昼休みの終わり。
「ん?ああ、あれ告白じゃなかったわ。」
「「え?」」
真昼の口から出たのは予想外の答えだった。
「マジで?」
「マジで。」
俺と夕夜は顔を見合わせた。
「いやあ、さっきの先輩、あの人自体は何にもなかったんだけど、先輩の友人からラブレター渡すように頼まれたらしいのよ。」
「いや、結局告白かよ。」
「で、そのラブレターはどうしたんだ?持ってないみたいだけど。」
「持って帰ってもらったよ。」
「おう。」
「マジかー。」
「顔も何も知らないので、まずは自分で来てくださいって伝えたよ。そしたら、あの先輩苦笑いしてた。」
邪気のない笑顔を浮かべながらとんでもないことを言いやがった。
「確かに、声も顔も知らない人のラブレターを本人じゃない人から渡されてもなー。」
「そういうものかね。お気持ちだけ受け取っときますくらい言っても良かったんじゃないか?」
「俺がそんな気を利かせるようなことをわざわざ知らない人間にするとおもうか?」
「確かに。」
そう、こいつは気は利くが、利かせるタイミングをとても選ぶ人間である。
「頼まれた先輩も災難だろうね。」
「それは思った。」
「確かに、俺もその点に関しては申し訳ないと思ったので、自販機で飲み物奢ってきたよ。」
流石である。
「いやあ、モテる男はつらいねー。」
「まったくそうだよ。」
嫌味で言ってみたら、まさかのフルカウンターを食らった。
「お二人さん、牽制しあっているとこ悪いけど、次の授業あと5分で始まるよ。」
いつの間にか席から立っていた夕夜は教室の出入り口で時計を指さしながら俺たちに行ってきた。
「いつの間に。」
「急ぎますか。」
そうして、ほぼいつも通りの昼休みが終わった。
なんとなく日常を書いてみたくなりました。




