第4話 力E勇者の学院生活、初日から貴族の御曹司に目をつけられました。
第四話の更新が遅くなってしまい、すみません。
今回はトゥエンが正式に入学し、学院編がようやく始まった感じです。
待っていてくださった皆さん、ありがとうございます。
俺はゼルド初級魔法学院の門前に立ち、入学登録の長い列を仰ぎ見ながら、同時に物思いに沈んでいた。
列に並んでいるのは、俺より少なくとも五六歳は年上の少年少女ばかりで、みんな清潔な制服を着ている。一方の俺は、身長が1メートル20センチにも満たない、古い毛布をまとった六歳のチビで、今この場で完全に浮いていた。
「【星渡術師】が連れてきたあいつ、まさか勇者じゃないよな?」
「どの勇者が毛布をマント代わりにまとうんだよ……」
俺は当然、あまり視線を集めたくなかったので、うつむいてアパティの脚の後についていった。
大魔導師のオーラはやはり効く。彼女が前に歩くと、周りの人々は見えない風に押されたように、自動的に道を空けた。俺はそのまま、まるで尻尾のようにぴったりついて、長い列をすいすいと抜け、登録台の前にたどり着いた。
「用紙を取れ」アパティは振り返りもせずに言った。
俺は急いで額に貼りついた皺くちゃの申請書をはがし、両手で登録所の先生に差し出した。
黒い短髪の男性教師は用紙を一瞥し、それからアパティを一瞥し、唾を飲み込んだ。何も聞けずに、素早く判を押して、俺に校章を一枚手渡した。
「はい、手続きは終わり」アパティは振り返り、上から俺を見下ろした。「一年一組。自分で行きなさい。あとは自分で頑張るのよ」
そう言い捨てると、アパティは紫のローブを翻し、廊下の角へと消えていった。
大きな後ろ盾がいなくなり、これからはこの学院で一人でやっていくしかない。俺はその冷たい校章を握りしめ、大きくため息をついた。見られるのは嫌だったが、少なくとも騒ぎにはならなかった。
「勇者様、これは大魔導師からの第二の試練ですよ~」その時、首元の毛布がのんびりとそう囁いた。「一年一組の教室を探すなら、近くの先輩に聞くのがいいですよ」
「言うのは簡単だよな、女神様。六歳のガキに、あのいかにも高慢そうな貴族たちに話しかけろってのか?」
俺は顔を上げ、廊下を行く華やかな制服を着た上級生たちを見た。前世の、知らない人に対するあの社恐がまたしても激しく顔を出し始めた。
しかし仕方ない、初日から授業をサボるわけにもいかないだろう?
俺は深く息を吸い、見た目はまだ優しそうな青髪の先輩に狙いを定め、小さな短い足で歩み寄り、そのスカートの裾を引っ張った。
「あの……先輩、一年生の教室はどう行けば……」
声は蚊の鳴くようだった。その先輩はうつむいて、一瞬呆け、どうやら「どこから来たこのチビ」という驚きからまだ立ち直れていないようだった。
「僕は知ってるよ」
その時、ひどく傲慢な声が頭の上から降ってきた。
俺は受講生でいっぱいの廊下に目をやり、貴族の学生服を着た銀白髪の少年が一人いるのを見た。両手をポケットに突っ込み、とても余裕のある様子を見せている。
俺は顔を上げた。1メートル20センチという身長のハンデのせいで、彼の顔をはっきり見るには、かなり首を上げなければならない。
「一年生の区域は左のあの古城だ」白髪の少年は少し顎を上げ、目尻で俺を見た。「だが、お前のようなチビは、助けがなければ半日かかるだろうな」
「道を教えてくれてありがとう、先輩」
俺はすぐに「チビ」という呼び方に反論しなかった。何しろ彼の言う通りで、この六歳の体で豪華な絨毯の敷かれた巨大な廊下を歩くのは、確かに迷子のおもちゃのようなものだ。
「待て」
俺が振り返って立ち去ろうとすると、彼は俺の肩を押さえた。力は強くないが、俺は振りほどけなかった(というか、俺の力が弱すぎるせいだ)。
「お前が、あの毛布をまとった勇者、トゥエン・ドレイクだな?」彼の口調は軽薄になった。「僕はミルス、ミルス・フォン・クレイグ。正直に言うと、お前が勇者でよかった。そうでなければ、だらしない格好で、しかもぼろ毛布をまとった田舎者が学校をうろついているのを見たら、すぐに学院から追い出していたところだ」
