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二刀九連神木流

「もっと優しくしてよ」

「困ったやつだな」

好きだったんだと思い込んでる葉蓮はれ

優しく接してくれないので、不満が募り、ふっふっと湧きあがる怒りに変わろうとしていた

「介護するの私かもしれないんだから、先行投資でしょう」

最近お断りしたのに無茶苦茶な事を言い出し始めた

「本当に返ってくるんだろうな くくく」

「本当は、好きなんでしょう?ほら、ほら、言いなさいよ」

物凄い圧に、困りながらも、立場が一転する提案を口にした

九連神木流くれんしんぼくりゅう、2つ技を授けてやる。優しいだろう?そうだな、取得できなければ、介護を見てもらおう くくく」

「この人、悪い顔してるよ、やーい、悪魔、悪魔」

文句言いたいところだが、結婚断った事で、根に持たれて教えてくれない心配もある・・・この条件、受け入れるしかないか

「早く会得できないと今夜から、足腰が抜けて使い物にならなくなるぞ くくく」

「なんか、言い方が、イヤラシイくないですか」

もしかして仕返しか?いや、S独特の愛情表現化?少し期待してるとこも


「鍛錬したらわかる。1つは、変芸自在、戦いの幅が大きく広がる飛、2つ目は、多人数を相手にするとき有効な範。まずは服を脱いでくれ」

今、何て言いました。鍛錬を理由に変な事しないでしょうね

「ちょ!いやらしいことする気でしょう。で、でも、優しくしてくれるなら考えてもいいよ」

性格は少し問題あるけど、好みの顔なんだよね。優しく接してくれるなら我慢する


「無理だな、回転する体の動き、見たがったが、ま、いいだろう。これを付けて、回りながら飛べ」

鉛を渡されたが、重くて足元におとしてしまった・・・こんなの付けて飛べと・・1mmも浮きませんよ


「全然駄目だ、腕しか動いていないじゃないか、もっと腰を使って、使い方を教えてやろう くくく」

背後に回り両腕で、お腹を強くロックすると、かいは、下半身を当て、葉蓮はれの腰をぐるぐる回すと、真上に飛び上がった。


「見られたら・・・ご、誤解されます。結婚まだなんですけど、勘弁してください、嫌、あっ」

認めたくない、野生の匂いと肌の感触、興奮しちゃう・・・腰が変な方向にねじられると、声が漏れた

「変な声漏らすなよ、興奮するじゃないか、期待に応えて、腰砕けるまで激しく」

あまりの激しさに、腹筋が張り、腰が悲鳴をあげる、脇から背中の筋肉が痛い!着地する衝撃でバランス崩し、腰砕け崩れ落ちた。

はぁはぁはぁ 鬼よ、鬼にしか思えない・・・

女の子は、優しく接して、ほしいのに酷くないですか・・・

好みの顔だけど・・・絶対にハーレムから外すわ・・多分



葉蓮はれは、結婚かかると必死で会得するな」

洞窟が揺れる!地震か?生き埋めになるのは御免だと、葉蓮はれをお姫様抱っこして外に出た。

いやぁーん、強引になんだから、掴まる厚い胸板に鎖骨が、たまらない。

この角度、顎のラインが好きかも・・・目と目が合った・・・王子様だよ。


「また、魂抜けておるな、村の様子が変なようだぞ」

二度あることは三度ある、まさか・・・不安は的中していた。

二人が着いた頃には、家が燃え、九連神木流門下くれんしんぼくりゅうもんかが全滅していた。


璃柚りゆを探す、倒れる同門の中にその姿はあった・・・走って、かけよる

「お父様」 涙が止まらない。振り絞りだす微かな声

「私の本当の子ではない・・自由に生きなさい。守ってやることがもう・・できないすまない。葉蓮はれの笑顔が好きなんだ。笑っておくれ」

握っていた手が力無く滑り落ちていく、愛娘に看取られ満足した表情を浮かべながら目を閉じていった。

葉蓮はれは、その場で泣き崩れた。


かいは、信じれない光景を目にしていた。

