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一軒屋
「そうですね。」
やはり気の効いた言葉がでず、お決まりの返事。
「瓜生君は怖くないのかい?」
「特には。」
僕の反応に驚いた叔父が尋ねてきたが、さほど興味なく答える。
こんな返事ばかりのせいか何かと話を振ってくれた叔父だったが
最後にはつまらなさそうに黙るようになった。
叔父が黙って何分したあと、泉から数キロ先でタクシーが止まった。
一軒家に着いたのだ。
「前に友人に貸していたんだが、その友人が家具類を置いて行ったんだ。だから好きに使っていいからね。」
そう叔父は言い残すと、家の中には入らずすぐに帰って行った。
僕は、さっそく家の中に入りドアを開けた。
目の前にリビングが広がっている。
この間まで使っていたのだろうか、埃自体あまり積もっていない状態だった。
掃除をあまりしない状態で使用できそうで
リビングには棚やソファー等必要最低限のものが残っていた。
2階にあがっていくとベッドまである。
ベッドの近くには小さな棚があり、前の住人が犬好きだったのか犬の置物が
いくつか置いてあった。
実家から何度か電車を乗り継ぎをしたせいか若干の疲れを感じる。
前の住人のベッドを使うのは、さすがに気が引けたので別に移動し
持ってきた大きめのタオルを使用し寝ることにした。




