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父は本当の愛を見つけたらしい  作者: 雷ライ
〜サラ〜
14/33

変な女と注意が必要な女

サラ視点になっています。


時間が飛びます。

私、サラ・マクレルは今年16歳になります。


そのため今年から学園に入学します。


今日から一年生です。






私は学園の講堂に向かう道を一人で歩いていた。


本来なら去年入学したルカに案内してもらう予定だったが、剣術・馬術などに優れた彼は騎士団長から直々にスカウトがあり騎士学校に転校したためここにはいない。


ルカを次期当主にしようとしていたグレイ兄様は反対していたが、セドリック7歳が


「僕がグレイ兄様の後を継ぎます」


と宣言したためルカは転校することができた。


ルカはセドリックにかなり感謝していた。


フィー姉様はノルデ子爵に嫁いでおり、家にはいない。


しかし、先日私の入学祝いを持って帰ってきてくれた。


今日つけてる髪飾りはフィー姉様からもらったものだ。


今日から寮生活になるため、友人できないとツライなとか考えながら歩いていると突然後ろから体当たりされた。


「キャッ!」


後ろからなんだか可愛らしい悲鳴が聞こえるが、悲鳴をあげるのはお前ではない。


私はゆっくりした動作で後ろを向き、転んでいる彼女を見下ろす。


「イタ〜イ」


そう言いながら手を私の方へ差し出してくる。


意味がわからない私はその手を見つめるだけ。


「ねぇっ!何してるのよ!早く起こしてよ!」


自分からぶつかってきて何言ってるんだこの女は。


時間を割くのも無駄だと思い彼女を無視することにした。


後ろでなんか色々喚いているが知らん。


今までいろんな女を見てきたがあそこまで自己中心的な女は久しぶりだ。


ああいうのはタチが悪いので関わるべきではないと今までの経験がいっている。







その後は何もなく無事に講堂に着いた。


国内中の貴族の子と平民の方が受ける試験を突破した人が集まる。


試験は貴族なら簡単だが難しいのためそこまで人数は多くない。


各学年40人前後だ。


クラスも身分別に2クラスにわかれる。




入学式も終わり教室に移動する。


私の母親は平民出身だが、私は正式に伯爵令嬢である。


それに加えて花の模様を持つ貴族であるため、上位身分者の1組となる。


驚いたことに体当たり女もこのクラスにいた。


まあどうでもいいかと席に着くと隣の席の女子がじっと見つめてくる。


「………」


「ジーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー」


「………………私の顔に何か付いていますか?」


あまりにも見つめられるので耐えきれず聞く。


「えっ、あっ私ったらごめんない。」


女性は慌てて謝ってくる。


「いえ、大丈夫ですよ。それで何か?」


あんなに見つめられたのだ理由がきになる。


「あの、急に失礼かもしれないのだけど貴方マクレル伯爵家のサラ様ですか?」


私の方に体を向けこちらもまっすぐに見つめて聞いてくる。


「はい、サラ・マクレルと申します。えっと貴方は?」


「あっ私はリティーン・ヘルデルと申します」


「!!」


顔には出さなかったがかなり驚いた。


ヘルデル伯爵令嬢と同い年だったなんて、自分の情報収集能力の低さを恨む。


ヘルデル伯爵のご夫人はかつての父の愛人の1人だ。


唯一の救いは誘ったのは父ではなくヘルデル伯爵夫人だったということだ。


「リティーン様というのですね。これからよろしくお願いします」


私がそう言い切ると同時に教室に教師が入ってきた。


体当たり女もなんか知らないがこちらを睨んできている。




せっかくの学園生活面倒くさいことにならないことを願うばかりだ。







マクレル伯爵は今だに現役です。

グレイ兄様は胃に穴が空きそうです。


親子である以上逃げれない父の女性関係の問題。

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