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第1撃 「始まりの雨」 ーRetour à la vie journalière
バイクのトランクに返り血を浴びた服を詰め込み、新しい着替えを取り出した。着替えと言っても、前後で全く変わらない服装だが。何1つ変わらない。
黒のロングTシャツに、ヴィンテージ物のジーンズ。俺は、ラフな格好しかしない性格だ。
本当なら、対象者を暗殺する時には戦闘服を着なければいけないのだが、俺はどうも重ね着が嫌いでサイズ合わせの時以来は袖を通していない。
この後はどうしようか? 今は、午前2時を少し過ぎた所だ。さすがに、仕事はもうないだろう。あったとしても、俺は無視するつもりだ。今から本部に戻って、依頼の終了報告書を書くのも煩わしい。このまま、血の臭いで充満する空間に長居するつもりもない。
このまま飲みに行こうか? 今日は、酒を飲み明かしたい気分だ。すでに結論は決まっていた俺は、すぐにバイクを行きつけのバーに走らせた。
風が心地よく吹き抜けていく。雨はいつのまにか、止んでいたようだ。




