村での日々
この村に来て一か月が経過した。
すっかり村の生活にも慣れのんびりした日々を過ごしている。
中庭では畑を作り野菜や花を育てている。
花を育てたい、と言いだしたのはミーナだ。
「オシバナノシオリヲツクリタイ。」
と、言い出したからだ。
どうやら近所の子の影響らしい。
魔獣の襲撃は収まっており、もっぱら僕の仕事は村のパトロールぐらいで他にやる事は無い。
おかげでミーナとの時間が増えた。
ミーナは物を覚えるのが早くて料理とか炊事、洗濯を積極的に協力している。
少しずつだがミーナの成長をゆっくりと感じている。
後、砦の皆に手紙を出そうと思い書いていたらミーナも書きたい、と言い出したので書いてもらった。
そしたら一週間後に返事が来てミーナの手紙を泣いて読んだ、と言う。
……あれ、僕の事は?
ミーナロスが激しいみたいだ。
まぁ、元気そうで安心した。
「タダイマ!」
「おかえり、おやつ作ったから食べる?」
「キョウハナニ?」
「ドーナッツだよ。お隣さんから教えてもらったんだ。」
成長してると言えば僕も同じでご近所付き合いをする様になり色々教えてもらっている。
一応、元貴族なので料理はメイドがやってくれてたり、砦では食堂があったから自分で料理をする、という機会が無かった。
で、ミーナが『オイシイ!』と言ってくれるとやる気が出る。
……すっかり庶民の生活になれちゃってるよ。
まぁ、幸せだから良いけど。
このままずっと何も無ければいいんだけど……。
しかし、嵐が近づいて来ている事に僕はこの時気が付いていなかった。




