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鬼は外、チョコは内  作者: チョコレート・オーガ~めいど いん なろう~
節分編
4/47

ONIHASOTO@amn

ジャンル:コメディー

 なにかの光を感じ、眩しくてまばたきをしたら目の前に化け物がいた。


「え? あ? え? うわぁぁ!!」


 俺は反射的に自分が手にしていた豆を目の前にいる化け物に投げつけた。家族みんなで節分をしていたところだったのだ。左手には豆が入った升を持っている。


『グギャァァァーッ!!』


 豆が当たった化け物は悲鳴をあげてドスンと倒れてしまった。投げてたのはただの豆のはずだ。なのに倒れてしまった。どういうことだ? 何が起きたんだ?


「え? え? あ、うん?」


 混乱しすぎてなにをすればいいのかわからない。いつから我が家のリビングへの扉は、跨げば森に行けるようになっていたのだろうか? なんでいま倒れた化け物みたいなやつに、いつの間にか囲まれているのだろうか?


『グルルゥゥゥ……』


 よだれをたらしながら化け物たちは確実に距離を詰めてきていた。いまにも襲われて俺が喰われてしまいそうだった。


「え……? え……?」


 わけがわからない。誰かに状況を説明してほしかった。


 ただ現実は待ってくれない。


『ガァァァァァ!!』


 化け物たちが一斉に襲いかかってきていた。逃げ道なんてどこにもない。ただ直感でわかった。このままじゃ死ぬと。


「鬼はァァァァァァ!!!! 外ォォォォォォ!!」


 それは本能的な行動だった。俺はやけくそ気味にあらんかぎりの声を出しながら化け物たちに手に持っていた豆を投げつけたのだ! 効果はあるかもしれない。だってさっきはそれで化け物を倒したのだ。俺はそれにかけた。


 そして豆が当たった化け物たちはどれも皆叫び声を上げて吹っ飛んでいった。


 ズシンと音がなった。それは木に化け物たちがぶつかって地に落ちた音だった。


「……勝っ……た?」


 俺は腰が抜けてその場に座り込んだ。


▲▽▲▽


 なんとか歩けるようになるまで回復したのでここがここがどこなのか調べることにしたのだが…。


「ここ、どこだ……?」


 なにもわからなかった。ただ森の中だということしかわからなかったのだ。そんなことはバカでも周りを見ればすぐにわかる。つまりなにもわかっていないということだ。


 ただ、収穫もあった。周りを探索している途中に何度か化け物に会ってしまったけれど、やつらは皆なぜか豆に怯えてすぐに逃げていった。何かしらのパワーが豆にあるのだろうか? よくわからないけれど、とりあえずこの豆さえあれば安全そうだった。だからこのままさらにひろく周りを探索してみることにした。


 そうしてしばらく歩いていると洞窟を見つけた。大人が屈まないでも入れそうな洞窟だ。俺はとりあえずそこに入ってみることにした。ちょっと休憩したかったからだ。効果があるかわからないけど入り口に豆を撒いておく。これで化け物たちはここに入ってこれないだろう……多分。


 洞窟の奥の方に行ってみるとなにか祭壇みたいなものがあった。


「なんだこれ?」


 なんかわかんないことだらけだ。近くに人がいるのかなと思ったけどこの祭壇はかなり古ぼけているし、なんか禍々しい。とりあえずなんか怖いので豆を投げつけてみる。


『egnawjntwpf!!』


 ……祭壇から奇妙な叫び声が聞こえたと思ったら禍々しい雰囲気が消えてしまった。


 いや、意味わからん。ていうか怖ぇよ。なんだよ豆を投げつけると叫ぶ祭壇って。なんだよこれ、もう俺家帰りたいよ。


 そう願った瞬間、また俺は眩しさを感じて目を閉じてしまった。


 目が覚めたら真っ白な空間にいた。


▲▽▲▽


 目の前にはすごく綺麗な金髪の外人さんが立っていた。


『ありがとうございました、名も無き勇者様!』


 いきなり意味のわからないことを言って、何故か外人さんは頭を下げた。いやなんでだよ。え? なに、俺なんかしたのか? それとも超巨大ビックリ企画とかだったのか? てか勇者てなんだよ?


 俺が唖然としていて喋らないでいると、そのまま外人さんはどんどんしゃべり続ける。


『あなたさまの迅速な処理によって鬼神グラーノの復活は事前に阻止されました。本当にありがとうございます!』


『きっとあなた様は様々な世界を救うために渡り歩く素晴らしい勇者様なのでしょう。本当に素晴らしい手際でした!』


『この世界を救ってくれたお礼です。私の加護を与えましょう!』


 そこまで捲し立てて外人さんは俺の頬にキスをする。いつもならこんな美人にチューされて舞い上がっていたかもしれないけれどあまりの急展開に全く俺はついていけなかった。


『それでは勇者様! もしまた会う機会があればその時に!』


 その瞬間、俺は眩しさを感じて気づいたら自分の家のリビングに入っていた。


 いや、意味わからん。

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