう一度このじじいに斬りかかる!!」


「それでも、こいつが生きていたら…」



「女の首をへし折れ!!!!」



「わかった…」



「いくぞじじい!!」


 ゲキは、刀を持ち老人に斬りかかった。


「はぁ…」


 老人はゲキの方にゆっくり歩き出した。



 シュッ……



 バタン……



 老人が通り過ぎたとき、ゲキは倒れ気絶した。



「ゲキ!!!!」


「仕方ないこの女を殺…」


「!?」


 老人は一瞬でザンの前に立ち、睨み付けた。


「おい… 童(わっぱ)…」


「5秒やる…」


「5秒経つ前に… その手を離して、お友達と一緒にここから消えろ…」


「5…」


 なっ… 何なんだ!! この威圧感は!?


「4…」


 ダメだ… 腕が震えてきた…


「3…」


 ちっ… 力が入らない…


「2…」


 俺はゲキ様だぞ…


「1…」



「すっ… すみませんでした!!!!」



 ゲキは女性を解放し、ザンを担ぎ上げ、ポケットをあさりだした。



「こっ… これ…」


「お食事代です!!」


「ハハハ!!」


「わかればいいんじゃよ!!」


「それと、最後に一つ…」


「紅一文字(べにいちもんじ)じゃなくて、紅一文字(くれないいちもんじ)じゃ…」


「一閃殿が愛した紅(くれない)殿から名をとった刀であって…」


「多分偽物を掴まされたんじゃろ…」


「お友達にはもっと刀について勉強するように言っておいてくれ!!」


「あと…」


「ついでに、わしの分も払っといてくれ!!」


「はっ… はい!!」


「それじゃあ、失礼します!!」


 ザンを担いだゲキはそそくさとその場を去った。


「ハハハ!! 若さとゆえの過ちというものかの…」


「……」


「あっ… ありがとうございます…」


「いやいや!! とんでもない!!」


「わしはただ…」



「恩(・)を(・)返(・)し(・)た(・)恩(・)を(・)返(・)し(・)た(・)だけじゃよ…」



「さて…」


「わしはこれで…」


 老人は支度をして、店の外に出た。 その後を追い、女性も老人を追った。



「おっ… お名前を教えていただけませんか!?」


「……」


「なぁに… 名乗るほどの者でもございません…」


 老人は女性に背を向けた。


「団子おいしかったです… 親父さんにもよろしく伝えてくだせぇ…」


 老人は、そのまま歩き出し店を後にした。


「いっ… 一体何だったんだあのじいさん!?」


「多分、ただ者じゃないことは確かだね…」



 後々、シン達はあの老人と再会することになり、その正体を知ることとなる。


 第52話 FIN

登場人物紹介


謎の老人 能力名:???


ザン   能力名:???


ゲキ   能力名:???

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。