命蓮寺からの訪問依頼
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ん、
寝ている中で妙な景色のビジョンが再生されてふと目が覚めた雄一郎は机の上の時計を確認したら午前3時33分を指していた。(なんだ、いまの夢)
海が見える場所で民家があった。
その向こうから松の木があった。
松の木の向こう側が塀で囲われていたその向こう側が海だったがその海の海面が盛り上がって堤防を乗り越えて車や人々を押し流している様子が見えたのと、とある施設の中の様子が見えた所の映像に切り替わってそこであるやつと知り合ったみたいなんだけど誰だかは思い出せない。
少しの間意識を夢の方に集中して頭を巡らしてみたが何も思い出せなかった為またすぐに寝たけどそれからは夢の続きを見ることはなかった。
翌朝、
6時30分頃に起床し身支度を済まして霖之助と朝食の茄子ときゅうりの浅漬けとみそ汁、目玉焼きを食べた後、ミーテングと作務をやった後9時に開店した。
今日霖之助は一日中香霖堂にいるみたい。
その上で話し合った結果2人で店番をするのはおかしいと思い、一人は店の中で事務仕事をして一人は店番をすることになった。霖之助は近々の見積もり資料と経営状況を見ているみたい。
店の売り上げ関係は自分は見れないから雄一郎は(俺の方は俺の方で自分の仕事に専念しよう)
そう思いそのままカウンターと思われる定位置に着いた時にいつの間にか自分から俺に思考が変わっていることに気付いた。まあ、僕より俺の方がなんか言いやすかったけれど慣れないうちは自分でいいかなと思いながら店番に就くのだった。
暫く待っていると10時に来店、役1時間経過したころ早速客がやって来たのだった。お客の数は2人でその片方の客には見覚えがあった。
その客を目にして雄一郎は、「いらっしゃいませ。って、あー、あの時の」頭を45度程下げて顔を上げたタイミングで紫髪の女性、聖白蓮と認識したのだった。「あー、この間の命蓮寺にいらした方ですね。ここで働いていたのですか。」愛嬌良く聖白蓮は友人にでも再開したかのような感じで話してきた。
「はい、まあその後色々ありまして。暫らくの間ここ(香霖堂)で住込みでお世話になる事になりました。」
その後の顛末を簡単な感じに話をする雄一郎は、ふと横のもう一方の虎柄の着物をまとっている人ではなさそうな方に顔を移すと「こちらの隣のお連れの方はご友人様でしょうか」
隣のスラっとした白蓮より背の高い方を見ながら雄一郎は白蓮に伝えると。「はい、御友人というか家族みたいな間柄になりますね。」朗らかな笑みをたたえつつ聖は伝えると。
「へぇー、成る程家族の方でしたか。確か一昨日は居なかったですもんね。」一昨日の出来事を思い返しながら雄一郎は話をすると「確かにあの時は丁度留守にしていましたから。」と聖と話しているとお連れの方から「初めまして私は聖白蓮様の使いである寅丸星と言います。聖様がいつもお世話になっております。」頭を下げてご丁寧な挨拶をしつつ虎柄の大きな着物のポケットの中から大きな球を取り出してきて。
「今日ここに来たのはこちらの私の守りの宝塔の修理を依頼したくて来たのだけれど、森近霖之助さんはいますか」
依頼の話を受けて雄一郎は奥の方にいる霖之助に、「霖之助さんに依頼したいと言ってるお客さんが来ましたよー」声量をやや大きめにして雄一郎はこの家の主、店主を呼ぶと「少し待っててください」そう述べると奥の方からゆっくりと霖之助はやって来た。
一通りの話を説明するとこんな感じ、つい昨日あった出来事。
人間の里に命蓮寺から買い出しを頼まれた寅丸星は。
人里に食材の買い足しに行ったのだった。
もう一人、彼女の相棒が付いてきて一緒に出かけて行き人里に出向くと彼女達は最初の目的地である八百屋の方に着いたのだった。
人里の八百屋は夫婦で営んでいた。
星は野菜を買ってから旦那さんの方に礼を言ってから次の買う場所に行こうとすると。
奥の方から奥さんと思しき女性の悲鳴が聞こえて来て振り返ると中からフードを目深に被った背の低い少女位の女が表に出ていた。表に出た時に体をぶつけた衝撃で野菜置きの棚を倒しそのまま人通りを逃走していったのだった。
悲鳴を上げた奥さんが出入り口から出てくると店のお金と少々の野菜を奪った泥棒であることを知った。
