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父は本当の愛を見つけたらしい  作者: 雷ライ
〜サラ〜
16/33

体当たり女の正体?

アルフレッド殿下に声をかけて頂いてから数日。


相変わらず私に関する噂は酷くなっていく一方だ。


一応ある程度は抑えようとマクレル家の影たちが動いてくれているらしいが、それ以上に噂が広がっていくスピードが早い。



「私、誰かに怨まれるほど人と関わったことないんだけどなぁ〜」


寮の自室で従者であるケティに話しかける。


「仕方ないわよ。旦那様関係でならかなり怨み買ってるんだから」


男であることをやめたらしいこの従者は、私より5歳上である。


「ケティ的には誰が噂を広めてると思う?」


「リティーン・ヘルデル伯爵令嬢」


即答された。


「やっぱりその線が濃厚かな?」


私は苦笑いしながら、学園でのリティーン様を思い出す。


入学式に挨拶して以来、話す機会はあまりない。


しかし、私をよく見つめてはくる。


「噂は広めてるって証拠集められないよね〜」


「そうね、結局は証言をもとにしないといけないからね」


「兄様や姉様たちに迷惑がかからない限り放置でいいかな?」


面倒くさいことにはなるだろうから後手に回るつもりはないが、相手も貴族である以上焦って行動するのもダメだ。


「グレイ様からはトム貸してもらってるし、大丈夫だと思うわ」


トムとはマクレル家の影である。


今はケティとトムが私の護衛をしている。


「じゃあ次の問題に移ろう」


解決は出来ていないが問題は1つではない。


「体当たり女の狙いわかった?」


そう、体当たり女だ。


1日に1回、多いときは4回見る。


その都度私の目の前で転ぶのだが、足腰が相当弱いというアピールなのだろうか。


そうじゃなきゃただ足に痣を作るだけだ。


「なんていうかねぇ、悲劇のヒロインみたいな感じ?」


基本的に物事をはっきりさせたがるケティしては曖昧だ。


「悲劇ヒロイン?」


「なんか自分はこんなに可哀想でしょ?私より不幸な人なんてこの世にいないでしょ?世界で一番可愛いのは私でしょ?同性から嫉妬される私って素敵みたいな感じの人だった」


ケティもいまいち要領を得ないのであろう。


「で、なんでそれが私への体当たりにつながるの?」


そこだけが問題なのだ。


悲劇のヒロインであろうがなんでもいい。


わたしに絡んでさえこなきゃいいのだ。


「ほら、サラ様目立つから」


「?」


悪目立ちならしている気がするが、羨ましがられる目立ち方はしていない。


「淡い金髪ミディアムロングに薄茶の瞳を持つ人形のように整った容姿」


ケティは私の外見の話をする。


「容姿はあの父と母から受け継いでいるからある程度なのは知っているけど、グレイ兄様やフィー姉様、セドリックの方が人形じみてると思うけど」


「サラ様の比較対象はレベルが高すぎる。それに彼女はサラ様のご兄弟に会ったことないと思うよ」


確かにルカは男前って感じだが、グレイ兄様やフィー姉様、セドリックはレベルが違う美しさを持っている。


私も母から受け継いだ容姿は美しいと言われることが多いが、あの兄弟の中ではかなり平凡になる。


突然変異の美しさは受け継がれてきた美しさには敵わない。


「とにかく、他の令嬢から見たらサラ様は美しいの」


ケティはそういうが本当に美しいものを知っている身としては素直に喜べない。


「ケティにそう言ってもらえるのは嬉しいけど、なんでそれが体当たりにつながるの?」


話が脱線していたことを思い出しもとに戻す。


「さっきも言ったけど、物語のヒロインになりたいのよ彼女は。悪に屈せず、逆境にも負けず、健気で可愛い世界一可愛い女の子が白馬の王子様と結ばれる物語」


ケティ呆れたようにいうが呆れているのはきっと私に対してではない。


「その物語のためにサラ様のような美人だけど性格の悪い悪役を必要としてるのよ」


「じゃあ私は体当たり女のくだらない物語に巻き込まれてるってこと?」


「そうなるわね」


眉間に一気にシワができる。


不快だ。


「それに体当たり女じゃなくて、アリア・オトレッメ子爵令嬢よ」


ケティはしょうがない子なみたいな感じで言う。


「名前なんて覚える価値ないでしょ」


「はぁぁ」


思い切り溜息をつかれる。


「で、白馬の王子様って誰なの?その人が近くにいるときに体当たりしてくるってことでしょ?」


「わかってるだけではアルフレッド王子殿下とサンデル公爵家のエリック様、ナダリー侯爵家のスチュアート様かな」


指を立てながから言うケティ。


「3人もいるの?」


しかも全員上位貴族だ。


女性人気も高く、容姿もいい。


とても子爵令嬢ごときが相手にできる方達ではない。


伯爵令嬢である私も声をかけるのは戸惑う相手だ。


「うん、確証を得ているのがこの3人だけで他にももう数人いるかな?」


「引き続き調べておいて」


精神的な疲労に体を支配される。


「承知しました」


いくら学園が貴族の娘からしたらお見合いの場だからといって、格下が上位に噛み付いていい理由にはならない。


これ以上私を巻き込むと言うのなら体当たり女にはそれ相応の覚悟をしてもらう必要がある。


面倒臭いからそうならないことを願うばかりだ。







サラの従者→ケティ

マクレル家の影→トム

体当たり女→アリア・オトレッメ子爵令嬢

白馬の王子様候補→アルフレッド王子殿下

サンデル公爵家の嫡男エリック

ナダリー侯爵家の嫡男スチュアート




マクレル家容姿美しい順

ユリウス>グレイ=ソフィア>セドリック>サラ>ルカ

父が一番美しい。

ルカは男前。

サラは美人というより可愛いだと思われる。


ソフィアの話が書きたいがまとまらない。



次ぐらいで友達できたらいいなと思っています。


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