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明日の僕は描けない  作者: 喜多村 高
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Will

〝思い描いた未来は遥か彼方〟僕が偶然通りかかった交差点のモニターに映る少女が歌っていた曲のワンフレーズ、この言葉に僕は妙に気を取られモニターを見ていた。すると曲が終わりMCが質問をする。

さゆりちゃん初ステージだったけど、緊張した?(MC)

んー緊張より楽しかったです!(少女)

もう高校生になるんだって?(MC)

はい!すーごっく楽しみです!!!(少女)

この言葉を聞いた瞬間我に帰り、交差点を歩き出す。

一瞬でも僕と同じなんじゃないかと思った僕がすごく恥ずかしい。今思えばこの子は人気子役だった子だ。半強制的に歌わされているであろう、この歌詞に少女を重ねて少女に共感するなんて、とんだ勘違い野郎だった。むしろこの少女は僕とは真逆だ。誰もが羨むような人生を現在進行形で歩んでいるのだろう。学年に2、3人いる名前もよくわからない奴である僕の思いなどわかるはずもない。モニターに少女の生い立ちを振り返るVTRを背に僕は家に帰った。


家に帰り、2階僕の部屋に入った。しばらくすると聞き覚えのある足音が階段を登って来ている。間違えなく僕の部屋に来て、何を言ってくるかは分かっているがあえて何もせず、趣味の漫才を見ておく。すると案の定来た。

さとし明日から宿泊旅行でしょ!準備できてるの!? 母の注意を聞き流し、適当に追い払う。こんなに強気でいられる家が僕は大好きだ。しかし、明日から宿泊旅行という名の宿泊研修が始まる。強気な僕は3日間お休みだ。


いっせっせーのいち!おー!えーちょっとお前出すの遅かっただろ!って言ってる奴らの輪に入るはずもなく指スマで良くあれだけ盛り上がれるものだと関心しながら、安定の1番前の席に座っていた。しばらくすると長野の山奥にあるホテルとはいえないボロい宿があった。後ろの連中は何やら想像と違ったらしくざわついていた。宿に横付けして、先生がついたぞと声をかけるとバスのドアが開いた。早く降りないと詰まってしまうので、若干急いで降りようとした瞬間足がつまづいたのがわかった。反射的に痛たと言おうとした時後ろから引っ張られた。助かった。後ろを向くと高校生にしたら小柄な子だった。名前は向こうも知らないと思うが僕も人と喋らないだけあってクラスメイトの名前を覚えるのは遅い為知らない子だった。ありがとう。といい若干駆け足でバスを降りた。外見から予想通りの玄関へと行き、予想通りのロビーらしく場所で先生からこの後の指示をうける。

各自、自分の部屋へ行き10分ほどしたのち、ロビー集合!!

部屋は2人部屋らしい。僕が知っている部屋の情報はこれだけだ。なぜなら、部屋割りは俗に言う陽キャラというやつが決めているからだ。しかし、その場に行ってみないと同じ部屋のやつが分からないなんてなかなか面白いもんだ。部屋に近づくにつれて人が居なくなっていく。そして最後に残ったのはあの小柄な奴だった。小柄な奴が持っていた鍵で部屋を開け、奴の後に続き部屋に入った。何もない畳のちょうど2人の布団がひけるくらいの広さの部屋だった。2日同じ部屋だと思うと何だか気が楽になった。なぜなら、まだ1ヶ月半しか経っていないが奴僕と同じ名前もよくわからない奴だからだ。助けてもらった時には気づかなかったが、あいつは多分僕の隣の席にいた。僕にすら気づかれないような奴は初めてだった。そんなような奴と2人というのは僕にとってはこれ以上にない有難い話だ。荷物を置きいろいろな身支度をしているうちに集合時間が4分を切っていた。僕の中でのルールでは集合は5分前にはいる事だが今回に関しては仕方ない。時計をもう一度確認して出ようとした時出ようとした時、奴が僕に言った。


僕を助けてくれ。


名前も知らない奴からの助けに僕は驚きながらも奴の話を聞くことになった。

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