偏在教授Sheet4:予約
エルがノートPCを持って戻ってきたのは川口が2曲目『FOREVER LOVE』のサビを歌ってる時だった。
X JAPANの名曲ではあるが、不倫疑惑のアリバイ崩しの場には何とも皮肉な選曲である。
アキラは次に入っていた長渕剛『ろくなもんじゃねえ』を有無を言わせずキャンセルした。
「早かったなエル」
アキラは川口が歌い終わるの待ってからエルに声をかけた。
「はい、とりあえず特定の日時と時間にマクロを実行するのを作ってみました。OnTime メソッドを使います」
PCをみんなが見えるようセッティングするエル。
「やっぱりそういう事が出来るんですね」
洲崎は安堵の表情を見せた。
「…」「…」「…」「…」
「もうちょっと待ってくださいね」
エルがそう言ってしばらくした後、メッセージが現れた。
[カラオケの予約はキャンセルされる]
驚きと可笑しみが入り交じる面々。
「2曲目の始め辺りで形になりそうだったんで仕込んでみました。予言魔法じゃありません」
「でも、キャンセルしたのはアキラさんだよ?」
川口、歌えなかったのは残念ではあったが、不服という訳でもなかった。
「ええ、アキラならそうすると思いました」
(しなかったら私がしたけど)と心の中で付け足した。
「2曲目の途中で切らなかったのを褒めて欲しいね」
エルに信頼されてて少し嬉しいアキラ。
もっとも、他に誰一人としてそれが"信頼"だとは感じていなかった。
「実際にはこのメッセージの代わりに、次のマクロを実行するワケです。ここからは作り置きはありませんので、あしからず」
"あしからず"なんてどこで覚えたんだろう?
と、アキラは感心した。
反面、段々と自分の知らないところで成長していくのを見るにつけ、一抹の寂しさを感じる事も増えてきた。
子供の成長を見守る親ってこういう気持ちなんだろうか。俗に言う"庇護欲"ってやつか。
それとも、また何か別の感情…?
いつかこの気持ちにちゃんとケリをつけなきゃな…
そんなアキラの胸の内をエルはまだ知らずにいた。
以下に、特定の日付と時間にマクロを実行するためのVBAコードのサンプルを示します。
Sub ScheduleMacroOnSpecificDay()
' 2024年5月20日の午前10時に "SampleMacro" を実行する
Dim RunAt As Date
RunAt = DateSerial(2024, 5, 20) + TimeSerial(10, 0, 0)
Application.OnTime EarliestTime:=RunAt, Procedure:="SampleMacro"
End Sub
Sub SampleMacro()
' 実行したい処理をここに記述
MsgBox "指定した日付と時間にマクロが実行されました。"
End Sub
このコードでは、ScheduleMacroOnSpecificDay プロシージャが SampleMacro マクロを2024年5月20日の午前10時に実行するようにスケジュールしています。DateSerial 関数は年、月、日を引数に取り、TimeSerial 関数は時、分、秒を引数に取ります。これらの関数を組み合わせることで、特定の日付と時間を指定できます。
Application.OnTime メソッドの EarliestTime パラメータに RunAt 変数を渡すことで、指定した日付と時間に SampleMacro が実行されるようになります。
このサンプルコードをご自身のニーズに合わせて調整してご使用ください。また、マクロをスケジュールする際には、Excelが開いている必要があることに注意してください。Excelが閉じている場合、マクロは実行されません。