対策と結果
翌日、僕は早速行動する事にした。
「ロイ、一体何をする気だ?」
「簡単ですよ、この札を壁に貼れば良いんです。」
僕はポケットから札を取り出した。
「魔除けの札か?」
「はい、ただ普通の魔除けの札では無いんですよ。」
僕はガントさんと一緒に札を貼りまくった。
「これで効果はある、と思います。」
「本当に大丈夫か?」
「はい、明日になれば結果は出る、と思います。」
ガントさんが不安そうな顔をしているけども僕には自信があった。
そして、翌日。
「なんじゃこりゃ・・・・・・。」
ガントさんと一緒に村の外に行ったら魔獣の遺体があった。
全身から血を吹き出して苦しみの表情で死んでいた。
しかも、一体だけでなくゴロゴロと遺体があった。
「コレがあの札の威力なのかっ!?」
「いや、これは本の序ノ口なんですよ。」
本に書かれていた事が真実だとしたら今頃は大変な事になっているはずだ。
僕はナノカさんの屋敷に報告へと向かった。
ナノカさんの部屋に入り魔獣退治の報告をした。
「そうですか、とりあえずの危機は去った、と考えて良いんですね。」
「はい、多分元凶も絶たれていると思います。」
「元凶?」
そこへバタバタとメイドが入って来た。
「御嬢様っ! 今速達でご実家から連絡がありまして・・・・・・、長兄様が急死されたそうですっ!」
「えっ!? あの元気だけが取り柄の長兄様がっ!?」
「しかも、全身から血が吹き出して・・・・・・、無惨な死に方だったそうです。更にお付きの方も同じ死に方を・・・・・・。」
「えっ!? それって魔獣と同じ・・・・・・。」
「多分、この村を襲おうとしたのはその長兄だったんですよ。」
「もしかして・・・・・・、お札の効果ですか?」
「えぇ、実は昨日、魔族に関する本を読んでいたら魔除け札の項目がありまして・・・・・・、それを参考に作りました。ただ書くだけでは効果は無くて、その文字に魔力を混めないと効果が出ないそうなんです。」
「魔力を混めないと・・・・・・、もしかしてミーナちゃんが?」
「はい、書いてもらいました。本によると魔力が大さで効果が変わるそうです。」
「それで長兄まで効果が出たんですか・・・・・・。」
後でわかった事だけど、長兄の元恋人がこの村に逃げてきて取り戻そうと魔獣使いに頼んでいたらしい。
逃げてきたのは長兄の暴力が原因だそうだ。
その魔獣使いも当然だけど死んだ。
この男の場合は魔獣に喰われたらしくてまぁかなり酷い遺体で発見されたらしい。