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5.不安

 家に帰ってすぐ学校の課題を素早く終わらし、お風呂に入って家族と一緒に夜ご飯を食べ、今の時刻は夜の八時。


 いつも通り、ゲームをしようかアニメを観ようか考えて、ゲームを始めて二時間程が経った時、私のスマホが鳴りメッセージが来る。


『今、時間大丈夫?』


 そんな雨宮さんのメッセージに、私はゲームをしながら返す。


『うん!』


『良かった。ねぇ、明日から一緒に学校行かない?今日別れた所で待ち合わせ。どう?』


『良いですよ!分かりました!』


 その後テンポ良く一時間ほどやりとりをして、


『また明日!』


『はい!』


 会話が終わり、私はゲームを辞めて電気を消しベットへ。


 そして布団をかけて、ふと冷静になる。


 私と雨宮さんは付き合っているらしい、と。


 だけど、よくよく考えれば私はただ台本を読んだだけで、別に告白してないわけで……もしかして、からかわれてるだけだったりして……?


 というかそもそも、雨宮さんは本当に私の事が好きなのだろうか?こんな私のどこが好きで、いつ好きになってくれたのだろう。


 私は本当に、雨宮さんの隣にいても良いのだろうか……隣りにいて欲しいって思える程の人間だろうか……


 やっぱりからかわれているだけで、本当は私の隣になんか雨宮さんはいたくないんじゃ……


「もしそうだったら……やめよ」


 私は考えるのやめて、布団を頭まで被ってぎゅっと自分の体を抱きしめ、丸まって目を瞑った。


 ◆


 朝、アラームの音で目を覚まして、いつも通り学校に行く準備をする。


 それから朝ご飯を食べて、なんら変わりない時間に、少しだけ重い足取りで家を出る。


 扉を開けると心地良い風が吹いてきて、私は昨日雨宮さんと別れた場所まで歩いてく。


「夢依ちゃん!おはよ!」


 近くまで行くと私に気が付いて、嬉しそうに手を振って駆け足で近寄って来る雨宮さん。


「お、おはようございます」


 私は驚きながらもペコリと挨拶をする。すると、私の手を平然と握って来て、


「それじゃ、行こっか」


 ゆっくりと歩き始める雨宮さんに、私は顔を赤くしながらも頷いて付いていく。


 雨宮さんとは昨日始めて話したけど、やっぱり優しくて明るくて、きっと沢山の人に好かれる人だ。


 そんな雨宮さんが、からかっているだとか、私の事が嫌いだとかそんなはずはない。絶対にない、はず……


「夢依ちゃん?……夢依ちゃん?どうしたの?」


 雨宮さんと握っている手を見ながらぼーっとしていたため、私を呼ぶ声に気が付かず、いきなり呼ばれてビクッとすると、雨宮さんは私の顔を覗き、心配したように聞いてくる。


「寝不足?何となく昨日より元気がないような……ねぇ、大丈夫?」


 私はその言葉に、ドキッとしながら無意識に雨宮さんの手を更にぎゅっと握り、心の中にある不安を押し込めるように、


「は、はい……」


 小さく頷いた。

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