「ご忠告ありがとうございます、先輩。俺もこの格好はあまり見栄えがしないと思いますが、何しろこれは女神様から賜った『聖物』ですから」俺は無垢な顔で首元の毛布を指さした。「もし先輩が体面に傷がつくと思うなら、大魔導師に申請して、高いのに替えてもらったらどうですか?」
「それはいい考えだ。何しろ勇者はぴかぴかでないといけないからな」彼は口の端を曲げ、どこか気に食わなそうに言った。「王公貴族と付き合う方が、泥道の臭いを染みつけるよりよっぽどいいだろう?」
俺は深く同意したようにうなずいた。
「先輩の言う通りです。土埃を洗い落としたら、またお会いしましょう。ミルス先輩、これで失礼します」
俺は極めて潔く彼にお辞儀をし、それから毛布を抱えて、小さな短い足で彼の横を回り込んだ。
ミルスは鼻で笑い、それから俺が古城へ歩いていく時、左手を上げ、同時に魔杖を一本出現させた。
【初級転移魔法】
「勇者様、足元に気をつけてください!」
「え?!」
左足を踏み出した瞬間、俺の足元の転移陣が微かな黄色い光を放った。閃光の後、俺はなんと古城の前に転移させられていた。
「ミルス様、あのまま帰してしまってよろしいのですか?」
ミルスが魔杖を下ろすと、彼は隣の同年代の従者を不屑そうに見た。
「あいつを追い払うついでに、人情も売っておいただけだ。フィリン、知ってるだろう、僕が一番嫌いなのはだらしない格好をした人間だ」
「わかりました、ミルス様」その従者は彼の鞄を持ち、それからミルスの魔杖を受け取った。
「うわあ!」
激しい目まいがして、俺は尻もちをついた。胃の中がひっくり返るようだ。
俺は口を押さえ、吐き出すのを必死にこらえながら、顔を上げて目の前の壮大な古城を眺めた。
古城というよりは、壮麗な白い宮殿と言った方がいい。雲を突く尖塔には巨大な発光水晶が載り、真白な大理石の壁には複雑な魔法のルーンが刻まれ、陽光が降り注ぎ、夢幻のような光の輪を描き出している。
「勇者様、大丈夫ですか?」毛布に化身したフランルーティスが心配そうに俺の頬をこすった。「あの貴族の若様、魔力の制御がとても精密ですね。あそこから直接、ピンポイントであなたを転移させてくるなんて」
「彼が俺を転移させたのか? どうやら本当に親切な御曹司らしい」俺は脚の埃を払い、それから顔を上げて周りを見た。「でもおかげで、確かに半日分の道のりを省けた」
俺はため息をつき、あの巨大で華麗な彫刻の木門の前に歩み寄り、全身の力で押してみた。
もちろん、力属性Eの俺がこの大きな門を押せるはずもない。周りに同じ学年の生徒もいないので、俺は仕方なくあの門にスキルを使ってみることにした。
【蹴撃】
俺は数歩後退し、左足を上げて力いっぱい蹴った。その門はなんとか俺に蹴り開けられた。
しかしそのせいで左足がひどく痛み、この考えは諦めるしかなくなった。もう一蹴りしたら、俺の脚は早期引退することになりそうだ。
「誰だ、ノックしているのは?」
俺が左足を押さえていると、全身武装の鎧騎士が木門から出てきた。彼の胸甲には人類帝国の十字太陽の図案が焼き付けられ、兜の頂には橙色の宝石がはめ込まれている。
彼が歩くにつれ、鎧が鈍い金属のぶつかる音を立てた。彼はうつむき、それから俺に目を留めた。
「騎士様、俺はトゥエン・ドレイク、一年生です。通してください!」俺はその鋼鉄の守衛に深々と頭を下げた。
「勇者か? 【星渡術師】から聞いている」その騎士は長剣を収め、門の中を指さした。「お前が最後の一年生だ。まず二階の魔法薬学堂へ行って授業を受けろ」
俺は急いで足を踏み出して門の中へ入ろうとしたが、さっき門を蹴った左足の痛みがまだ残っていて、足元がよろけ、危うく五体投地するところだった。
幸い毛布が素早く重心を調整してくれたので、初日に騎士の前で大礼をするところではなかった。
「勇者様、ゆっくりでいいですから……」
螺旋階段を上って二階にたどり着くと、俺は緑の薬草の図案が刻まれた木門の前に停まった。中からはかすかに講師の講義の声と、奇妙な香料の混ざった刺すような匂いが漂ってくる。
しまった、遅刻だ! しかしこれはあの馬車が遅かったせいだ。あるいはこれもアパティからの第三の試練と言えるだろうか?
