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最初に言っておく‼︎ 転生者はキミだけではない‼︎  作者: クリクロ
第一章『精霊指定都市ミストラル編』
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トウタVS野盗集団02

 西門付近で目視出来る相手は8人。その中には見覚えのある奴がいた。俺はとりあえずそいつに向かって歩みを進めた。敵は俺の無謀ともいえる動きに警戒してたが、その中のおそらく一番偉い奴が、緊迫感漂う最中に突然笑い出した。


「アハハハ〜。やっぱ今日の俺はマジでついてるわ。……テメェ〜は転生の時のトウタ‼︎ あの時のトウタだよなぁ〜〜‼︎」


「……そうだよ。覚えていてくれて光栄だ」


「バカかお前は⁉︎……まさかお前が最初のっけからノコノコやって来るとは思ってもみなかったよ……そしてお前は、なんで赤ん坊背負ってんだ!?ここは保育所じゃね〜〜ぞ‼︎ アハハハ」


「そんなことは、知ってるよ。……必要だから連れて来たんだよ」



「寝言は寝て言え‼︎ こりゃ楽勝だわ‼︎ こりゃ勝ち確(勝利確定)だわ‼︎ お前を捕獲して、連れて帰れば転生魔法の秘密がわかる。そして俺たちは晴れて18守衛団部隊だわ〜〜アハハハ」


この一言で、敵連中は一瞬だが緊張感を緩めた。それは些細な事かもしれないが、本来『戦い』において絶対にやってはいけない事なのだ。


「……」


「勝ち確ついでに教えてやるよ、トウタ……お前の個人情報はすでに反乱した精霊から入手済みなんだよ。笑えるだろう……つまりお前が、攻撃系の魔法は使えない事はすでにお見通しなんだよ‼︎ だから逃げ回る事しか出来ない転生魔法の護衛という、ちんけなサポートポジションにずっと納まっていたんだろうが‼︎ どうだ〜図星だろうが‼︎」


「……」



「対して俺らは『精獣魔法』だ‼︎ お前らのしょぼい精霊魔法とは格が違うんだよ、格が‼︎ ましてオマエらは街や森を気にして、広範囲で強力な魔法は使えないだろうが。だが俺たちは違う‼︎ ワイルドモンスすら秒殺した俊敏な動きを得意とする俺たちの勝ちは揺るがないんだよ」



「なるほど……それで言いたい事はそれでおしまいかな⁉︎ まぁ〜情報元が精霊だからね。だいたいは合って『いた』よ」


「……ん⁉︎……今なんて言った⁉︎『合っていた』って言ったのか⁉︎」


「いつまでも俺の過去むかしを見てるんじゃないよ‼︎ これが俺の本気いまだよ‼︎」


〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜


 確かに複数の敵に対しては広範囲の魔法が有効である。しかしそれでは、敵の言うように周辺まで被害が出るのがネックになる。しかし当然この点も想定済みだ。ミリオンブラッドは、同時複数魔法の発動以外にもう一つ、任意部分命中が可能になった。魔法そのものを光の粒として『圧縮』している事で、複数の敵と味方が応戦していても、敵だけをロックオンし、ピンポイントで魔法を命中することが出来た。




結果的には門周りの建造物や周囲の森林の被害も最小限に止める事が出来た。前線部隊班、護衛班と共に、ほぼ予定通りに西区の野盗鎮圧に成功した。


根本的に『反乱精霊の情報が全て』だと信じて疑わなかった事に、野盗連中の敗因がある。だいたい攻撃魔法使えない俺が、単独で警備を任せられるわけがない。いたずらに赤ん坊を連れてくるわけがない。ところが奴らは、俺が単独でいる違和感より精霊の情報を信じたのだ。赤ん坊同伴の意味すらも考えなかった。なにより、早々に転生魔法関係者である『俺』を見つけた事で、安易に『勝った後の報酬』のことを考えていた。



敵連中をそういう心理状態に持っていくことも意図してはいたが、なによりも奴らの動きは素人同然だった。精獣魔法により、スピードとパワーは常人をはるかに超える身体能力に強化されてはいたが、自分のモノしているという感じには見えなかった。どちらかといえば魔法に振り回されている……そんな印象だった。


全ての動きが単調なのだ。いくら常人より速くても攻撃モーションに入る予備動作は大きく、攻撃方法もワンパターン。連中には攻撃を、魔法を、どうすればもっと有効に使えるか!?という向上心がない。言い換えれば、野盗連中が魔法使用における練習、努力を一切やっていないとさらしているに過ぎない。ただ与えられた力を漠然と使い、楽して自分達が強くなったと勘違いした。だから見せかけの強さに溺れ、離反した精霊の情報を鵜呑みにし、それ以外のことを思考停止した。



少なくとも、熟練した魔法使用者同士の戦いにおいて、これだけ不利な状況を見せられたら、逆に疑問に持つのが当然なのだ。警戒するのが当然なのだ。そういう意味でも奴らの魔法知識や戦闘知識に対しての無知ぶりが透けて見えた。



 西区エリアは身柄確保した野盗連中15人を護衛班に引き渡し、俺を含む前線班は引き続き次の任務『外周辺の見回り』へと向かった。

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