その姿は、よく知っている。

美しいく、気高く、窮地の時も、安心して背中を預けられた無二の親友


久連くれなのか?幻みているのか?幻でも構わん、逢いたかった」

夢に見た再会に浸る時間を切り裂く一撃、大剣を振り下ろしてきた。

紙一重で躱したが、二の太刀、風圧でよろめく。

その手には、右に木刀、左手には、大剣握っていた。


「殺したいほど憎いか、そう思っていても仕方ない事をしたかもしれないな」

全身から漂う、禍々しいオーラ、生気を感じられない

「魔に落ちたのか?その大剣、まさか!情けだ、俺が送ってやる 星の欠片」

空から、石柱せきちゅうが堕ちてきた、隕石で出来た大剣

星の欠片を手にして、飛び上がり、久連くれの頭上に振り下ろす

その場から動くことなく木刀で、難なく受け止めた。

その直後、大剣が伸び上がって、迫ってくる

木刀を足で蹴り後方に回転して避けたが、貫通性あるのか?ダメージで、足がよろけた。

隙を逃さない突の型で止めを刺しに来た・・・体が反応できない。


間に割って、葉蓮はれが、切りかかってきた。

「父の仇、許せない」

神木が、気持ちに応えるように強い波動が溢れだす。

貫通性のある攻撃を受けつつ、痛みが感じないのか、攻撃に転じてるが、通じていない

同門と長年訓練してきた同じ流派、木刀の動きは予想できたが、大剣の動きが全く見えていない

恨みに支配され無謀な反撃が、久連くれの攻撃を封じていた、だが、長くは通じなかった。

遂に大剣が葉蓮はれをとらえた、当たれば終わってしまう

かいが、身を挺して受けると、冷静になれと大声を張った


「俺を信じろ葉蓮はれ、思い切っていけ」

言葉通り、貫通ダメージを受けながら、時には受け、タイミングを合わせて攻撃繰り出し、久連くれの動きを封じる。

連携で上手く押してるよに感じるが、致命傷を与えることは出来ない

久連くれの攻撃が変わってきた・・・こちらと同じ連携技を左右の武器で相殺してくる


「俺の技まで、ありえない」

大剣を片手で自由に操るなんて人間業では、ありえないし、魔物化した心のない久連くれが、俺の技を真似することなんて出来るはずがない。


戦ってるうちに過去の記憶が蘇る久連くれ

生きた太刀、様子が変だ、目に生気が、感じられる


かいなのか?お前が俺のもとを去ることで、二刀九連神木流くれんしんぼくりゅうを完成させた。その代償がこの姿だ、俺の元を去る・・許せない・」

木刀と大剣のの一体化した攻撃が唸りをあげる。

「あの時の、もう過ぎたことだ。いまさら」

かい葉蓮はれは、吹き飛ばされ、衝撃で痺れ動かせない

久連くれに写ってるのは、かいだけだった、非情にも止めを刺そうと二刀の武器が迫ってくる。

駄目だ、間に合わない、体が言うことを聞かない、


『大事な人なのね。葉蓮はれ、力貸してあげる』

神木が、光の矢となり、久連くれを跳ね飛ばす。


「神木!あの方・・・なのか」

葉蓮はれの方を見ると、不気味に笑った。

「あの方の生まれ変わりか?知りたい。あなたの九連神木流か、俺が完成させた二刀九連神木流、どちらが強いのか」

黒い波動に包まれて消えていった。


「逃げるな、父の仇を・・・」

緊張の糸が切れた影響か、疲れと激痛に襲われ膝をつく

死んでもおかしくない瞬間がいくつもあった。

命をなげうって守ってくれたかいの姿は・・・


安らかに眠ってる。

大切な人をまた失ったのか・・・涙が止まらない。

かいの顔に涙が、ぼたぼたと落ちていく

雨が降ってくる・・・あの時を思い出すな、葉蓮はれ


かい、死なないで、ハーレムに、あなたが、いてほしいの・・・欠かせないの」


息を振り返した


「また、意味の分からないことを・・・何とか生きておる」

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