開幕!公式大会①
大会会場には、観客席を埋める地元の子供たちや常連のファイターたちのざわめきが広がっていた。
その熱気の中、いよいよ
ビルドフューチャーズの初陣が始まろうとしていた。
「よし……いくよ、アブファールト」
ツバサは深呼吸しながら端末を握りしめる。胸の鼓動は早い。
横ではリュウヤが拳を突き出してきた。
「行こうぜツバサ、ハルノ! オレたちなら勝てる!!」
「……うん!」
小さく頷くハルノ。
ティタルニアの翡翠色の姿が光に包まれた。
相手は地元の中学生チーム フレイムズ。
エールストライク改造機、グフカスタム改造機、ジムコマンドスナイパー。
序盤から勢い任せに攻め立てるスタイルで有名なチームだ。
「それではこれより!第一回戦!!」
「ビルドフューチャーズvsフレイムズの対戦を開始します!!」
⸻
システムボイス:
《Gunpla Action Battle Simulator, Ready》
(ガンプラアクション・バトルシュミレーター起動)
【Start a Gunpla battle Ready】
バトルフィールドに立った瞬間、フレイムズの機体が同時に突進してきた。
「くっ、速い!」
ツバサはすぐにアブソリュート電磁砲を構える。だが――
「今撃っていいのか……? それとも下がって様子を見るべきか……」
一瞬の迷い。その刹那、グフカスタムが横から肉薄してきた。
「ツバサッ!」
リュウヤのシャイタンが飛び込み、拳に炎を纏わせてグフの腕を弾き返す。
「ここはオレがやるっ!」
炎天昇脚! 炎の蹴りがグフを押し返した。
「……助かった、ありがとうリュウヤ!」
「おう! もっと自信持てって!」
だがその隙に、スナイパーのビームがアブファールトを掠める。
「っ……!」
「ツバサくん、下がって!」
ハルノのティタルニアが前に出る。
背後からセフィロトアローを放ち、スナイパーの射線をずらす。
さらに左腕のGNフェアリーが展開され、盾のように光の膜を作り出した。
「すごい……守られた」
「今は私が前に出るから……ツバサくんは冷静に!」
心細そうで、それでも必死の声、ツバサは頷き、改めて戦況を見渡す。
――正面ではリュウヤがグフと激突、後方ではエールストライクが回り込もうとしている。
「……よし、ここだ!」
ツバサは迷いを振り切り、アブソリュート電磁砲をチャージ。
砲身から放たれた閃光がエールストライクをかすめ、動きを止める。
「ナイスだツバサ!」
「……まだ当てきれなかった。でも――もう迷わない!」
シャイタンが拳でグフを押さえ込み
ティタルニアがGNフェアリーで仲間を守り、ツバサが隙を突いて援護射撃を放つ。
それはまだぎこちなく、決して完璧な連携ではない。
けれど――少しずつ「チーム」としての形が見えてきていた。
「これで決めるっ!」
リュウヤが叫び、覇光拳を放つ、光弾が炸裂し、グフカスタムが吹き飛ぶ。
ツバサがその隙を狙って電磁砲を叩き込み、相手のスナイパーを撃破。
最後にティタルニアのセフィロトアローがエールストライクを撃ち抜き、勝負あり。
《The battle is over、winner.ビルドフューチャーズ》
観客席から拍手と歓声が沸き起こった。
「はぁ……勝った……!」
ツバサは額の汗を拭い、仲間を見た。
「お前、やっと決めたじゃねぇか!」
リュウヤが笑顔で肩を叩く。
「……まだ全然、迷ってばかりだったよ。でも……みんなのおかげだよ」
ハルノは胸に手を当て、小さく微笑んだ。
「私も……少しは役に立てた、かな」
応援席ではユリとナドが並んで拍手していた。
「ふふっ、上出来です。これなら次も期待できますね」
こうしてビルドフューチャーズは、初戦を見事に勝ち抜いたのだった――。




