出会い
執務室
コンコン
???「失礼します。」ガチャ
???「本日付で着任しました、航空母艦加賀です。提督、よろしくお願いいたします。」
提督「うん。」
加賀「、、、、、」
提督「あ、今日はゆっくりして。下がっていいよ。」
加賀「あの、出撃や部隊などの編制の説明はないのでしょうか?」
提督「ん?ああ、空母寮にはもう寄ったかい?」
加賀「いいえ、まだですが。」
提督「そこの赤城からいろいろ教えてもらって。」
加賀「こういうのは提督ご自身が説明すべき事柄だと思えるのですが、、、」
提督「まあ実戦に出ているのは君たちだからそっちに聞くほうがわかりやすいでしょ」
加賀「なるほど、、、わかりました。では失礼いたします。」
提督「うん。」
ガチャ
???「どうだった?」
加賀「ん、、、赤城さんですか。本日着任しました、加賀です。よろしくお願いします。」
赤城「こちらこそ。一航戦がそろってうれしいわ。で、彼の印象はどうだった?」ワクワク
加賀「変わった方といいますか、全然話したがりませんね。目も、一回合わせたらすぐ下を向きましたし。前の提督もここまでではなかったですよ。」
赤城「まあ、そうよねえ、、、」
加賀「?」
赤城「ああ、ごめんなさい。ただの独り言よ」
加賀「いや。『そうよねえ』って何かあるような口調ですが」
赤城「加賀さん?」
加賀「?」
赤城「世の中知らないことが身のためになることもあるのよ、、、とりあえず鎮守府にようこそ!空母寮に向かいましょ。」
加賀「、、、、はい。」
加賀「(今の目は『それ以上深堀するな』と訴えているようだった、、、あの人に何があったというのかしら?)」
コッ、コッ、コッ
提督「ふうー、、、」
提督「やだやだ。やっぱ女相手はしんどいな」
提督「なんでこんな仕事しようと思ったんだろ。あんなことしておいて、、、」
提督「あいつが、今の俺の仕事のこと知ったら大変なことになるだろうなあ」
艦娘寮
赤城「ついたわ。ここが艦娘寮よ。空母寮はここの一番上ね。」
加賀「執務室のある本館からは、結構な距離がありますね。まさか工廠棟の奥とは、、、」
赤城「提督の配慮よ。工廠を寮と本館が挟むようにして、緊急出撃の時にどこにいても素早く出撃できるようにって。」
テクテク
赤城「帰りましたあ」
みんな「おかえりなさい!」
???「ずいぶん時間がかかりましたね。彼女が新しい子ですか?(多聞丸ジャナイノカ)」
赤城「そうよ。加賀さんよ。」
加賀「加賀です。本日より、よろしくお願いします。」
???「真面目そうな子で何よりです!ね、瑞鶴!」
瑞鶴「ああ、うん。そうだね、、、」
???「どうしたの?浮かない顔をしてるけど」
瑞鶴「内なる心が、加賀さんを恐れてるのよ、、、」
みんな「チョットナニイッテルカワカラナイ」
瑞鶴「ちょっと!みんなで憐みの表情向けないでよ!」
???「まあ、艤装に記憶があるとはいうものね、、、」
赤城「まあ、こんな感じで騒がしいけど、楽しいところだからすぐ慣れるわよ。」
加賀「そうですね。(あの瑞鶴とかいう子は面白そうね。気分が高揚します)」
赤城「荷物を部屋に置いたら、みんなで広間に集まりましょ。加賀さんに鎮守府について、いろいろ説明するわ。」
みんな「はーい。」
加賀「わかりました。」
、、、、
赤城「まずは、自己紹介からね。改めまして、航空母艦赤城です。」
???「飛龍です!ここでは、一航戦の一隻として置かせてもらっています!よろしく!」
???「蒼龍です。新しい仲間ができてうれしいなあ。よろしくね。」
???「五航戦翔鶴です。一日でも早く主力艦隊の随伴艦になれるよう努力してます。よろしくお願いします。」
瑞鶴「五航戦、妹の瑞鶴よ。翔鶴姉と一緒に頑張ってるわ。よろしくね。」
加賀「皆さん、よろしくお願いします。」
赤城「早速だけど、ここの説明ね。ここは、前線からは少し離れたところの鎮守府。設立されてから今年で4年目になるわ。規模としては、そこそこってところ。50人ぐらいの艦娘がいるわ。部隊は主に4つ。出撃が主な第一航空戦隊、一航戦と呼んでいる。一航戦が動けないときに出撃する第二艦隊。物資輸送などが主任務の第一、第二輸送戦隊。そして、鎮守府近海哨戒を担当する水雷戦隊。水雷戦隊は基本、輸送戦隊の子たちが兼務しているわ。基本は練度数の高い子たちから、一航戦もしくは各部隊の旗艦に配属されるわ。旗艦は、一航戦、第二艦隊が戦艦か空母、輸送戦隊が巡洋艦か駆逐艦が務めるわ。任務のない子たちは予備隊として演習したり、座学を受けたりしてる。駆逐艦の子の多くは、日中は義務教育に励んでるわ。」
