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駆け込み村

 その日の夜、ナノカさんの計らいで僕達の歓迎会を開いてくれた。

「今日からこの村に住ませてもらうロイと言います。よろしくお願いします。」

「ミーナデス! オネガイシマス!!」

 元気に挨拶するミーナに『可愛い!!』とか声があがった。

 て言うか、この村女性の方が多い。

 子供も多い。

「いやぁ、一人でも男が来てくれるのはありがたい! 俺は『ガント』て言うんだ!」

 僕よりは年上だろう男性、ガントさんが声をかけてきた。

「よろしくお願いします。ところで・・・・・・。」

「あぁ、女子供が多い理由か? この村は別名『駆け込み村』て呼ばれてるんだ。」

「駆け込み村?」

「この村の女性は、色んな事情で家出した女性が多いんだよ。」

「家出て・・・・・・。」

「離婚とか浮気とかそういうもんだよ。ナノカ様が不憫に思ってこの村に住まわせたんだ。更にナノカ様は相手方から慰謝料を払わせて女性の生活の再生に協力してるんだ。」

 へぇ、見た目大人しい人だな、て思ったけど意外と行動的なんだ。

「子供も勿論連れてきたりする人もいるが殆どは孤児とか訳ありの子が多い。勉学とかを教えて独り立ちさせる手伝いもしてる。」

「ガントさんはどうして?」

「俺はまぁ・・・・・・、実家と大喧嘩してこの村に来たんだ。」

 ガントさんも訳あり、という事か・・・・・・。

 まぁ深くは聞かない方が良いよね。

 僕も自分の身の上を話した。

「若いのに苦労してるんだなぁ、気に入った!」

 何か気に入られました。

 ミーナも子供達と仲良くなってるみたいで良かった。

 歓迎会は、何事も無く終わった。


 その日の夜、お風呂に入ってベッドに横になった。

「フカフカ~♪」

 ミーナは布団にくるまってグルグル回っている。

「ミーナ、他の子供達と仲良く出来そう?」

「ウン! ミーナ、モット、コトバオボエタイ! オシャベリシタイ!」

 そうだな、ミーナは喋れるけどカタコトだし読み書きも出来ない。

「よし、暇な時間にお勉強しようかっ!」

「ウン! ガンバル!」

 こうして一日目の夜は更けていった。 

   

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