33話
ゆさゆさ
「うーん」
誰かに、体をゆすられる。キアラさんか、その他のメイドさんだろうか、
眠たい体をおこし、ゆさぶっている人物をみる。
「拓也様、一緒に依頼を受けに行きましょう」
「・・お休み」
「達也様、私を見た瞬間にもう一度布団の中に潜らないでください!」
なんでアリスが僕の部屋にいるんだ?まぁ、正確には、ここはハンスさんの家であり客室だ、アリスが入ってきても不思議じゃない、まして、同い年の女子におこされるのも悪い気はしないのだが、
「拓也様、起きてください」
なぜ、こいつは鎧を着て、しまいには、依頼を受けにいきましょうって依頼って冒険者ギルドにある依頼のことをいっているのか
体をもう一度おこし、アリスを見る。
「拓也様、一緒にギルドの依頼を受けにいきましょう」
にこっ、可愛い笑顔を見せた。どうやら、本当に、冒険者ギルドの依頼のことをいっている。
だが、アリスが僕が受けに行く依頼を一緒に行く理由がわからない、冒険者でもないのに、
ん?あれ、昨日アリスは、練習の後に、冒険者ギルドによりたいって言ってなかったか、まさか、
「私も、冒険者になったんですよ」
アリスが、ランクFと書かれた灰色のカードを見せてきた。
「これで、どんな時でも一緒にいられます」
やっぱり、昨日アリスは、冒険者カードを発行してもらうために、ギルドに行きたいっていっていたのか
「あー、家族にはそのことを言ったの?」
「はい、拓也様がお部屋に戻られた時に、拓也様に迷惑をかけないようにっとお父様にもお母様、それにお爺様の許可ももらいました」
「そう、なんだ」
この家族は、どんだけ娘に甘いんだよ、
「わかった、着替えるからいったん、部屋から出てもらえないかな」
「わかりました。では、部屋の前で待っていますね」
アリスは、部屋を出ていった。
「はー、まさか、アリスが冒険者登録をするなんて、貴族のお嬢様だから、とりあえずランクCに上がったら、この街を出ようと思ったのだが」
僕と一緒に行けると喜んでいるのはいいけど、この街を出るとなったら、さすがに駄目だろう。そのあたり、アリスはどうするつもりだ?
「このことは、ランクCになってからでいいか」
どうやら、ボルトも起きたようだし、女の子を長く待たせるのもいけないし、早く着替えるとするか、
着替えを終わらし、部屋の扉を開けた。
「キャッ」
「何やってるの?」
扉を開けるとアリスが前のめりに倒れこんできた。
「ななななんでもありませんわ、拓也様」
「そ、そう」
顔を赤くして、本当なにしてるんだか、
「じゃ、いこうか、食事はしたの?」
「いえ、まだですよ」
「すぐ行くわけじゃないから、食事をとってからにしようか」
「はい!」
「あっ、ちょっとアリス」
機嫌がいいのか、アリスは僕の手をとって走りだす。
「早く食事を済ませて、行きましょう」
「屋敷の中で走ったら駄目だろう」
まったく、どんだけ依頼を受けたいんだよ。




