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どこをどう見てもついさっき掃除をサボった張本人。制服まで着ているから間違いないだろう。ただし明らかに間違いがあるとすれば、右手に握られた全長で二メートル以上はある馬鹿みたいにでかい大剣。
「今は聞こえないよ」
クライムに指摘される間にも要の攻撃は止まらない。怒り狂ったリカッサの攻撃を遊ぶようにかわし続け、一瞬の隙に攻撃がどんどん叩き込まれる。気が付けば、リカッサの体はわずかな足と胴体と頭しか残されていなかった。
「レベル3の敵って言ったところかな?最期に一つだけ教えてあげるよ」
そう言って跳躍。頭上まで飛びあがり、思いっきり振りかぶり一言、
「攻撃も防御ももっと要領よく行こうよ」
振り下ろされ、一刀両断されたリカッサは中心に近い部分から霧散し、消え去っていった。
「ふ~。ようやく終わったっと。今回のは随分と敵の位置がバラけてたな…」
考察する要を見ながらクライムが軽く指を打ち鳴らす。何か変わったかは分からないが、要がこっちに気が付いたから認識がされるようになったのだろうか。とにもかくにも、向こうはこっちの姿に気が付くと、やや大袈裟に溜息をついた。
「クライム…ボクこんなこと聞いていなかったんだけど?」
「ふふっ、まあまあ。とにかくこっちは終わったみたいだね。もう片方の方は終わったかな?」
「多分、雪ならもうとっくに片付けていると思うよ?」
「じゃ、取りあえず元の世界に戻ろっか」
さっきと同じように再び指を鳴らす。すると視界がぐにゃりと歪み、それが数秒続くとようやく元に戻り、座った状態で自室にいた。
「あれ、ボクもここ?」
「領域が近かったからね。他の場所に拡散して戻すと体力使うからね。それに、学校のトイレからまた行くのは嫌でしょ?」
「それはそうなんだけどね」
肩をすくめる要。こっちはまったくと言っていいほど話に着いていけない。
「ちょっと待てよ。もしかして要はずっとこんなことやってたってのかよ」
「…まあね。ボクがこの所休んでたのは、それが原因。説明すると長くなるんだけどね。…聞く?」
確認するように聞く要に苦笑いする。
「極力かいつまんで説明してくれ」
「そう言うと思った。頑張ってみるけど、それでも割と長くなると思うけどいい?」