その三
『ボンバーマン』
これは戒めなんだよ。
男は言いました。
そうさ、当然の報いだ。
神様はオレがしてきたことを見ていたんだよな。
でも、こっちにも理由はあったんだ。
誰もがそうであるように、憎しみにも怒りにも、理由ぐらいあるもんだ。
オレだけが苦しかったわけじゃないって、わかっていた。
でも、本当に共感することは、今まで出来なかったんだ。
こうして、死を目前にして思うことがあるんだよ。
怖い…って、そう思うんだ。
オレはたぶん、初めて理解しようとしている。
自分の殺してきた者たちの恐怖を…。
あいつらにもあいつらなりの心があったのだろう。
恐ろしいことに、そんなこと、今まで考えたこともなかったんだ。
そうだ、これは罰で、戒めなんだよ…。
…さあ?これから、どうする?
もう一度、オレと遊びたい場合はコンティニューをしてくれ。
次は、自分を閉じ込めてしまうんじゃねえぞ、ぼうず。わかったな?
『高橋名人の冒険島』
楽しむことさえも極められたなら、
今まで知らない世界が見える?
耐えて苦しむことで、手にする力の存在を君は信じているのか?
誰しも一度は冒険を望んだりするかもしれないし、
たしかに、転けることで学ぶこともある。
それは臆病の無難さだったり、
勇猛なことの爽快さだったり、
人それぞれの宝を見つけてしまうもんさ。
だから、ぼうず。今日はもうやめておけって。
この古いゲームは君にはまだ早すぎたってことさ。
『ボンバーマン2』
オレたちは戻ってきた。
この戦場を生き抜くために。
これは、なんでもありの戦いだよ。
バトル・ロワイアルさ。
信じられるのは自分だけだ。
さあ、感覚を研ぎ澄ませ。
導火線が火花する音を聴くんだ、
早い決断と速やかな足さばきがいる。
そう、生き残ることに必要なことは分かるか?
精密さだ。
爆弾なんてものは雑な兵器なんだよ。
解き放たれた力は、誰にもどうすることが出来やしねえ。
狂暴なのさ、とびっきりな!
いいか?
覚えておけ。
野生の獣じみた混沌。
そいつを御するには、氷のように冷たい心がいる。
クールだ、クールに選び、爆熱を支配するんだ!
…いいか、ぼうず?
それを分かったなら、もう一度コンティニューだ。
何度もいうが、自滅はよくないんだ。
せまいルートに飛び込むときは、よく考えて行動してくれ。