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わんちゃん
「わんわん」
茂みのほうから突然音が聞こえた。
犬の鳴き声に聞こえる。
僕は恐る恐る茂みに手を入れてみた。
ふさふさとした毛並み。
「いたいっ」
突如痛みが走る。
茂みから手を出すと手先から血が滲んでいた。
「うー!!」
唸る声が聞こえた。
僕は思い切って両手を入れて噛み付いた張本人を勢いよく茂みから出した。
薄汚れた茶色の犬が唸っていた。
耳が垂れていて唸っていても全然迫力がない。
雑種なのか、この犬種だと断定ができず
小さな犬に先ほどまで恐れていた僕は笑ってしまった。
首元を見ると首輪がされている。
どうやら野良犬ではないようだった。
「すみません。そのワンちゃん。私の子なんですけど・・・」
いきなり、後ろからたどたどしい声が聞こえた。