飛龍「加賀さんはたぶん第二艦隊か、一航戦予備隊の配属だね。錬度数にもよるけど。」
加賀「、、、練度数?」
飛龍「え。しらないの?!」
加賀「前の鎮守府では、正規空母は私だけでしたから、、、半強制的に主力艦隊の旗艦でしたし、、、。」
飛龍「提督の基準なんだろうけど、練度が70以上あれば基本一航戦だね。目を閉じて『練度数!』って言ったら頭の上に数字が出てくるわ。ほら、やってみて!」
加賀「(顔が近い、、、)わかりました。『練度数!』」
モアモアモアモア
みんな「!!!!」
瑞鶴「練度数60ですって?!冗談じゃないわ!部隊配属が遠のいちゃったじゃない!」
翔鶴「瑞鶴!泡吹くまでのことじゃないわ!気を確かに!」
蒼龍「第二艦隊旗艦の私よりも高いだなんて、、、シュン」
飛龍「蒼龍第二艦隊旗艦の座、降格だね!あ、加賀さん明日から第二艦隊旗艦よろしく!」
蒼龍「飛龍!なんで顔が笑み浮かべてるのよ!うあああああああああああん!」
加賀「(私は別に旗艦でなくていいのだけれど)」
赤城「まあ、まだ決まったわけじゃないわよ、蒼龍さん。最終決定権は提督にあるから」
蒼龍「うう、、、」
赤城「とりあえず、続けるわね。今から話すことは、ここで生活するには必ず理解しなければならないことよ。加賀さん、いい?」
加賀「はい、、、(皆さん急にうつむいて、、、そんなに良くないことなの?)」
赤城「秘書艦制度というものは知っているわね?」
加賀「執務室での提督の補佐をする役職です。基本的には、主力艦隊の旗艦がその職を受けると。訓練学校の座学では最初のほうに学ぶことですが、それが何か?」
赤城「そこまで理解しているなら話が早いわ。この鎮守府に秘書艦は存在しない。」
加賀「????」
赤城「秘書艦はいないわ。」
加賀「しかしそれは、『鎮守府運営の掟』に反するものです。軍法ものですよ、、、」
赤城「その代わり、形式上としての秘書艦制度はあるわ。」
加賀「といいますと?」
赤城「3日おきに秘書艦を交代する、交代制をとっているわ。」
加賀「交代制ですか。なぜそのような、、、」
赤城「深堀はしてはダメ。あの人(提督)のためであり、あの人のせいなのだから、、、」
、、、
赤城「説明としてはこれくらいになるけど、何か聞いておきたいことはある?」
加賀「いえ、特に。(交代制について聞きたいところですが、この感じ、難しいですね。)」
飛龍「そうこうしてたら、もう昼になっちゃったね。」
蒼龍「赤城さん、お昼行きましょうよ!」
赤城「そうね。ちょうどお腹もすいてきたし、食べながらゆっくりしましょ。」
翔鶴「加賀さん、ご一緒にどうですか?」
加賀「全然かまいませんよ。」
瑞鶴「翔鶴姉が私以外の人とご飯食べようだなんて、珍しいこともあるものね。」
翔鶴「ここに最近来た者同士ゆっくりお話ししましょうよ。」
瑞鶴「それもそうね。]
食堂への道中
翔鶴「私たちもここにきて間もないですから、交代制がとられている理由が全く分からないんですよね。」
加賀「女が苦手という理由だけでは、この状況は説明できませんよね。」
瑞鶴「苦手なら秘書艦決めてなるべくその子だけに合うようにしたらいいもんね。」
翔鶴「わかりませんねえ、、、」
加賀「わかりません、、、」
瑞鶴「わからないわ、、、」
食堂
翔鶴「ここが私たちの食堂、鳳翔堂よ。」
加賀「鳳翔さんが食堂を持っているのは珍しいですね。普通は、間宮さんや伊良湖さんが持たれてるはずですから。」
五航戦’s「こんにちわ~」
鳳翔「いらっしゃいませ。あら、五航戦の方々じゃないですか。それと、、、加賀さんですか?」
加賀「はい。本日よりお世話になります。」
鳳翔「はじめまして、補給艦鳳翔です。」
加賀「軽空母として配属されているのではないのですか?」
鳳翔「訓練学校は空母科で入学したんですけど、自分には向いてなくて。思い切って補給科に転科したんですよ。」
瑞鶴「へえーそうだったんですね。てっきり軽空母だけど、食堂を経営してるのかと思ってました。」
鳳翔「うふふ。決して任務をさぼっていたわけではないのですよ。さて、何をご注文なさいますか?]
