パトロールをする
翌日から僕は早速ガントさんと一緒に村の周辺のパトロールを始めた。
ミーナはお隣さんに預かってもらう。
「魔獣が現れ出したのはいつぐらいからですか?」
「1か月前ぐらいだ。畑を荒らされたりしてるんだが被害が酷くなる前に対策を取っておいた方が良い、とナノカ様の判断でロイに来てもらった、て言う訳だ。」
なるほどね、大変な事になる前に解決しよう、という事ね。
村の周辺を廻っている内にある事に気付いた。
村の周りには木の壁があるんだけど、そこに札が貼ってあるのを発見した。
「この札て前から貼ってありましたか?」
「いや、気が付かなかったな・・・・・・。」
ナノカさんに見せても、やはり知らない、という。
でも、この札は見た覚えがある。
う~ん、何かの本で見た覚えがあるんだけど、魔族に関係する事なんだけど・・・・・・。
「ドウカシタノ?」
家に帰ってきても悩んでいる僕を見てミーナが声をかけてきた。
「うん、ちょっとね・・・・・・。」
破いて持ってきた札を机に置いて僕は腕組みをしながら見ていた。
「コレ、ワカルヨ。」
「えっ!? ミーナ、この札を知ってるの!?」
「シラナイ。デモ、カイテアルノハワカル。ヨビヨセル、テイウイミ。」
その言葉を聞いて、漸く思い出した。
この札は『呼び込み札』と言って魔を引き寄せる札だ。
「ミーナ、偉いぞ。」
「ヤクニタッタ?」
「うん、役にたったよ。」
ミーナは嬉しそうな顔をした。
この札が貼ってあった、という事はこの村を狙ってやった、という事になる。
これは人為的な災害だ。