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のんびりとお昼休みを過ごした後は、午後の授業が始まる。
午前は生徒全員が同じ授業を受ける、いわゆる一般教養だが、午後からは専門分野に別れて受けるため、それぞれのクラスに分かれての授業になる。
昨年までエレノアは、貴族の令嬢としての礼儀作法や教養を学ぶクラスにいたのだが、今年は騎士育成クラスへと変わった。
エレノアはさっそくパンツスタイルの服に着替えて、そのクラスへと向かった。
教室では先に待っていたカイが笑顔で迎えてくれる。
席が決まってはいないようなので、エレノアはカイのそばに座った。
教室にはエレノアたちも含めて十人ほどいた。
カイによるといずれも武芸で名のある家の息子らしい。
そういった子どもたちは、幼い頃より交流もあるので、ほとんどがカイと知り合いだった。
教室に先生が入ってくる。三十代後半ぐらいの男性だ。いかにも厳しそうな眼力の強い人だ。体も生徒たちより一回り大きく、思わず見とれてしまうような体格だった。
教室内が緊張で包まれる。
「俺の名前は、ガレス・ハワード。君たちの指導官だ。
君たちが将来この国と王家を守れる騎士になるよう、厳しく指導していく。最後までついてきてほしい。
そして今年は三年ぶりに、女性騎士を目指すものも入っている。
俺は性別では区別するつもりはないので、そのつもりで。
本来なら先に座学を行うのだが、今回は君たちの運動能力を測りたい。
外に出て用意をするように」
エレノアも顔を引き締めて、ほかの生徒とともに返事をした。
外に出ると、木刀を持ち素振りから始まる。そしてランダムで二人組になり、打ち合いを始める。
相手はエレノアより身長が高い。細身ながらぶれない体幹。服の上からも分かる、鍛えられた上腕三頭筋。そして無駄のない丸みをおびたお尻。
毎日休みなく訓練を重ねているに違いないだろう。
きっと、この人は強い。
その予想は当たった。一つ一つの打ち込みは鋭く、重い。エレノアも耐えてはいるが、腕力の差もあり肩に響く。
「次はお互い試合形式で。ただし、寸止めですること!」
ガレスの合図で向かい合った者同士が練習試合を始める。
寸止めとはいえ、どうしても剣先が腕をかすめることがある。
エレノアが顔をしかめると、相手がハッとした。
「手加減はしないでください!」
すかさず言ったエレノアに、相手も頷き再び鋭い突きがエレノアに向かってきた。
それを何とかかわしながら、エレノアも相手の隙を伺う。
しかしエレノアが攻めた一瞬を狙って、相手がエレノアの木刀を大きく薙ぎ払った。
木刀がエレノアの手から離れ大きく飛んでいく。カランと大きな音をたてて木刀は地面に落ちた。
相手は、しまったという顔をした。しかしエレノアはその木刀を拾うと思わず相手に笑顔を向けた。
こんなに強い人は、初めて!
「まだまだ! 行きますよ!」
その言葉に相手は驚きながら、エレノアの剣を受けた。
「そこまで!」
ガレスの言葉にエレノアと相手は木刀を収め、礼をした。
「強いですね」
エレノアは思わず相手に話しかけていた。
「いえ。それほどでも」
「手加減をされていたのに、歯が立ちませんでした。次までには、もう少しあなたの相手になれるように頑張ります!」
その言葉に相手は明らかに驚いた顔をする。
私、何かおかしなことを言ったかしら?
戸惑うエレノアのところにガレスが近寄ってきた。
「エレノア。紹介しておこう。
俺の甥のローガン・ハワードだ。
ローガンの姉は、騎士として王家に仕えている。
と言っても、まだまだ下っ端だがな」
「そうなんですか!
それはぜひお話を聞きたいです」
ローガンは困ったように呟く。
「姉とは喧嘩ばかりで話すようなことは……」
「そういうお話でもいいので、ぜひお聞かせください」
「それでいいのでしたら」
ガレスはほかの生徒たちのようすも確認すると、大きな声で言った。
「外での訓練はこれで終わりにする。
もう一度、教室に戻るように!」
その言葉を合図に、生徒たちが動きだす。
ローガンはエレノアの隣に立つと、小声でささやくように言った。
「あの……どこか痛めたりしていませんか?」
「ええ、大丈夫です。
それに気にしないでください。怪我をするのも覚悟しているので。
できれば、女性ということも忘れていただきたいわ」
エレノアは安心してもらえるように、笑顔を向けた。
「なるべく、努力します」
ローガンは小さく返事をした。
※本作品は、ChatGPTなどのAIを補助ツールとして活用し、誤字脱字の確認や文章表現の整理を行っています。世界観・設定・ストーリー・登場人物はすべて作者によるオリジナルです。
※本作品は「カクヨム」と「小説家になろう」で同時連載しています。掲載内容は基本的に同一ですが、更新日時が前後する場合があります。