その事を聞いた星は相棒に買ったものを預けると窃盗犯の後を追ったのだった。その犯人の足は星が思った以上に早く近くの木々や草原を走り抜けるのに長けている事が追いかけながらわかりこのままだと自身の方が相手との距離を詰めることが出来ないと悟りどうしようか考えているとラッキーな事に行き止まりに差し掛かったらしく泥棒を追い詰めていけそうだった。
相手と対峙しながら泥棒である犯人を捕まえようと手を伸ばしたが素早く手を引込めた。見ると鋭い爪を弧を描くように下から上に素早く振りかざして攻撃してきた。相手は星を威嚇しており星は冷静に距離を取り、威嚇している相手から目を逸らさずに背中に法力で隠していた大きな槍を取り出して対峙した。
相手は獣の妖怪だった。
特徴からすると狼だ。
星は槍を正眼に構えたまま低く腰を落として脚力を使い地面を蹴って間合いを一気に詰めていき、その槍を真一文字に振りかざしたが相手は飛びのいて木に捕まって素早く体を捻り、木の幹を蹴って星に飛び掛かり前2本の両足で押さえつけて喉に牙を入れようとして来たのをすかさず槍で牽制して、
相手を地面の草むらに叩き付けると相手は受け身を取り身をひるがえし地面の土を蹴って向かって牙と爪を立てようとしてくる。
それを紙一重でかわして、その交わした隙に懐から宝塔を取り出して狼娘が振り向いた瞬間を狙い狼娘に向けて宝力を放つと相手は吹き飛び宝力の放つ光線に倒れて気を失った。星はひとまず槍を収めて狼娘の前に行き盗まれたお金と八百屋から盗んだ肉を取り戻した。
肉は豚肉だった。
野菜屋なのに豚肉があるなんてちょっとおかしいと思いながら拘束して捕まえようとしたら、突然藪の中から3匹の狼が出て来て襲いかかってきたのだった。
単独だと思いきや共同で犯行に及んでいたとは知らず星はうかつにも妖怪の他に味方がいることは想定していなかった、しかも獣だとは思いもよらなかったようでとっさの判断で宝塔を前に出して防ぐと狼と宝塔がぶつかってしまい手から勢いよく飛んで急斜面の岩に当たって欠けてしまい中の宝力が暴発して刺客の狼達はその強烈な光に耐え切れず。目を回してその隙に3匹を槍の柄を頭に叩きつけて気絶させた、最初に気絶していた狼娘の方はその間に逃げ去って行った盗んだ食べ物の豚肉だけを持って行って現金は置いていったみたいだった。
ナズーリンと合流して盗まれたものは全て取り返すことは出来なかったけど星は買い物に使うバックの中からもしもの時の護身用の縄を取り出してそれを三匹の狼の手足に縄を括り付け終わると近くの人里から離れたところの刑務所にこの捕獲した3匹を届けるからその間にナズーリンは盗まれたお金を渡して来てとお願いしたのだった。「どうせまた里に危害を加えるんだからその場で殺しちゃえばいいんじゃないか」
腕を組んで自身の所感を述べるナズーリンだが星は「そうしちゃうと逃げた狼女に逆恨みされて余計に被害を被りかねない」その時の光景をイメージしたナズーリンは、「それだとやめておこう」2次被害の血みどろな展開を想像して素直に星のいう事に従うのだった。
3匹とも刑務所に届けるまで目を覚まさなかったことには幸いだった。刑務所には月の都から訓練を受けた妖怪のウサギがいるから安心して預けられた。その後星は必要書類にサインをして刑務所を後にするのだった。その帰り道また誰か犯罪を犯したのか、逮捕されてる人が連れられてきた。なにやら働いている勤務時間中に焼肉をこっそりサボって食べに行ったのがばれてしまい怒られたのだった。
反省するならまだしもその人は「こんな決まったメニューのまかないなんかより俺はカロリーが欲しかったんだよ!」と怒鳴ったため首になり。そのまま怒りの勢いでテーブル席を蹴っ飛ばした為器物損壊罪で刑務所に来たんだとか。その人の特徴は眼鏡を掛けており顎髭が濃く年齢は40代ぐらいと見えた。そんなみっともないおっさんを見て星はいい年して一体何やっているんだと頭を左右に振りながらやれやれと思いながらしぶしぶ帰路に就くのだった。
その後は別々に命蓮寺に帰った。
八百屋のお店の存続に必要なお金は取り返せたがそれと引き換えに大事な宝塔を犠牲にしてしまった。その事を命蓮寺の主であり和尚の聖白蓮に伝えると「霖之助さんの店で修理してもらいましょう。」という運びとなったのだった。
「まさかお使いの最初の一件目であんなことになるとは思っていなかったものでして。主に使えるものとして不甲斐ないです。」そう力なく気を落とす感じで言う星に対して聖は、「もう事が起こってしまったんだから仕方ないわよ」そう肩をさすって優しく話すのだった。
