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魔法学園と鬼氣使い(ヤンキー)  作者: みっしゅう
第2章『物語の再開! 名家の才女ラビットの受難 力を失いし弥上ヒロトの不幸』
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第09話『状況変化の片鱗』

※食堂へと舞台は戻り…


「おぉー、二人がこうしてならんでいるのを見れるとはなぁ」

「ふふっ、だろう?」

 食堂にやって来た一人のおじさん清掃員──ファーマはそういう。

 彼はどうやらテンカとも親睦しんぼくふか間柄あいだがららしく、はじめはみんながテンカの生徒だからというきで話しかけられたというだけであった。

 だが、10組とファーマは、今や強いきずなむすばれている。


「クレアさんはファーマさんとも面識めんしきがあるんやなぁ」

 クレアがファーマとよくけているのを見て、キサクはどうやら感じ取ったらしい。

「そうなんですよ!テンカさんとは以前からお世話になってて、彼を通じてファーマさんだけでなくて、グンメティ先生達ともいろいろお話してるんですよ」

 以上を言うと、10組に何かの言葉が引っかかった。


「「「グンメティ先生ッ!?」」」

 10組全員に引っかかったのはそこだった。

「え?何かおかしいことでも…」

「いや、グンメティ先生と言ったら…──」

 10組の反応を見てわかってもらえるとは思うが、彼女への印象いんしょうけっしていいとは言えなかった。

「初対面のときから凄かったよねー」

「ああ…あれはすごかったよ…」

 サルマとコウが会話をわす。

 当時魔法の実力もとぼしく上達に向かう気概きがいもなかった10組に、彼女のある言葉がおもくのしかかった。

『──じゃあ魔法の腕も最低クラスのあなたたちに、授業じゅぎょうしてなんになるんです?』

 そう、この言葉だ。

 ただひたすらに、インパクトが強すぎる。

「しかも先生…退屈そうにその…」

「ね…読んでたよね…」

 キサクとマーニがそう言う。


「──ん?そう言えば2組の担任って…」

 ヒロトが何かかんじ取ってそう言う。

「グンメティ先生ですけど…」

「えぇ…大丈夫か?変なヤリ(○ン)オジサン紹介しょうかいされてねえよな…」

「え…ええ?」

 そのやり取りに大笑いするのは、ファーマだ。

「大丈夫だよ!あいつはただエロ本が好きなだけだ」

「ああよかった!」

「まあ私、先生の読んでる本は…苦手ですね」

「何言ってんだ、お前俺とコンビニ行ったときエロ本コーナー物色ぶっしょくしてたじゃねえか」

「私そんな子でしたっけ!?」



 ガチャ…──

「「「?」」」

 ドアが開いて、全員がそこを見る。

「──よーうお前ら、特にヒロト」

「…んー?おっ」

 ヒロト以外はとくに、その人間がここに来ていることにおどろいていた。

 そこにいたのは、銀髪の…。

「やっぱりここにおったかぁ」

「メイプルじゃねえか!どうしてここに」

 ヒロトの師匠ししょう位置ポジションでもある人間が、ここにやって来た。

「伝言があって来たんや──この最近はジムをめてんから、修業しゅぎょうはできへんってな」

「えっ、お…おう…わかった」

「生徒会も先生も、やるべきことがあるでのぉ」

「…?」

 いぶかしむヒロトに、メイプルは次にこういう。


「ま、ええわ、いずれはお前にもは回ってくる…──そのあいだくらいは、かけがえの無い仲間と仲良くやっときや」

「…?」

 疑念ぎねんは、ますます深まるばかりである。

「ほんじゃあな」

「お…おう」

 まあひとまず、今日は仲間たちと、いつものコウの部屋でかすとしよう。

「…ん?そういやバーギラは?」

「ああ…あの金髪きんぱつの不思議ちゃんか…──あいつなら、中庭なかにわで3人のお仲間と仲良なかよさそうに話しとったで」

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