翔鶴「私は、日替わり定食で。」
瑞鶴「私、サバの味噌煮定食」
鳳翔「はいはい。お二人はいつもと変わらずですね。加賀さんはどうなさいますか?おすすめは日替わり定食ですが。」
加賀「そうですね、『赤城すぺしゃる』にでもしておきましょう。」
五航戦’s、鳳翔「!!!!!!!!!」
瑞鶴「加賀さん、それはよしといたほうが、、、」
翔鶴「一般人が食べたら、あまりのカロリーの高さに体を壊すといわれているんですよ!」
加賀「一航戦の誇りをここで捨てるわけにはいきません。鎧袖一触です。」
鳳翔「その言葉はここで使うような言葉ではない気もしますが、、、わかりました。用意しますのでしばしお待ちを。」
???「あ、新しい子ですか?」
翔鶴「そうよ、今日来たばかりなの。」
???「ここ最近は、空母の子が多いネー。戦艦がもっと来てほしいデース!」
???「姉様、戦艦型は配属倍率が高いですから、当分は来ないんじゃないでしょうか?」
???「あーそんなこと言っちゃうデスカ。希望を持たせて下サーイ!」
榛名「あ、申し遅れました。はじめまして。高速戦艦金剛型の三女、榛名です。」
金剛「金剛デース。帰国子女でも何でもナイネ。よろしくネ。」
加賀「加賀です。こちらこそ、よろしくお願いします。」
瑞鶴「そういえば、ここは4つ艦隊が編成されてるから金剛型はみんな揃ってるはずよね? 残りのお二人は見かけたことがないのだけれど、、、」
榛名「私が配属されたときに、ちょうど4人そろったんですよ。その時の三人方はもう引退されましたけどね。」
金剛「榛名姉、そんな話今初めて聞いたネ。黙ってたデスカ?」
榛名「いやいや、聞かれなかったから答えてないまでですよ。」
加賀「榛名姉?」
金剛「私たちは実の姉妹ネ。榛名姉は私たちの長女なのデース。家ではよく面倒を見てくれたものデース。」
榛名「親が共働きで忙しかったから姉の責務を全うしたまでですよ。」
翔鶴「仲がよさそうで何よりね。」
金剛、榛名「うふふ、それほどでもー」
榛名「私たちは今からミーティングなので、ここらへんで失礼します。」スタスタスタ
翔鶴「ありがとね。」
加賀「姉妹ですか、、、いいものですね。」
翔鶴「加賀さんは、妹さんとかいらっしゃらないんですか?」
加賀「いえ。10歳下の妹がいます。前の鎮守府に配属されてから、しばらく家に帰れてないんです。 久しぶりに会いたいものですね、、、」
瑞鶴「ここは自由日が多いほうだから、ちゃんと家に帰って顔見せてあげてくださいよ?」
加賀「心にとめておきます。そういえばあなた方は姉妹なのですか?ずいぶんと仲がよろしいですが。」
翔鶴「私たちは、幼稚園からの幼馴染なんですよ。訓練学校も同じクラスでしたし、現に鎮守府も同じですし。一蓮托生というやつです。」
加賀「そうですか。いいものですね。」
鳳翔「おまたせしました。日替わり定食と、サバの味噌煮定食、そして赤城すぺしゃるです。」
瑞鶴「お、きたきた。」
加賀「この大きさ、さすがに気分が高揚します。」
五航戦’s、鳳翔「体だけは壊さないでくださいよ?」