星の話を聞き終えて霖之助は「そういうことか、それはまた災難でしたね」共感しながら相槌を打つ感じで一連の出来事を聞くと。
「わかりました。では宝塔を見せてください」
霖之助の前に星は宝塔を差し出して受け取ると霖之助は「これはまた随分見事に壊されましたねえ、宝力を吸収する所が内部破損していますね」受け取った瞬間から分かったのだろう宝塔を自身の目の高さより上からまじまじと見つめながら確認していくと霖之助は「治るのに約5日くらいは掛かりそうですね、なんにせよ特殊な素材で作られている感じですね、ニッケル合金とかで強化しておく必要があるように感じます。」
道具の名前と用途が分かる程度の能力を持っている霖之助が道具の特徴の話をすると。
「その宝塔が作られたときは今の主と出会う前に譲り受けた物で私の力を最大限引き出す物であることぐらいしかわかってないので素材については詳しくは分かっておりません。ただ真ん中は水晶で出来てあるという事ぐらいしか」
自身の記憶のデータと情報を鑑みながら話す星。その内容を書き留めていく霖之助は一通り情報をまとめると。
「わかりました。ではこちらで修理しておきますよ。御代は2万円になります。」霖之助は修理費を伝えて聖が財布を出している中雄一郎は、
5日の期間で2万円は中々高い値段だなと思った。
2万円は持っているけれどこっちの世界のお金じゃないから使う事が出来ないのはなんか不公平だよなぁとそのような事を考えている雄一郎に。「ほら、雄一郎君なにぽーっとしてるんだ。早く受け取って」霖之助に急かされて雄一郎は自身の思考を振り払い「あっ、はい只今」聖から渡された2万円を星に渡しその彼女から受け取ると引き出しの中に仕舞った。依頼物の宝塔を受け取って契約書を霖之助が出して来てその書類にサインをしてもらいそれも一緒に引き出しの中に入れて仕舞っていると。
「では、また5日後に伺います。」
そう言って2人は香霖堂を後にしたのだった。
「まったくお金を出している時は大事な場面なんだからもっと意識してもら欲しいな」
左手を腰に当てて右手人差し指を立てながら先程の注意を雄一郎にしつつ
「すいません、気を付けます。」
しぶしぶ考え事をしていた自分の感情を誤魔化すように詫びの言葉を言う雄一郎に。
「まぁ、いいか。」と納得したのかうんうん頷くと。
「じゃあ僕は本業であるこの宝塔を治すのに必要な道具とかを揃えに取り掛かるから入らないようにね」
聖と星が行った後、霖之助は宝塔を治すために仕事に取り掛かった。
修理に必要な物をピックアップして治しにかかるため雄一郎も入らないようにと言われて引き続き店番をすることになった。
仕事も終わり雄一郎は部屋に明かりをつけてまた博麗神社の歴史の続きを読み進めていった。
1代目の博麗の巫女は、本業である霊媒師をやりながら博麗大結界の建設に取り掛かった。
八雲紫の指揮の元徐々に形にしていく作業が進んでいった。
幻想郷全体を囲うぐらいの大結界が出来た頃には1代目の巫女は老衰してきたのだった。
その中この仕事を引き継いでくれる巫女が1代目の弟子から現れてその弟子が2代目の博麗の巫女となった当時20歳前後、
その弟子にこれまでの結界の工程を引き継いで1代目は幻想郷から肉体を去って行ったのだった。
2代目に選ばれた巫女は、除霊の他に妖怪退治の才もあり。人々を襲う妖怪退治をしながら結界の残りの工事を進めていくことになった。
全体的に作り終えた段階で、八雲紫は更に人手を増やそうと考え自分の身の周りの世話係が欲しいと考え式神を作っていたのだった。こうして巫女と共に結界を作りながら式神を作っていったのだった。
こうして作りだされた式神は名前を八雲藍と名付けられた。
身の回りの事は藍に任すことが出来た紫は引き続き結界を2代目と共に結界の形成作業をしていった。やがて月日は経ち、遂に2代目の巫女と八雲紫は博麗大結界を完成させたのだった。予想通り1代から引き継ぎ2代目で50年の年月を費やした。
今回のエピソードは聖白蓮と寅丸星が香霖堂へ訪問しに来る話になります。
ナズーリンも出てきましたが里での事件が起きた辺りでしか今回は出ていませんが。
やはり星は良いですね!私も気に入っているキャラの1人です。
次回はまた博麗神社の歴史の続きからになると思いますので次のエピソードでお会いしましょう。
ではまた。




