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転生令嬢の本領発揮  作者: 田中響


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第3話 いざ、ノースフォード辺境領へ

数ヶ月後、マーガレットの姿はノースフォード辺境領に向かう馬車の中にあった。

マーガレットの前には、実家から付いてきた侍女のアンがニコニコ顔で座っている。

マーガレットがノースフォード辺境領に嫁ぐと決まったとき、マーガレットは厳しい環境にアンを連れて行くのは忍びないと彼女に暇を出した。しかし、それを知ったアンヌはフレデリックに直談判し、マーガレットの侍女を続ける許可書をもぎ取ったのだった。

マーガレットはそんな彼女を見て苦笑しつつ、エドワードの浮気を目撃してからのことを振り返っていた。

ノースフォード辺境伯に嫁ぐと了承したあと、あっという間に婚約解消の手続きが取られ、エドワードとは他人になった。

7歳で未来の皇太子妃として決まってから、マーガレットは厳しい皇太子妃教育を受けてきた。それが無駄になったことに思うところがないわけではない。

しかし、前世の記憶がある彼女にとって、一夫多妻制が認められている上に浮気性の男と結婚するなどあり得なかった。

(前世の知識と今世で身につけた礼儀作法があれば、辺境伯と離婚してもどこかしらで雇ってもらえるよね…)

そんなことを考えているうちに、ノースフォード辺境伯の城が見えてきた。


「城というより、まるで要塞ね」

馬車を降りて城を見上げたマーガレットは思わず呟いた。

大小様々な建物が分厚い石造りの城壁でぐるりと囲まれ、物見やぐらであろう一際高い建造物も見える。

中まで進んでいくと、黒い上下のお仕着せを着た男性が近づいてきた。

「レスター侯爵令嬢マーガレット様ですね。筆頭執事のセバスチャンと申します。遠路はるばるお越しいただき誠にありがとうございます。」

そう挨拶をしたセバスチャンは、なぜか申し訳なさそうな表情をしている。

「お出迎えありがとうございます。マーガレットと申します。こちらは侍女のアンです。早速アーサー様にご挨拶をしたいのですが、いらっしゃいますか?」

マーガレットが挨拶を返すと、セバスチャンはますます眉を下げた。

「それが…マーガレット様が本日到着されることは旦那様にお伝えしたのですが、つい数日前に魔物が発生したとの報告がございまして…」

「討伐に行かれていらっしゃらないのね?」

「はい、申し訳ございません!」

直角に腰を折って謝罪するセバスチャンを前に、マーガレットは何とかため息を飲み込んだ。

「そういう事情なら仕方ありません。無事にお戻りになるのをお待ちしましょう。」

「ありがとうございます!」

マーガレットの返事に、セバスチャンはあからさまにほっとした表情を浮かべた。


アーサーが帰還したのは、それから一週間後のことだった。

朝食を終えたマーガレットが自室で読書をしていると、不意に辺りが騒がしくなってきた。

「何かあったのかしら。」

マーガレットの言葉にアンが確認するために部屋を出る。

しばらくして戻ってきたアンは、慌てた様子だった。

「どうしたの?」

「魔物の討伐に行かれて皆様がお戻りになると早馬がありました。しかし、強力な魔物が多く、怪我人が多数いるそうで…」

アンの報告を聞くなり、マーガレットは部屋を飛び出した。

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