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バードウォッチング

私はこの公園で鳥が大好きで

バードウォッチングをするのが趣味だ。


特に水辺には多くの鳥が集まる。


中央には大木。


時々人に懐いている鳥も来る。


決して餌は与えてはいけない。


「オイニンゲン!」


ほぉ、これはヨウムかな?

誰かが逃がしてここにたどり着いたのかな。

なんて身勝手な飼い主だ。


「悪いがエサはあげられないよ」


「ニンゲン!"ハイキング"ハナンノキングダ」


「は?」


「"バイキング"はナンノオウサマダ」


(なんだこいつ……)


「"バイキング"ノ"グ"ッテナンダ」


やべぇ鳥に出会ってしまった。

こいつはただの鳥じゃない。


『揚げ足鳥』だ……っ!


「うるさい!」


「サイヲウルノカ?イクラデウルンダ」


「コタエロ!コタエロ!」


「違う!売らない!」


「ウラナイ?ハヤクウラナエ!オレハ ウオザダ!」


(めんどくせぇ…!)


黙って双眼鏡を除く。


緑の鳥が飛んでくる。


(オウムかな?)


ヨウムはいつまでもやかましい。


「ニワトリダケ"ヒヨコ"ッテ ヨブナ!タヨウセイ!サベツ!ヒナッテヨブナ!」


オウムが到着した。


「ニワトリダケ"ヒヨコ"ッテヨブナ!タヨウセイ!サベツ!ヒナッテヨブナ!」


マジか……

『オウム返し』スキル持ちのオウムかよ……


やかましさはモノラルからステレオになった。


更にもう1匹が飛んでくる。


勘弁してくれ。


「来んな!こっち来んな!」


「くんなジャナイ!くるなダロ!」

「くんなジャナイ!くるなダロ!」

「くんなジャナイ!くるなダロ!」


「ステレオからサラウンドになっちまった…」


「サラウンドノ5.1chの.1ッテナンダ!スピーカー0.1ドコカラデテキタ!」

「サラウンドノ5.1chの.1ッテナンダ!スピーカー0.1ドコカラデテキタ!」

「サラウンドノ5.1chの.1ッテナンダ!スピーカー0.1ドコカラデテキタ!」


(うるせぇ…)


「じゃあな、帰る」


「0.1コノスピーカーギエエエエエ!!!」

「0.1コノスピーカーギエエエエエ!!!」

「0.1コノスピーカーギエエエエエ!!!」


俺は気味が悪かったが、次の日も次の日も通った。


「ピーチャンカワイイネー」

「ピーチャンカワイイネー」

「ピーチャンカワイイネー」


(あー…元飼い主、ちゃんと可愛がってた頃もあったんだ)


次の日も通った。

なぜなら私は孤独だから。

恋人どころか友達もいない。

ここに来るのが唯一の楽しみだった。


「ナンデ!ソラハ!アオインダ!」

「ナンデ!ホシヲミルト!オチツクンダ!」


(へぇ、飼い主さんロマンチストだったんかな)


女性が慌てて駆け寄ってきた。

鳥かごを持っている。


「ピーちゃん!探したよ!!帰るよ!」


「カエルノコハカエル!!」

「カエルノコハカエル!!」

「カエルノコハカエル!!」


俺は女性と目が合い、気まずい空気が流れる。


「あの…この子達変なこと喋ってませんでした?」


「あはは…俺は何も喋れなくなりました」


「すいませんっ!」


「あの…空の青さ、星の美しさの理由、知りたいですか?」


「なんでそれを……!?」


彼女は美鳥さんと言った。

納得のいく美しい人だ。

鳥といるのがよく似合う。


――数週間後


テレビには漢字クイズが始まった。


『欠伸』


「なんでこれで『あくび』なんだよ!!どこが『あ』でどこが『くび』なんだよ!!けっしんだろ!」


「ケッシンダロ!」

「ケッシンダロ!」

「ケッシンダロ!」


我が家にスピーカーが4つ追加された。

いちばんうるさい鳥は1番美しい鳥だ。


「俺はもうひとりじゃない」


「オレハトリジャナイ!」

「オレハトリジャナイ!」

「オレハトリジャナイ!」


「お前らはトリだから!」

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