表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
散文詩  作者: 百島圭子
34/54

散文詩 34 「機械の精算機」

日々、心に残ったことを文字にしてみた

「機械の精算機」


普段あまり行かないスーパーに行った。


バナナが100円だ。安い。バナナは買うことにしたが、他に欲しい物がない。

それでも何か買うべき物がないか、スーパー中を隈なく見て回った。

欲しい物がない。


私は財布に一万円札しかないことがわかっていた。カードを使うので現金を持ち歩かない。

100円の支払いにカードも一万円札も気が引ける。レジの人に「すみません、一万円札しかなくて」と言い訳をして謝らなければならない。


仕方なくそんなに食べたくないロールケーキを買うことにしてレジに行った。


レジのおばさんはピッとバーコードを読み取る作業だけをした。支払いは機械でするのだった。こういう仕組みのスーパーが多くなった。


私は機械に一万円札を入れて、一度も謝らずに、安かったバナナとそれほど食べたくないロールケーキを手にスーパーを出てきた。


もし子供の時から精算をするのが機械だけだったら、私は「レジのおばさん、ごめんね」っていう気持ちを持たないし、その感情の存在を知らなかっただろう。


人と関わらなくなることで感じられなくなる気持ちや、失われている感情がきっとたくさんあるのだろう。




評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