俺は深く息を吸い、心の準備を十分にしてから、そっとドアを押し開けた。
門の軸が「ギイ」と小さな音を立てた。
俺はもう気まずい状況を予想していたが、あの数十人の同級生と壇上の教授が振り返って俺を見た時、前世の社恐本能がすぐに発動した。
教壇の上で、山羊髭を生やした年配者が丸眼鏡を押し上げ、うつむいて俺を見た。
「【星渡術師】から遅れると聞いている、勇者。適当に席を見つけて座れ」
「はい」俺はうつむき、前列の席はほぼ埋まっていたので、仕方なく教室の後ろへ向かった。最終的に窓際の角に空席を見つけ、俺の半身の高さもある椅子によじ登った。
「よし、全員揃ったな」山羊髭の老人は黒板を叩いた。「今日の授業は【マンドラゴラ薬湯】の調合だ。お前たちはみな新入生だからと、学院は特別に二年生の首席生をこの授業の監督として手配し、実験の完成を手伝わせる」
言葉が終わるか終わらないかのうちに、教室のドアが押し開けられた。
「お邪魔しま~す」
女子の声とともに、学院の制服を着た黄色い巻き毛の先輩がドアを蹴って入ってきた。
彼女は陽光の下で炎のようなオレンジ色の巻き毛を持ち、頭のてっぺんには動きに合わせて揺れるアホ毛がある。手には五官が生えた、訳のわからないことを言う白い大根の怪物を提げている。あれがおそらくマンドラゴラだろう。
その怪物は「イヤイヤ」と耳障りな悲鳴を上げているが、彼女は極めて手慣れた様子でそれを脇に挟み、もう一方の手で元気よくクラス全員に手を振った:
「私は二年生のリリアン、リリアン・ソレル。今日はあなたたちの臨時監督を務めます。先に言っておくけど、この子は機嫌が悪いから、切る時は手に気をつけて、噛まれないようにね!」
言葉が終わるとすぐに、教壇の山羊髭の老人が魔杖を振り、麻縄で縛られたマンドラゴラと銀製の小さなナイフが、正確に俺と他の同級生の実験机の上に落ちてきた。
「ギーッ!」
五官の生えたその大根は机に落ちるや否や狂ったように身をよじり、麻縄がギシギシと音を立て、その鋭い歯の生えた口が俺の指先に向かって開閉している。
俺は唾を飲み込み、手を伸ばしてあの銀製の小さなナイフを取った。
「重い……」
「やっぱりな、お前のようなチビには、この制式銀刀はまだ重すぎる」
彼女は片手で机の縁を支え、もう一方の手を極めて自然に俺のナイフを握る小さな手に重ねた。
「リリアン先輩……」
俺は顔を上げて彼女を見て、まるで命の恩人でも見るかのように目をぱちぱちさせた。
「よく見てろ、小さな勇者。お姉さんが切り方を教えてあげる」彼女は俺の手を導き、マンドラゴラの根の繊維に沿ってそっと引いた。
「スッ」
極めて鮮やかだった。まだ狂ったように身をよじっていたマンドラゴラが瞬時に硬直し、蝉の羽のように薄い根の切片が完璧に皿の上に落ちた。
「力任せに押さえつけるんじゃなくて、コツを使うのよ」リリアンは手を離し、俺の頭をぽんぽんと叩いた。オレンジ色の高いポニーテールが空中で揺れた。「ほら、自分でやってみな。残りが切り終わらなかったら、お姉さんが手伝ってあげるから」
そう言って、彼女は元気いっぱいに振り返り、次の机へと向かった。
俺は皿の上の完璧な切片を見て、それから自分の手の中のずっしりとしたナイフを見て、ため息をついた。
「勇者様、頑張ってくださいね~」フランルーティスが優しく励ました。「今度は私が押さえますから、絶対に噛まれないようにします」
こうして、魔法薬学堂の片隅で、堂堂たる勇者が一本の大根との世紀の格闘を始めた。
【鈍撃】!
結果として、授業終了のベルが鳴るまで、俺の皿の上に積まれていたのは、まるでスライムに踏み潰されたような大根のぐちゃぐちゃばかりだった。
最後はやはりリリアン先輩が見かねて、変形魔法で仕上げてくれて、どうにか色が少し奇妙な薄緑色の薬湯を煮出すことができた。
………
薬湯を提出し終え、俺はすぐに寮へ戻ろうとしたが、あの山羊髭の先生に呼び止められた。
「【星渡術師】がお前を最上階の院長室へ行かせろと言っている」
俺は一瞬呆けた。それから礼儀正しく答えた。
「勇者様、まさか特別レッスンですか?」フランルーティスが期待に満ちて言った。
「さあな、もしかしたら地獄の訓練かもしれないぞ~」俺はため息をついた。
第四話はここまで。
トゥエンの学院初日、ナイフはまともに握れず、大根はぐちゃぐちゃ——勇者ともあろう者が、現在の戦績はゼロ勝。(まさか動く大根に負けるとは?)
次話は院長室。アパティが勇者を呼び出すとなれば、きっと何か大事が起きるはず。
ここまで読んでくださった皆さん、ありがとうございます。また次話でお会いしましょう。




