表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
3/11

第二話




ピンポーン


『壱川さーん?お届け物でーす。』



「あ、はい。今行きます。」



あの愚弟が言ってた通り、あの"ヤバい"の説得から2日後の今日、GWO(ジーウォ) (最近の呼び方らしい)が届いた。



「ここに判子をお願いします。」



「はい。ちょっと待っててください。」



ゲームを届けてくれた宅配便のお兄さんに、判子とついでに七夕に腐るほど貰った(押し付けられたとも言える)缶サ◯ダーを手渡す。



「ご苦労様です。これ、貰い物ですけどどうぞ。」



「あ、これはどうもご丁寧に。」




「「ぷっ、あははははっ!!」」



「いやいやいやいや、大きくなったねー、ユリちゃん。」



「そっちは全然見た目が変わらないね、小次郎さん。もう40歳越えてるのに、見た目はまだまだ30だね。」



「言わないでくれよ、童顔なの気にしてるんだから。」



彼は、母方の親戚(っていうか、お兄さん)の金橋小次郎(かなはしこじろう)さん。私と同じ流派の道場に通う、格闘技の第一人者。柔より剛で戦うスタイルで、より剛の力を引き出す戦い方を学んでいて今は───じゃなくて。



「いやいや、女性としては羨ましいですよ?何時までも若さを保てるって。」



「・・・・20代前半の君がそれを言うかね。」



「20代前半で若々しく見えても女性って事に変わりはないですし、おすし。」



「ユリちゃんは俺の時だけネタぶっ混んでくるよね。そして自分で若々しいとか、イタイよ?」



だって、あなたが童顔+気安い性格だから、親友としか思えないんだもん!

・・・何て言える訳ないし。



「うん、ユリちゃん。聞こえてるよ?もろ駄々漏れだからね?」



「え、マジで?」



「うんマジで。・・最早隠す事もしなくなったね。」



普通なら、目上の人にどーたら、等と怒る人もいるが、小次郎さんは怒らない。大体、親戚だから、多少は気安くてもOKなのが、家の性質。



「それよりも、珍しいね。昔一度だけやって、ソッコーVR酔いしてトラウマになったのに。・・・・佐助くんに説得された?」



「流石小次郎さん。前よりも勘が鋭くなってない?」



昔から隠し事や秘密が通じない人だったな。



「まぁ、"時代は常に進歩するもの"だからね。VR酔いも大丈夫でしょ。それより小次郎さんはやらないの?根っからのゲーマーでしょ?」



「アハハ、欲しいからバイトしてるの。僕は二陣かな?攻略、期待してるよ?頑張りたまえ。」



「あれ?小次郎さん、時間大丈夫?」



「大丈夫大丈夫。俺の仕事はこれで終わりだかんね。そいじゃまた、ゲームで会おう!」



「その前に道場じゃないのー、って行っちゃった。まあいいや。さっさと繋げておこうっと。」




評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