一難去って今度は二難
あの意味不明なことを言う女とは二度と会うことはないだろうと思い、直ぐに女のことは記憶の隅においやった。
買い物を満喫して、楽しい時間を過ごした。
その2日後。久しぶりに学園に登校することができた。
マリエ様が気を使ってくださり、マリエ様は一限の授業がないにもかかわらず一緒に登校して下さった。
こちらを見てヒソヒソ話しているがよくある風景に変わりはない。
問題なのは、
「キャッ」
相変わらず体当たりしてくる体当たり女と、
「私は絶対にマクレル伯爵の娘です!」
貴族と養子縁組をしてまで学園にやってきた自称姉妹だ。
自称姉妹を見たときは本当に驚いた。
向こうは挑むように私の前に立つと
「お初目にかかります。オルデ男爵の養女、ニナ・オルデと申します」
貴族の礼をとり私に挨拶してきたのだ。
隣にいたマリエ様も驚いていらっしゃった。
本来は自分より下位の貴族には名乗るも名乗らないも自由だが、ここは学園ということで建前上、平等なので名乗らなくてはいけない。
「タランタ侯爵が娘、マリエ・タランタよ」
「マクレル伯爵が娘、サラ・マクレル」
マリエ様の方が上位なので先に名乗る。
「私はまだ信じていますから。自分の父親はマクレル伯爵だと」
そう言って立ち去っていく自称姉妹を見て思ったことは、面倒臭いから早く目を覚ませだ。
父様に確認したところニフィアという女性に手を出した記憶はないそうだ。
父様は一度関係を持った女性の名前を決して忘れることはない。
一度しか会ったことのないルカの母親の名前を、覚えていたのだ、記憶力はいいはずだ。
それに父曰く、サンデル公爵領に行ってまで女に手を出すことないそうだ。
父は王都とマクレル伯爵領にしか出没しない。
サンデル公爵領に行っていたとしても仕事の可能性が高く、私と同い年である自称姉妹が生まれた頃なら母に熱を上げていたため、他の女を抱いてはいないそうだ。
グレイ兄様もフィー姉様も自称姉妹の存在はあり得ないと言っていた。
当時、父にはフィー姉様のお母様がつけた監視係がいたそうで、その監視係は私の母の存在しか知らないと言っている。
以上のことをから、ニナ・オルデはマクレル伯爵の娘ではないと判断されたのだ。
多分、そこらの貴族がニフィアに手を出す際に浮名を流していた父の名前を名乗っただけだろうと推測される。
次に遭遇する際に出来る限り丁寧に説明してあげる必要があるなと思いながら、私は自称姉妹とは別の棟にある教室へとも向かった。
忘れていたが、体当たり女は今日とて飽きずに1日1回私の前で転ぶ。
それ自体は見慣れなので害はない。
しかし今までと違うところがある。
それは体当たり女の取り巻きが増えているということだ。
体当たり女が転ぶ度にどこからともなく現れ、体当たり女を助け私を睨んで去っていく。
調べてみたら女も男も関係なく、新興貴族の輩だった。
中には同じ伯爵位のやつもおり、面倒臭さが加速していく。
どうやら彼らにとって私は体当たり女を虐める悪役らしい。
体当たり女が作る物語の舞台が整ってきているのを感じる。
体当たり女を虐めている女たちは私に命令されたという名目で虐めているらしく、全員分の名前を調べ、家へのお手紙をしたためておいた。
これ以上私の名前を勝手に使うのは許しませんよ?
という内容の手紙だ。
これで効果があることを願う。
一月経った。
自称姉妹にはしっかりと説明をしたが取り合わず、体当たり女の取り巻きたちにも少しずつ増えており、虐めている女たちは忠告を聞かない。
体当たり女に自称姉妹、平穏な学園生活を望む私にとってはかなり邪魔な存在になってきた。
面倒臭いが進級する前にこの問題を片付けてしまいたい。
アルフレッド様にエリック様、マリエ様にスチュアート様と作戦を立てることとなった。
アルフレッド様が協力してくださったのはルカの妹であることと、王族としても花の模様を持つ貴族を傷つけられるのは困るからだそうだ。
王族に花の模様を持つ公爵嫡男、侯爵令嬢に侯爵嫡男が作戦メンバーだ、負ける気がしない。
先ずは学園に大きな派閥を作っている体当たり女からどうにかしよう。
オルデ男爵養女→ニナ・オルデ
アリアと本格的に対峙します。
彼女はきっとリティーンより頭がいいと思われます。
あと相変わらず、アルフレッドとエリック、サラの3人でディナーをいただいてます。
短期決戦で行く予定なので、まとめるのに時間がかかり、この後また次の投稿まで時間が空くと思われます。
上手くまとめられる自信はありませんが、サラ編最後まで付き合ってくれると幸いです。




