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両親は悪役貴族、娘の私は悪役令嬢…よね?  作者: 葦原 さくら
第一章
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従兄襲来03

「アリス様、そんな面白い…じゃなかった。そんな大事な事を、俺に話しても良いんですか?俺が誰かに話すかも知れませんよ?」

「本音がぽろりしてるわよ。それこそ問題じゃないわ。貴方は私の家の執事。私の両親はおろか、私を裏切る事はしないとわかっているもの。…私、シャノンは話し方が軽いけど、仕事もこなすちゃんとした人間だって知ってるからね。…私の下でも、思う存分働いて貰うわよ、シャノン?」


私のセリフに目を少し見開いたものの、すぐに笑顔に戻る。


「改めまして、貴女様に忠誠を誓います。…でも、あまりこき使うのは止めて下さいね。俺、あまり目立つような動きはしたくないんですよ」

「こき使う相手はもう決まっているの。誰だか、シャノンならわかるでしょう?」

「…あぁ、ルーイですね」


本人の居ぬ間に。

そんな勝手な事を言っているんだから、今頃ルーイはくしゃみでもしてるんだろうな。

さてと、スティーブが探してるといけないから戻らないと。


「あっ、居た居た。探したよ、アリス」

「その顔は、お父様たちから許可を貰ったのですね」


ニコニコと笑顔を貼り付けて戻ってきた、スティーブ。

お父様とお母様に至っては、なんで許可を出すんだよ!って思うけど。

スティーブは習い事はないのかしら? 私は今日の家庭教師の先生がもう少ししたら来るだろうし。


「スティーブ兄様、一人で自由気儘にお過ごし下さい。私はこれから家庭教師の先生が来ますので、失礼致します」


挨拶だけして、自室に戻ろうとした。

したのだけど、右手をぐいっと引かれてしまった。


「今日のレッスンはなにがあるんだ?」

「…ダンスとピアノですが。それがなにか?」

「俺も付き合うから」


(…この人、馬鹿なんじゃないの?)


なにが付き合うから、よ。 先生が困っちゃうじゃない。

私を困らせたいの? なら尚の事馬鹿よ!

馬鹿は死んでも治らないんだからね?


「スティーブ様、アリス様の習い事が終わるまで書斎にでも行かれては如何でしょうか?スティーブ様は読書がお好きと伺っております。なれば、この屋敷の書斎に行けば、スティーブ様のお目に止まる本があるやもしれません」


アーノルド、貴方が付いてくれてたのね。

流石に、貴族の息子を一人で歩かせる訳にはいかないよね。

シャノンはスティーブが好きではなさそうだから、アーノルドに振ったのね。

アーノルドは若い割にはしっかりしているから、言い負かされないとは思う。

…スティーブはその上を行くかしら。

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