強情な男
ここのところジークは凄く機嫌がよかった。
ザックスが診療所に働いてくれるようになって治療がかなり楽になったからである。
「ロス!ザックス君凄い優秀じゃん!彼ホント凄いよ!!」
「まあ、研究所でピカイチの才能だったからね。でもね…」
「でも?」
「まあ、今にわかるよ!」
診療中…
助手が走ってきた。
「ジーク先生!大合戦があり、患者が3000人が押し寄せてきています。」
「3000人か…やれない数ではないな…よし!全員で治療にかかるぞ!!」
ジーク達は全員で協力して治療することにした。
ジークとロスは単独で治療にあたりザックスは他の使える弟子たちを補佐にあてた。
36時間後…
ジークの方の治療が終了した。
ジークはザックスの様子を見に行くことにした。
まだ、診療所は患者であふれていた。
「ザックス先生!患者の様子がおかしいです。」
「な、何…おかしいな…そんなはずは…」
ジークはその患者の近くへより、診断した。
そして、呪文を唱え患者を治した。
「ザックス、ミスは誰にでもある。ここで踏ん張れるかが優秀な魔術医師だぞ。」
「い、いや私はミスなんかしていない。」
「いやあきらかにミスだろ!認めないといつまでたっても成長しないぞ!」
「…」
ザックスは納得していない様子で次の患者の治療にあたった。
治療終了後…
「兄さん。ザックスはどうだった?」
「変なところでエリート意識がある気がするな。」
「そうなんだよね。自分のミスは絶対に認めないし、自分の認めた人以外には心は絶対に開かないんだよね。」
「まあ、ここで働いてくれればなんでもいいんだけどねー」
「…現金だよ。兄さん。」