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9.ソフィの帰国
「ソフィ、もう帰れ。十分こっちの世界は堪能しただろ?」
「お兄様を邪魔するものを排除するまでは帰りません!」
「うーん、今まさに俺を邪魔してるのはお前だ」
「わーん、お兄様酷い!」
そんなこと言ったってなぁ、昨日はケーキ食べて邪魔だったし、部屋のスイッチを押しまくって大音量ってのもあったな。女将さんとやり合うのも迷惑だし、こっちの服装に苦情を言うのも迷惑だな。
「うん、お前が来てから結構俺が疲れた。だから大人しく帰れ。週末には土産付きで帰る」
「……わかった。お父様にも言う」
「俺も言うよ、帰った時に。じゃあな」
そうそうと押し入れにソフィを突っ込んだ。
はぁ、やっと落ち着いて生活できる。あいつが帰ったことを大将と女将さんにも報告しないとな。
最後まで面倒かけるよなー。
「女将さん、妹は向こうの世界に返しました。度々迷惑を申し訳ありませんでした!」
「まぁ、勉強しないでこっちの世界に来たらあんなもんだろ?」
女将さんは心が広いなぁ。自分の器の小ささを感じる。
「大将にも迷惑をかけました」